ヨットレース繁盛記・ひょろひょろの風に涙
11月後半です。年末を前に2013年を振り返ってみると「今年の週末は変な天気だったなあ」と思うのは編集部だけでしょうか。台風が連続したり、平日はビュンビュンなのに、休日になるとパッタリ止んだり、反対に爆風だったり。さて、先週の相模湾はいまひとつだったようで、ホビーホーク号は風のない海をのたうちまわっていたそう。レース後、ショックを隠し切れないスキッパーのスミコ姉さんは、トイレに閉じこもってしまったそう…。みんなっ! しょんぼりしてるお姉さんを見かけたら、元気づけてあげて!(BHM編集部)
風はどこだ?ひょろひょろの相模湾。photo by HobbyHawk
第2回Zhik Cup
2013年の葉山マリーナヨットクラブ・クラブレースは、早いもので残すところ2つとなりました。そして今日はシリーズポイント最終戦です。カットレースが発生してもなんとか6位入賞に踏みとどまれそうな雰囲気のホビーホークです。大叩きしませんように。(文/石丸寿美子)
波平の毛ではなく、伊達巻ぐらいの等圧線を希望します
11月に入って木枯らしがびゅんびゅん吹き始め一気に寒くなりましたが、今日は暖かくて穏やかな晴天です。しかし…。穏やかにも程があります。朝、天気図を見ると大変なことになっています。
なんと! 本州に等圧線が一本しかありません。波平の毛みたいなゆるゆるのやつが1本だけです。前回(11月10日)はバームクーヘンみたいな低気圧が日本海側にいたせいでレースは中止だったのに。はー、今日は伊達巻くらいの丁度いいやつでレースしたかったなー。
本日の参加艇は24艇。油壺からは〈アンディアーモ〉(J/V9.6R)と〈ゲフィオン〉(BALTIC35)も来てくれました。スタートエリアは案の定、つるんとした海面。風も頼りなく、しばしAPが揚がります。
しばらくするとひょろっと北西から風が入って来ました。上マークがセットされスタートラインもできあがりましたが、そうこうしているうちにぐんぐん左に振れ、とんでもない下有利のラインです。
普通だったらここでAPとなるけれど、HMYCのレースはどんどんやります。打ちかえたら振れ戻り、戻したらまた振れての繰り返しで延々と海上待機するよりは、クラブレースはどんな風でもとにかくたくさんレースして走りましょう! という感じでしょうか。
風が弱いのでラインから離れないようにして、アウター寄りに陣取ります。スタボーでぎりぎりまで耐えて、スタート10秒前くらいに周囲のフネと目配せしながら「あうん」の呼吸で同時タック、そのままポートスタートとなりました。みんな、よく心得ていて、きれいなポートスタートでした。
下スタートが決まったこともあり、このレグはトップ艇団でした。ウシシ。でもその後風がさらに落ち、いつものことながら艇団に埋もれて行きます。小さいフネの宿命なので仕方ないけれど、でもでも、それにしても走りません。で、詳細は端折りますが、悲しい感じでフィニッシュ。
ひょろひょろの風の中、藻に服す
第2レースは、上マークを西寄りに打ちかえてスタートです。でもスタートの頃になると更に左に振れまたまたポートロング。ポートで上ってノージャイブで下るという競馬レースとなり、微風の中をのたうち回ります。えーと、それで、すみませんが2レース目のレポートもこれにて省略させて頂きます。
今日は全く走りませんでした。何がダメだったのかよくわかりません。うーん、もう全てダメだったのかもしれません。あ! 一応、藻が出てきましたよ(でも言い訳にならないくらいチッコイ藻だったというのは内緒です)。
あまりにも走らず色々考えるとモンモンしてしまい、悔しくてしばらくトイレに閉じこもってしまいました。わはは。
いい歳して草レースで負けてトイレに閉じこもるのもどうかと思うけど、まあ、こんな気持ちになるくらいのめり込むことがあるのは幸せだー、ということにしておきます。
そんなわけで、本日、まさかの大失態で22位。捨てレースを作ってしまい、これをもって年間成績は入賞圏外の7位へ脱落。しょんぼりです。ガッカリです。でもなんだかホビーホークらしくて笑ってしまいます。
優勝は、文句なしの1-1位で〈エスプリ〉(Melges24)でした。そして今年のクラブチャンピオンの行方はポイント最終戦までもつれ込みましたが、後半の3連勝で2位を振り切り、エスプリが初の年間総合優勝を決めました。
今年はあと1レース。次回は年間表彰大パーティーで楽しかった1年を締めくくります。
表彰パーティーには賞品のザイクグッズがズラリと並びます。photo by HobbyHawk
◎ヨットレース繁盛記
(24)「葉山ロータリーカップ」暴風雨で荒修行する
(23)「クレアカップ/フレンドシップレガッタ」
(22)「葉山マリーナカップ」秋の風をお腹いっぱい
(21)「逗子レガッタ」台風18号に大泣き
(20)「ヘリーハンセンカップ」こんな日もありますよ
(19)「トウキョウズカップ」大島が大好きです!
(18)パールレース・後編
(17)パールレース・前編
(16)ティンバーランドレガッタ・熱海レース
(15)初島ダブルハンドヨットレース・後編
(14)初島ダブルハンドヨットレース・前編
(13)「小田切杯」ガテン系セーリング?
(12)「SHUGYOKU CUP」毛根から脂汗が噴出
(11)大島レース・後編
(10)大島レース・前編
(9)「京急カップ」春の珍事なのです
(8)「テーザースプリングレガッタ」春テーザーに久々参戦
(7)「SportsCode CUP」ブローチング祭りだ!
(6)「MUSTO CUP」春っていいよね!
(5)「HMYC会長杯」春の嵐で退散です
(4)「SAILRACING CUP」クラブレースで悲鳴
(3)「Sailors for the Sea Cup Clean Regatta」
(2)「新春烏帽子岩レガッタ」烏帽子岩へゆく!
(1)新連載「ヨットレース繁盛記」スタート!
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ベストウインド
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
丸玉運送
ノースセールジャパン
フッドセイルメイカースジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
コスモマリン
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ハーケンジャパン
ファクトリーゼロ