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大学対抗U25マッチ。全国で練習会はじまる

 3月13〜15日、三河湾・日産マリーナ東海で「JYMA選抜大学対抗&U25マッチレース」が開催されます。2月に入り、出場チームの練習が本格化してきました。BHM編集部は、2月14、15日に相模湾・油壺で開催された関東練習会を取材してきたのでレポートします。(BHM編集部)

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相模湾で開催された練習会では、J/24を4艇使って2日間実施。船に慣れた頃には白熱シーンも見られました。photo by Junichi Hirai

 練習会に参加したのは、東京大、えのちば同盟(千葉大、電通大、東京海洋大の混成チーム)、明治学院大、慶応大、早稲田大。そして、前回大会に出場した江の島同盟が参加しました。

 講習は、大学対抗マッチ出身で今年1月オーストラリアで開催されたウォーレンジョーンズユースマッチに出場した市川航平がリーダーとなり、国際大会の審判として活躍する田中正昭アンパイアが陸海でルール指導を担当。海上では、J/24関東フリート、日本マッチレース協会、JSAFキールボート強化委員会の協力で、レース運営、マーク打ちや個別のコーチングをおこないました。

 大会実行委員会からは、中部組、関西組、九州組もそれぞれの水域で練習をはじめ、和歌山でもシエスタチームが主体になって特訓が始まるというニュースが入っています。例年以上に事前練習が活発になっているようです。

◎第4回大学対抗&U25マッチレース出場チーム
※チーム名/スキッパー名
早稲田大/山口 優…前年度シード。2014全日本インカレ優勝
慶応大/樫本真徳…2014全日本インカレ上位校招待
九州大/北詰有人…2014全日本インカレ上位校招待
明治学院大/川崎恭輔…外洋学連(アニオールズカップ優勝)招待
Tokai Match Racing/山本将大…名古屋大、名城大、愛知工業大の混成チーム
Osailing/小倉隆寛…日経大OB+山崎晃(第2回優勝)+吉田工作(第1回優勝)の混成
東京大/松山宏彰…クルーザー班〈仰秀〉+ディンギー班
和歌山大/田中悠作…和大ヨット部1〜4年。第2回大会優勝
関西連合/河野元道…近畿大、大阪大、関西大、甲南大の混成
月光ボーイズ/市川航平…第2回大会出場スキッパー。早稲田大、同志社大、首都大ヨット部OBの編成
えのちば同盟/白石穂高…千葉大、東京海洋大、電通大の混成
金沢大/斎藤優馬…金沢大4年生チーム。第1回大会準優勝

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海上練習は予め選手に伝えられていた練習形式に沿っておこなわれました。船に慣れることから始まり、ブイをポイントに停止する練習、バックする練習、到着までの時間を測って走るタイムツーディスタンスなど。photo by Junichi Hirai

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月光チームのサポートボートが本部船。フリートレースとは違うマッチレースのエントリー方法に戸惑うシーンもありましたが、練習すればするほど上達しているのが目に見えてわかりました。photo by Junichi Hirai

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講習後半はスタート練習と実践マッチレース。各艇に講師が乗り込んでアドバイスしながらおこなわれました。photo by Junichi Hirai

4回目を迎える大学対抗&U25マッチレースの変化

 大学対抗&U25はマッチレース形式で競われますが、マッチレースの普及が目的ではありません。「ヨット部を卒業した大学生や若いセーラーにキールボートレースを体験してもらい、次のセーリングライフへ進むきっかけにしてほしい」という大会の意図があります。

 BHM編集部が第1回大会から積極的に取材しているのは、みなさんもご存知のとおりです。編集部は大会関係者の話し合いに顔を出したり、ハーバーで大学生たちとこの大会について話すことも少なくありません。そうしたなかで、大学対抗&U25に少しずつ変化が起きているのを感じています。

 この大会はインカレ(学連)色を前面に出した企画として始まりました。インカレを引退した選手の「セーリング燃え尽き症候群」を回避したいということが企画の発端にあるからです。もちろんこの企画意図は継続されていますが、第4回大会のエントリーを見てみると、大学ヨット部の枠を越えて水域の仲間が集まった混成チームが増えていることが分かります。

 これは今年だけの特長になるのかわかりませんが、おもしろい傾向だと感じています。キールボートのレースに出場する時、いちばんの困難は、同じ気持ちを持ったメンバーを集めること。実際に、ヨット部内だけで出場するには、メンバー調整がむずかしいのも事実で、全メンバーを同大学だけで揃えられずに辞退した、という話を何度も聞きました。

 それでも「大学対抗&U25に挑戦してみたい」とメンバーが集まってチームを作り、インビテーションリクエストを出して出場するというカタチが、今回出場するOsailing、関西連合、えのちば連盟、Tokai Match Racingです。第4回大会の特長は混成チームの出場といえるでしょう。

 もうひとつ、練習会や大会本番を通じて感じているのは、これまで大学対抗&U25に出場した選手たちが、手伝いに参加してくれること。そして、ヨット部卒業後も継続してセーリングを続けていることです。これは、大会関係者にとっていちばんうれしいことではないでしょうか。

 今回の関東練習会では、昨年出場した江の島同盟(首都大、東海大、東洋大、駒沢大、東京経済大のOBOG)が、自分たちの練習として参加しました。2014年大会後のメンバーたちは、相模湾で活動するクルーザーチームに所属してセーリングを続けています。

 なかでもJ/24〈リップル〉で活動する江の島同盟のメンバーは、2016年に和歌山で開催されるJ/24世界選手権に向けて猛練習しているとのこと。ほかにも大学対抗&U25経験者が、クルーザーチームで活躍しているという話が編集部にいくつも届いています。

 大学対抗&U25マッチが継続開催されていくことで、いろんな化学反応が起きているように感じます。さあ、第4回大学対抗&U25マッチは3月13日に開幕します。みなさん、お楽しみに!

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陸上では油壺ヨットハーバー2階のスペースを使わせてもらいルール講習がおこなれました。陸でも海でもみっちり練習した2日間、選手たちはクタクタだったことでしょう。photo by Junichi Hirai

◎大学&U25マッチ FACEBOOK
https://www.facebook.com/collegematchjpn
◎MatchRace Learning(マッチレース講習サイト)
http://fish-tail.yacht-club.jp/

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