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アブダビASAFアジア選手権開幕。日本49erFXが好スタート!

 3月7日、UAEアブダビで「ASAFアジア選手権2016」が開幕しました。この大会はリオ五輪出場国枠アジア選考となり、日本は49er級(男子)、49erFX級(女子)、レーザー級(男子)に出場。日本がオリンピックに出場するための「最後の戦い」になります。(BHM編集部)

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パレス(アブダビ首長の宮殿)を背景に走る49er級。photo by Junichi Hirai

 ASAF(アジアセーリング連盟)という名称は聞き慣れないかもしれませんが、これまでも隔年開催されるアジア大会セーリング競技を担当する組織として存在していました。ワールドセーリング(ISAF)のアジア大陸部門でもあり、一昨年よりASAFカップというアジアサーキットをオーガナイズしています(江の島オリンピックウィークもこのサーキットに含まれています)。

 はじめて開催されるASAFアジア選手権は、今回リオ五輪の選考レースになっていますが、ASAFはアジアサーキットとつながる(例えばアジアサーキット最終戦のような)大会にしていきたいようで、今後、東京五輪へ向かう流れの中で、日本も親密な関係になるかもしれません。

 大会初日は、Tシャツでは肌寒い朝で始まりました。編集長がアブダビに来るのは昨年10月のワールドカップ・ファイナルに続いて2度目になります。日中35度にもあがる暑さに辟易した覚えがありますが、3月は冬季になり気温がぐっと下がって過ごしやすいのが特長です。大会初日の天気は雨。めずしく雨が降るのもこの季節の特長で、今年のアブダビはすでに5回も降ったとのことで、地元の人が大変驚いていました(通常は年間1日程度しか雨は降らないそう)。

 朝から曇り空が広がり、雨をともなう前線が遠くに見えます。選手たちは陸上待機となり、雨が通りすぎ、風が吹き出すのを待って出艇しますが、海上のコンディションは安定していません。さらに、いくつかの小さな前線が通り過ぎ、雨とともに一時的に風が強くなるものの、雨が通り過ぎると風向が変わり、風が止んでしまう、を繰り返しました。

 そうした不安定な風のなかで、49er級と49erFX級のみ、ショートコースで1レースを実施。FX級は波多江慶/板倉広佳がトップを取って幸先の良いスタートを切りました。49er級はインド、オマーンに続いて、高橋稜レナード/小泉維吹が3位に。高橋/小泉は1上マークこそトップで回航しましたが、むらのある風のなかで順位変動が激しく、最終的にブローを捉えたインド、オマーンに先行をゆるしました。

 49er級、FX級のリオ五輪出場国枠は1カ国(レーザー級は2カ国)。優勝した国がオリンピックの出場権利を獲得することになり、日本が獲得した場合、そのチームが日本代表となります。艇数の少ないフリートだけに、上位艇は得点差の少ないなかで戦うことになります。シリーズを通していかに低得点に抑えられるかがポイントになるでしょう。

49er級 参加8艇 1レース終了時
1. IND Ganapathy Kelapanda / Varun Thakkar 1.0p
2. OMA Musab Al Hadi Hashim / Al Rashdi 2.0p
3. JPN 高橋稜レナード/小泉維吹 3.0p
4. KOR Bongjin Chae / Dongwook Kim 4.0p
5. JPN 牧野幸雄/高橋賢次 5.0p
6. THA Don Whitcraft / Dylan Whitcraft 6.0p
7. IND Aman Mohan / Shubham Pillai 7.0p
8. KOR Sungwok Kim / Hoyeob Yang 8.0p

49erFX級 参加8艇 1レース終了時
1. JPN 波多江慶/板倉広佳 1.0p
2. JPN 松苗幸希/原田小夜子 2.0p
3. IND Varsha Gautham / Aishwarya Chezhiyan 3.0p
4. JPN 宮川恵子/高野芹奈 4.0p
5. JPN 深沢瑛里/大熊典子 5.0p
6. MAS Rufina Hong Mui Tan / Connie Riverra Tsen 6.0p
7. IND Ekta Yadav / Shaila Charls 7.0p
8. GBR Karyna Manuel / Abigail Hewitt 8.0p

レーザー級
※レースなし

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オリンピック代表選考の舞台となるアブダビ国際マリンスポーツクラブ。photo by Junichi Hirai

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朝のコーチブリーフィング。photo by Junichi Hirai

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大会初日は曇り雨。風なく陸上待機から始まりました。photo by Junichi Hirai

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49erFX級には日本4チーム出場します。どのチームも結成1年程度ですが、この日のために猛練習を積んできました。波多江慶/板倉広佳(豊田自動織機)。photo by Junichi Hirai

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深沢瑛里/大熊典子(早稲田大/福井県連)。平日は大学(深沢は早稲田大、大熊は筑波大)に通いながら和歌山を拠点に練習してきました。photo by Junichi Hirai

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宮川恵子/高野芹奈(和歌山セーリング連盟)。「日本チームは誰が前を走ってもおかしくない。思い切り走ります」と宮川。クルーの高野は卒業式を控える高校3年生です。photo by Junichi Hirai

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昨年末のナショナルチーム選考では1位通過。1月マイアミワールドカップ、2月世界選手権を経て最終選考へ挑む松苗幸希/原田小夜子(ガルフネット)photo by Junichi Hirai

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8艇が出場する49erFX級のスタート。photo by Junichi Hirai

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初日トップを取った波多江慶/板倉広佳。photo by Junichi Hirai

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大会初日未明、ハーバー港内で大事故がおこりました。桟橋に係留していた無人のボートで火災があり燃料に引火。火災はまわりの船にも広がり、5艇程度が全焼し、桟橋やまわりの船にも被害が及びました。マリーナ港内は油が流れ、燃えカスやゴミが広がっています。photo by Junichi Hirai

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これほど見事に燃えた船を見たことがありません。なかをのぞくとまだ煙が出ていました。photo by Junichi Hirai

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出火元になったという船。船と思えないほど原型がありません。このように燃え尽きた船が5隻ありました。photo by Junichi Hirai

◎バルクヘッドマガジン・フェイスブック写真集
ASAF ASIA CHAMPIONSHIP 2016 Day1
◎ASAF Asian Championship 2016
http://www.ac2016.asiansailing.org/

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