地球一周ヨットレースが始まります。11月10日スタート、ヴァンデ・グローブ
11月10日にフランスをスタートする世界一周「第10回 ヴァンデ・グローブ」が近づいてきました。出場するスキッパーは40名。スタート地のレ・サーブル・ドロンヌは出場全艇が集まり、ビレッジ(レース会場)には毎日たくさんの観客、子どもたちが訪れ、大いににぎわっています。(BHM編集部)
想像できない大規模のヨットレースがはじまります。4年に一度開催されるヴァンデ・グローブは、単独(ひとり乗り)、無寄港、無補給の世界一周ヨットレース。完走率57パーセントという数字から分かるように毎回、半数近くがリタイアする過酷なヨットレースです。
孤独なヨットレースとは反対にスタートまでのビレッジは、熱気あふれるフェスティバル会場です。ビレッジのオープン期間は10月18日からスタート日の11月10日まで。この期間、2016年大会には220万人以上が訪れました(2020年大会はコロナのため観客規制されました)。今大会ではそれ以上の観客数が予想されています。
実はこのヴァンデ・グローブは、フランス西部ヴァンデ県の村おこし(地域活性化)イベントとして始まったヨットレースです。大規模なイベントに関係する商品やグッズをヴァンデ県にある企業や工場が担当することで経済の成長が見込まれ、観光面はもちろんのこと、地域の子どもたちが学校単位でビレッジを訪問することで教育面でも機能しています。
編集長は2016年大会を取材しましたが、実際に出場艇が並ぶさん橋には、子供たちや観光客の長蛇の列があり、「こんなに人が歩いたら沈んじゃうんじゃない?」と思えるほど、さん橋は大混雑します。
ビレッジには特設のテレビスタジオが用意されスキッパーのトークセッションがおこなわれていたり、会場にはヴァンデ・グローブに関係する展示場があり、ライブコンサートや子ども向けのたのしいイベントが催されています。
さん橋に並ぶ出場艇の前では、スキッパーが船の前でサイン会をひらいたり、観客から質問を受けたりするシーンも見られ、ヴァンデ・グローブに出場するセーラーが同国のスター選手であることがよくわかりました。
編集長は、アメリカズカップやオリンピックの盛り上がりとはちょっと違うように感じていて、誰にでもできることではない世界一周に出発するスキッパーを自分のヒーローに例えて、尊敬の念を抱きながら応援しているように思えました。ちょっと違うかもしれませんが、ヴァンデ・グローブは日本の伝統や文化が盛り込まれている大相撲と似ていると思っています。
さあ、4年に一度の地球一周ヨットレースがはじまります。ヴァンデ・グローブ以上の規模の大きな大会は、今のところ世界にありません。バルクヘッドマガジンは、現地からスタートまでの様子をレポートする予定です。みなさん、おたのしみに!
===== バルクヘッドマガジン主催「世界一周全日本選手権」を開催します! =====
11月10日、世界一周ヴァンデ・グローブのスタートに合わせてeSailing版ヴァンデ・グローブがスタートします。
バルクヘッドマガジンでは、この世界規模のヨットレースに便乗して「世界一周全日本選手権」を開催することにしました(これ以上ない規模のでかい名称が気に入ってます 笑)。
エントリー方法は次のとおりです。
1) Virtual Regatta Offshoreにアクセスして登録・ログイン(無料)
https://www.virtualregatta.com/en/offshore-game/2) プロフィールを記入。国籍をJAPAN / 日本にしてください
3) あとは、自分好みに船を作り、11/10のカウントダウンを待ってスタートします
DMG MORI セーリングアカデミーに所属する國米 創、木谷悠二、澤田皓希、遠藤功大、そして鈴木晶友コーチも出場します。もちろん編集長も出場。優勝選手には賞品も予定しています。2万4000マイル、約74日間を一緒に戦いましょう!
- ヴァンデ・グローブ(公式)https://www.vendeeglobe.org/
- 【バルクヘッド記事】数字で見るヴァンデ・グローブhttps://bulkhead.jp/2024/01/102381/