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運命の最終日1レース決着!蒲郡・全日本学生ヨット個人選手権

 9月3日、愛知県蒲郡・豊田自動織機 海陽ヨットハーバー「2023年度全日本学生ヨット個人選手権」最終日は、南風が入るのを待って出艇。5ノットほどの軽風コンディションで最終1レースがおこなわれました。(BHM編集部)

前日まで1点差というプレッシャーを跳ね除け優勝を飾った服部陸太/畠山翔(早稲田大)

 470は最終レースを4位フィニッシュで決めた長谷川真大/山田海統/白數奈津見(同志社大)が優勝。軽風を得意とするも初日からトップをキープした見事なレース運びで初優勝を獲得しました。

「優勝を目標にしていたのでとてもうれしいです。今回は船が走っていたし、オンデッキからトラピーズの風は得意な風域でした。勝因はレース前(18日)から蒲郡入りして練習していたことでしょうか。波に対してのボディアクション、リフト・ヘッダーのコンパス数値などが分かっていたので安心して走れました」(長谷川)

最終レースの上マークアプローチで暫定2位の石川和歩/松山大祐(早稲田大)とニアミス。審問の可能性があったことから海上では優勝は分からず。帰着後、この抗議が取り消され陸上で勝利が確定しました。「審問でちょっと不安だったんですけど、審問が無くなって安心しました。目標にしてた優勝ができてよかったです」(白數)「自分の役目をしっかり果たして、白數と乗り換えながらお互いの得意なところしっかり出せた結果だと思います」(山田)

 鈴木亮太朗/谷田夏樹(京都大)との優勝争いに注目が集まったスナイプは、服部陸太/畠山 翔(早稲田大)が逃げ切り優勝を決めました。服部は昨年度に続き二連覇達成です。

「1点差ということもあって、まず自分がいい走りをしないと勝てないと思っていました。相手を意識せず、自分が見えた風を一番に取りに行くことを考えました。レース前まで緊張していましたが、優勝できて本当にうれしいです」(服部)

服部は2022年大会に続いて二連覇を達成。高校時代、水泳部だった畠山は大学からヨットをはじめ、今年から服部とコンビを組んでいます。「すごく緊張していました。優勝の実感はなくて、(緊張がとけた)安心感の方が強いです」(畠山)。早稲田大スナイプは1、3、6、9位に入り他大学を圧倒しました

 シングルハンドはスタート予告時間(12時31分)を過ぎてしまったためレースはおこなわれず。前日までの成績が最終となり、同点タイブレイクで中尾吏玖(東海大)が優勝しました。

「第1レースのUFDで気持ちが落ち込んだとき、まわりの人たちから応援していただき、モチベーションを持ち直してレースできました。(タイブレイクを知らずに)負けていたと思っていたこともあり、めちゃくちゃうれしいです。スピードコンテストとのダブル受賞もうれしい!」(中尾)

唐津西高ヨット部出身の中尾吏玖。東海大ヨット部では470とクルーザーに乗っています。前年度に続いて二度目のシングルハンド優勝を飾りました。また、同点で2位になった赤松佑香(関西大)の戦いも見事でした。赤松は普段スナイプで活動しています
注目されたスナイプ対決、早稲田大vs京都大。スタートから積極的に攻める服部艇に対して、鈴木艇は後方からスタートラインの隙を狙いますが、一歩出遅れてしまいます。この差が最終まで続き、軍配は服部艇にあがりました
運命の最終日。470、スナイプともにスタートするも30度風が振れてキャンセルに。この時点で12時。2グループが急いでスタートラインに戻り、12時31分のスタート予告時間リミットギリギリにスタートできました
軽風に終始した全日本インカレ個人戦。この結果をもとに各校は秋の全日本インカレ団体戦(福岡開催)の対策を練ることでしょう。残り2カ月ですが、学生選手は大きく変わることができます。福岡大会でひとまわり成長した姿を楽しみにしています
2023年度全日本学生ヨット個人選手権 470 最終成績
2023年度全日本学生ヨット個人選手権 スナイプ最終成績
2023年度全日本学生ヨット個人選手権 シングルハンド最終成績
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