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梅雨の晴れ間、爽やかにフィナーレ。江の島オリンピックウィーク

 6月25日、「江の島オリンピックウィーク」最終日は、弱いながらも安定した南風の中、今大会で初めて定刻通りにレースが始まりました。9クラス5海面でそれぞれ3レースずつ実施。3日間通して微軽風のシリーズとなりました。(レポート/江の島オリンピックウィーク実行委員会)

江の島で3日間開催されたオリンピックウィーク。表彰セレモニーは特設ステージでおこなわれました。写真は470級のメダリストたちです

 470は、岡田奎樹・吉岡美帆組が粘り強く走り、最終レースで優勝を決めました。小泉凱皇・池田隼太組の鳥取県ペアは、最終レースで岡田組に突き放され総合2位となりました。第5レースで会心のスタートを決め、トップフィニッシュした吉田愛・吉田雄悟組が、総合3位となりました。

「江の島ウィークは、勝たなければいけない大会と思い参加しました。予想よりも大規模な大会になり、軽風での難しいコンディションやスピードの速い艇との対戦、いろいろありましたが、勝ち切れて、ほっとしましたし、とても良い練習にもなりました。」(岡田奎樹選手)

「接戦で緊張もしましたが、勝ててうれしいです。軽風が得意なはずなのに、大学生相手に苦戦して大変でした。」(吉岡美帆選手)

 代表選考を勝ち抜いて、パリ五輪での金メダルを目標にトレーニングを続けます。今年はプレ五輪、世界選手権、アジア大会に出場します。

 49erは、キム・キョンドク/ベー・サンウー組(韓国)と古谷信玄・高柳彬組が大接戦でしたが、古谷組が第6レースのスタートで失格となり、キム・キョンドク組が優勝しました。

 49erFXは、田中美紗樹・永松瀬羅組が安定した走りで、トップフィニッシュを重ねました。ナリサラ・サッタ/ニシャパ・ワイワイ組(タイ)が、今日2位を3回とがんばりましたが、総合2位の市橋愛生・後藤凛子組には届かず、総合3位で終わりました。

 ILCA7は、国体等で活躍している地元・神奈川の樋口碧選手が、3連続トップで優勝しました。食い下がるリー・ウォンジェオン選手(韓国)は2位を3回。最終日は両選手がワンツーフィニッシュを独占しました。

68艇が出場したオプティミスト級。鎌倉・七里ヶ浜の岸近くで5レースおこなわれました
ILCA7で韓国のリー・ウォンジェオンを振り切り優勝を決めた樋口 碧
関東スナイプ選手権を兼ねて開催されたスナイプ級は、2022年度ミックス全日本の覇者、高木克也/渡辺桃香が1-1-1-1-(3)-1位の脅威的な成績で優勝を飾りました
420優勝の上原慎平/平北悠斗。420級は東日本420級セーリング選手権が併催されました

 ILCA6は、ヌー・シャズリン・モハマッド・ラティフ(マレーシア)選手が3レースをまとめて抜け出し貫禄勝ちでした。東京五輪の前は、土居愛実選手と二人で、アジアの顔としてILCA6の国際大会で活躍してきました。2位には地元・江の島の高校生、服部春花選手が入りました。

 スナイプは、高木克也・渡辺桃花組の圧勝でした。2位以下の戦いは接戦で、今日の3レースで上位に入ったベテラン勢が、大学生セーラーを逆転しました。

 ユースクラスの29er、420、ジュニアクラスのOPの選手達は、オリンピック選手が参加したり、海外から多数の参加者があり、老若男女、分けへだてのないクラスで行われた今大会の規模に圧倒され、セーリングの楽しさを満喫しました。

 久々のマルチエリアでの国際大会に、東京五輪で活躍した運営メンバーが全国各地から集まり、微軽風の難しいコンディションで、見事なレース運営を見せてくれました。

 風の吹き始めを確認するための早めの風のチェック、水深80mでのマーク設定等、東京五輪での運営で培われた高い運営スキルを活かし、特に初日、2日目のワンチャンスをとらえてレースを実施した運営関係者の皆様、ありがとうございました。

オプティミスト級、写真左から 2位プリン・ソバイン(タイ)、 1位 中田 航誠、3位 長堀 滉
ILCA6入賞選手。左から2位 服部春花、 1位 ヌー・シャズリン・モハマド・ラティフ(マレーシア)、3位 柿元麻衣

◎江の島オリンピックウィーク 最終成績
470 参加44艇 7R終了時
1 岡田奎樹/吉岡美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)
2 小泉凱皇/池田隼太(鳥取県セーリング連盟)
3 吉田愛/吉田雄悟(キューズフィクス/ピアソンマリンジャパン)

49er 参加6艇 8R終了時
1 KOR キム・チョンドク/べー・サンウー
2 古谷信玄/高柳彬(エス・ピー・ネットワーク)
3 KOR チュン・ソン・アン/チュー・ヒョン・パク

49erFX 参加4艇 8R終了時
1 田中美紗樹/永松瀬羅(豊田自動織機)
2 市橋愛生/後藤凛子(早稲田大学/青山学院大学)
3 THA ナリサラ・サッタ/ニシャパ・ワイワイ

ILCA7 参加11艇 5R終了時
1 樋口 碧(保険サポート企画)
2 KOR リー・ワンジョン
3 神谷 空弥(豊田自動織機)

ILCA6 参加25艇 5R終了時
1 MAS ヌー・シャズリン・モハマド・ラティフ
2 服部 春花(山手学院高校)
3 柿元 麻衣(豊田自動織機)

29er 参加4艇 7R終了時
1 東道 すず/ライナス 海波(江の島ヨットクラブジュニア)
2 村田 頼人/引地 匠(ちょっとヨットビーチクラブ)
3 加藤 颯真/滝口 颯思(ちょっとヨットビーチクラブ)

スナイプ 参加80艇 6R終了時
1 高木 克也/渡辺 桃香(ベストウインド/あおぞら銀行)
2 笹井 正和/伊藤 和央(アイシンスター)
3 白石 潤一郎/行則 啓太(ノースセールジャパン)

オプティミスト 参加68艇 5R終了時
1 中田 航誠(江の島ヨットクラブジュニア)
2 THA プリン・ソバイン
3 長堀 滉(中央区ヨットクラブジュニア)

420 参加35艇 6R終了時
1 上原 慎平/平北 悠斗(和歌山県立和歌山工業高等学校)
2 村越 帆乃果/川村 莉央(千葉県立磯部高校)
3 藤原 優咲/磯野 すみれ(和歌山県立和歌山工業高校)

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