大学生セーラーが浜名湖で強化合宿「セール・トレーニング・キャンプ」
2月17日〜23日まで、浜名湖で470級、スナイプ級の「セール・トレーニング・キャンプ」が開催されます。はじめて企画されるこのイベントは、大学生セーラーを対象にした強化合宿です。各分野の専門コーチが指導を担当し、集中的にレベルアップを図ることを目的にしています。(BHM編集部)

参加するのは全国から集まった10大学・73名の選手です。いずれもインカレを目標に活動する大学ヨット部で、これから春合宿がはじまる、というタイミングで参加しています。
参加の目的は、大学によってさまざまなようです。
・効率的な練習でレベルアップを図りたい。
・自分たちだけでは分からない正しい知識を得て、部内へフィードバックしたい。
・今年1年の活動に向けて、現時点での課題出しをしたい。
・コーチ陣に質問して、いま悩んでいる技術的なことを解決したい。
・他大学と合同練習することで部内にある閉塞感や雰囲気を変えたい。
などの意見が聞かれました。
このキャンプの特長は、現場経験の豊富な講師にあります。リーダー役を務めるのは、470全日本優勝をはじめ、ディンギーからクルーザーまで幅広く経験するセーラーであり、プロコーチとしても活躍する山田 真さんです。彼の声かけで、関 一人、神木 聖、宇田川涼太郎(470)、内田伸一、笹井正和、國見優太(スナイプ)、前園 昇(ルール)、岡本治朗(気象)、冨部柚三子(栄養)らが集まり、講師を務めます(敬称略)。





合宿のプログラムは、基本的に午前室内講義、午後セーリング練習となっています。バルクヘッドマガジンが取材した2月18日は、午前中にILCA6の全日本チャンピオンであり、管理栄養士の資格を持つ冨部柚三子さんの「競技力を変える食事戦略」、山田コーチの「コントロールロープについて」をグループ・ディスカッション形式で行われました。
午後のセーリングでは、4、5艇ずつが1グループになり、合計6グループになって約3時間、練習しました。各グループにはそれぞれ1艇のサポートボートがつき、選手たちは専門コーチから指導を受るというスタイルです。練習内容は風コンディションによって変わりますが、取材日は20ノットを超える強風だったため、走り合わせ中心の内容となりました。






話は少し逸れますが、バルクヘッドマガジンがこのセール・トレーニング・キャンプの企画を聞いた時に思い浮かんだのは、日本470協会が過去に行っていたオリンピックを視野に、学生セーラーの技術力向上を目的とした強化合宿です。
取材したのは2004年のアテネ五輪が終わった年のクリスマス期間に行われた「Go For Beijing」でした。小松一憲さんがコーチを務め、その名の通り、北京五輪を目標に学生が集まり、横浜八景島で合宿していました。
当時は470に特化した強化合宿でしたが、北京五輪後も継続され、そのなかから今も活躍するセーラーが参加していたのを思い出しました(興味のある方は欄外リンクの記事をご覧ください)。
Go For Beijing とセール・トレーニング・キャンプでは、企画意図は違いますが、現場の学生たちの考えていることは今も昔も大きく変わりません。
この時期のヨット部は最上級生が部活動を引退して、1〜3年生までの新体制で動き出す時期。チームづくり、これからの練習方法、技術力の底上げなど、やるべきこと、考えることがたくさんあります。
そうしたなか、セール・トレーニング・キャンプに参加し、専門コーチ陣から正しい知識を得ることで、より早い解決方法が見つかることも考えられます。
また、他大学と合同の合宿形式から得られる刺激や発見も多いことでしょう。セール・トレーニング・キャンプによって、学生同士の交流や練習会が盛んになるきっかけにもなると感じました。
セール・トレーニング・キャンプ最終日には、技術的にも精神的にも一段と成長したセーラーになっていることを楽しみにしています。

- セール・トレーニング・キャンプ(STC)Instagramhttps://www.instagram.com/sailtrainingcamp_stc/
- 【参考】バルクヘッドマガジン記事・写真で振り返る日本のヨットレース、この10年(4)https://bulkhead.jp/2020/05/73178/