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七尾湾、極寒2レース。スナイプ全日本3日目

 11月15日、石川県七尾市和倉温泉で開催されている「全日本スナイプ選手権」3日目。朝の気温は6度。冷たい雨が降る七尾湾は、セーラーにやさしい海とは呼べません。刺すような冷たさの海、しかし風は弱く、海上に出たフリートは長い海上待機で始まりました。(BHM編集部)

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長い長い風待ちではじまった大会3日目。日が暮れるギリギリまで合計2レースおこなわれました。photo by Junichi Hirai

 やがて雨はあがり、北西から風が吹き出し、待望の第1レースがスタートするかに見えましたが、……ダメです。風が安定しません。スタートシークエンスに入ると風がグルンと振って延期、待ちに待って再開したスタートでも、またしても風が大きく振って延期、コース再設定を繰り返します。

 弱い風でもなんとかレースしたいというレース委員会の意気込みは伝わってきますが、風の振れ幅が大きすぎます。結局、午後2時過ぎまで海上待機。曇天、時より小雨も降る極寒の海上待機は、選手の体力と気力を消耗します。ハーバーに戻ろうにも、時よりハイクアウトにも出られそうな風がスポットで吹くのが悩ましい。本シリーズの七尾湾の風は気まぐれすぎるようです。

 何度かのスタートシークエンスを繰り返し、待望の第1レースがはじまったのは午後2時過ぎ。北西から入った軽風でやっとスタートしました。しかし、シフトは大きく、第1上マークまでのコース選択がむずかしい場面です。レース海面は完全にフラットウォーター。クルー乗艇位置はオンデッキ。だれもが走らせやすいコンディションですが、左右から入るパフとシフトで順位が入り乱れました。

 このような状況で大会3日目は2レースを実施しました。正式な成績表は発表されていませんが、現在、橋本健斗/村山一樹(立命館大OB/立命館大)が、1-6位で暫定首位。彼らは昨年3位入賞を果たし、今夏サンディエゴで開催されたスナイプ西半球&東洋選手権に出場した若手実力チームです。

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暫定1位、橋本/村山。「きょうはコースが当たりました。寒くて早く戻りたいから、いいコースを引こうと思って(笑)。この結果を最終日もキープできるようにがんばります」(橋本)

 また、2位には全日本インカレ完全優勝のニュースも新しい早稲田大の監督&コーチコンビ、関口/鈴木(WSK)。2レースを6-4位で終えて総合2位につけています。

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暫定2位の関口/鈴木。「きょうはスタートを出てコースの中間で振れタック。これがうまく行きました。チームの目標は世界選手権出場権利を取ることです」(関口)

 本大会は来年9月にイタリアで開催されるスナイプ世界選手権の選考も兼ねています。出場権利枠は全日本上位8チーム。しかし、この全日本が成立しないことには順位がつかず選考できません。本大会の成立条件は3レースです。

 本大会を成立させるために、レース委員会は最終日のスタート時刻を1時間早めまた終了時刻を1時間遅らせ13時に変更しました。正式な成績はまだ発表されていませんが、3位以下は混沌としている模様です。明日最終日の戦いに注目です。

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和倉温泉街を背景に走るスナイプ。明日は何レースできるでしょう? 大会は成立するのでしょうか? photo by Junichi Hirai

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