課題が残される日本。フランス・オリンピックウィーク4日目
4月28日、フランス・イエールで開催されている「第53回フランス・オリンピックウィーク」4日目は午前中風弱く、陸上で風待ちの後、東から吹き出した風でレースがおこなわれました(BHM編集部)
日本勢でゴールドフリートに進出したのは470級の岡田奎樹/吉岡美帆のみ。ILCA6、男女iQFOiLは1フリートの戦いなので予選はありませんが、そのほかは予選敗退となりました。
岡田/吉岡は本日17-6位で14位へ後退。最終日メダルレース進出の10位まで5点差につけ、大会5日目に予定されている2レースで勝負をかけます。暫定1位に立ったのは、新チームを結成した東京五輪男子銀メダルのスウェーデンです。
◎世界に遅れを取ってしまった日本セーリング
4月上旬にスペイン・マヨルカ島で開催された「プリンセスソフィア杯」から連続している欧州サーキット。バルクヘッドマガジンがこの2大会を取材した感想は、日本はあらためて厳しい現状を見せつけられた、ということです。
2024年のパリ五輪では種目が大きく変化します。470級が男女混同になり、新種目としてフォーミュラカイトが導入されます。また、ウインドサーフィン種目はiQFOiLに艇種変更されることになりました。
新艇種だけではありません。ナクラ17ではラダーシステムの変更でアップウインド・フォイリングが可能になり、49erとFXではカーボンセールが採用されてマストも変更されます。
また、iQFOiLではこれまでの五輪コースだけでなく、ダウンウインドレースのスラローム、ロングレースのマラソンなどが試されています。パリ五輪セーリング競技は「変更」がキーワードになっています。
東京五輪が新型コロナウィルスの感染拡大で1年延期となり、日本は国内活動を強いられてきました。欧州も同様の問題を抱えていましたが、セーリングは他のスポーツ同様に制限されながらもはやく動き出しました。たとえばiQFOiLは2020年8月に初めて欧州選手権が開催され、選手たちはレースを経験する中で新艇種の情報をアップデートさせてきました。
日本が2021年の東京五輪に全力を注いでいた時、もちろん種目による違いはありますが、強豪国は次の時代を見越して動き出していたのでしょう。活動にせよ、情報収集にせよ、日本の動きが遅かったといえばそれまでですが、これから2年で日本は世界に追いつかなければなりません。
これから日本はどのような動きをしていかなければならないのか。大きな課題が残ります。
◎第53回フランス・オリンピックウィーク 4日目成績
男女混合470級/51艇 8R終了時
14 岡田奎樹/吉岡美帆 (14)-7-6-4-6-9-17-6
27 高山大智/盛田冬華 4-11-(UFD)-20-20-7-2-3
女子49erFX級/38艇 12R終了時
27 田中美紗樹/永松瀬羅 (18)-17-2-9-11-8-13-11-13-8-11
女子ILCA6級/65艇 8R終了時
44 冨部柚三子 41-38-3-12-60-54-(BFD)-50
男子ILCA7級/129艇 8R終了時
82 瀬川和正 (26)-21-24-22-27-28-35-39
男子iQFOiL級/57艇 14R終了時
45 穴見知典 40-(47)-36-36-37-40-41-(DNC)-(42)-34-25-27-25-41
女子iQFOiL級/32艇 13R終了時
23 新嶋莉奈 24-22-(31)-19-22-(25)-24-20-22-(26)-21-13-15
29 大西富士子 26-25-24-22-23-27-(30)-(28)-27-27-27-25-27
31 山辺美希 30-(31)-29-27-24-(31)-(31)-31-31-30-29-27-31
※日本選手出場なし
男女混合Nacra17級/32艇
男子49級/61艇
男子フォーミュラカイト/68艇
女子フォーミュラカイト/42艇
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