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未確認物体との衝突でトラブル続出。トップグループはオーストラリア大陸へ

 フランスをスタートして1カ月が過ぎた世界一周ヴァンデ・グローブ。南氷洋に突入してからトラブルが続出しています。そのいくつかは未確認物体(UFO)との衝突事故で、世界一周レースの厳しさ、難しさをあらためて思い知らされる展開になっています。(BHM編集部)

SAILING - VENDEE GLOBE 2016 - BANQUE POPULAIRE KERGUELEN
南氷洋(インド洋)を走る〈HUGO BOSS〉。スターボード側のフォイル破損のため、反対舷(ポートタック)でフォイリングできていません。Photo Marine Nationale / Nefertiti / Vendee Globe

 12月5日、〈Famille Mary – Etamine du Lys〉のRomain Attanasio(FRA。39歳)は、南アフリカ・ケープタウン沖でUFOと衝突。両舵にダメージを受けたようです。現在、針路をケープタウンへ向け、一時入港した後、自力で修理して再出発を検討しています(ヴァンデ・グローブでは援助を受けることが禁止されています)。

 また、12月6日には、Kito De Pavant(FRA。55歳)の〈Bastide Otio〉から救助要請が発信されました。こちらもUFOとの衝突によりキール部分が破損。取り付け部分から大量の浸水がある、とのこと。近隣を航海していた調査補給船が救助に向かっています。

 トップ2艇は変わらず、Armel LE CLÉAC’H〈BANQUE POPULAIRE VIII〉(FRA。39歳)と、約100マイル離された〈HUGO BOSS〉Alex THOMSON(GBR、42歳)。2艇はインド洋からオーストラリア大陸南方を猛烈なスピードで走っています。

 トップ2艇を追う3位の〈EDMOND DE ROTHSCHILD〉Sébastien JOSSE(FRA。41歳)はポート側のフォイルトラブル。さらに30〜35ノットの荒天領域(低気圧)を避けるために北上しているという現状です。

 12月7日現在リタイア艇は29艇中6艇。まだ全航程の半分にも達していません。引き続き荒れる南氷洋レグが続きます。

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衝突によりキール付け根部分が破損して浸水に見舞われているKito De Pavant。救助を待っています。photo by Kito De Pavant

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〈Bastide Otio〉には大量の浸水があるようです。photo by Kito De Pavant

SAILING - VENDEE GLOBE 2016 - SKIPPERS Pics
Romain Attanasioのラダー。衝突により破損しているのが分かります。photo by Romain Attanasio


ヴァンデ・グローブ31日目ハイライト。Romain Attanasioのラダーダメージ、Kito De Pavantの救助要請等


フランス海軍の協力によりインド洋を走るトップ2艇が撮影されました。衝突事故でフォイルが使えない〈HUGO BOSS〉のヒールを抑えきれない厳しいセーリングが分かります

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