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ミストラル吹き荒れる!フランス・オリンピックウィーク開幕

 4月24日、地中海に面したフランス・イエールで「第54回フランス・オリンピックウィーク」(SOF 2023 Hyères – French Olympic Week)が開幕しました。この大会は今月初めにスペイン・マヨルカ島で開催されたプリンセスソフィア杯に続く、ワールドカップ第2戦に位置づけられています。(BHM編集部)

イエールといえば強風ミストラル。フランス・オリンピックウィーク初日は25ノットを超える強風の1日となりました

 五輪10種目が開催されるフランス・オリンピックウィークに66カ国/約900選手が集まりました。プリンセスソフィア杯から連続して出場する選手が多く、2024年パリ五輪が近づいてきたことを強く感じます。

 日本からも多くの選手が出場しています。その理由は本大会が2023年度のナショナルチーム選考(470以外)となっているためで、出場艇数に対して30%以内の成績を残した選手がナショナルチームに認定されるという内容です。ただし、ギリシア欧州選手権と日程が重なり参加艇数の少ないiQFOiL男女は、総合6位以内が条件となります。

 大会初日はイエールらしいミストラル(アルプスから地中海に吹き降ろす強風)が吹き荒れる1日となりました。49erFXは出艇するも25ノットを超える強風に耐えきれずハーバーバック。FXと49erは早々にノーレースとなりました。

 そのほかのクラスは時間が遅れながらもレースを実施しました。日本470はプリンセスソフィア杯で優勝した岡田奎樹/吉岡美帆が不参加。高山大智/盛田冬華が8位、磯崎哲也/関友里恵が16位、木村直矢の体調不良により急遽クルーを変更して挑む吉田 愛/吉田雄悟は25位のスタートとなっています。

◎フランス・オリンピックウィークのエレキRIBと水道禁止
 この大会も世界の流れに沿った最新の大会運営がおこなわれています。そのひとつは運営ボートにモーター駆動のエレクトリックボートが採用されていること。排気ガスをなくす、ガソリンを使わないクリーンエネルギーが目的で、本大会では3艇のエレキボートが用意されています。
 また、本大会で大きな問題となっているのは水道の使用禁止です。この数週間、イエール(バール地方)が深刻な干ばつに見舞われているのが理由で、ハーバーの水/ホースの使用が禁止されています。選手たちは水タンクを宿から持参してボートから海水を流していますが、仕方ないこととはいえ大変そうです。

イエールに登場したエレキRIB。当然がらエンジン船外機は装備されておらずスターン部分がすっきりしています。車と同じように海でも主流になっていくのでしょうか
各クラスのバースは狭くスロープも少ないため出艇が大混雑します。ハーバー内のスペースは本大会で大きな問題になっているようです
初日8位につけた高山大智/盛田冬華。第1レースを2位でフィニッシュして好スタートを切りました
プリンセスソフィア杯はメダルレース進出を逃す11位。本大会では10以内を目標に掲げる磯崎哲也/関友里恵
急遽オリンピアン夫婦で出場することになった吉田 愛/吉田雄悟。吉田雄悟は普段チームコーチを務めています
強風でフォイリングさせない走りを見せるナクラ17。上マーク回航ではトップセーラーでさせ、なかなかベアできない難しい状況でした
日本からは若手セーラーも出場しています。写真はILCA6に出場する三浦帆香(JSAFホープ育成プログラム。神奈川大)

第54回フランス・オリンピックウィーク成績
470 参加64艇 2R終了時
8 高山大智/盛田冬華 12p
16 磯崎哲也/関友里恵 17p
25 吉田愛/吉田雄悟 26p

49er 参加72艇 レースなし
古谷信玄/高柳 彬
高橋レオ/森嶋ティモシー

49erFX 参加50艇 レースなし
山崎アンナ/高野芹奈
田中美紗樹/永松瀬羅
松苗幸希/齊藤由莉

ILCA6 参加94艇 2R終了時
70 冨部柚三子 69p
79 三浦帆香 79p
85 山本佑莉 84p
90 柿元麻衣 89p

ILCA7 参加155艇 2R終了時
96 瀬川和正 65p
109 黒田浩渡 74p
127 鈴木義弘 82p
136 南里研二 86p

iQFOiL男子 参加21艇 5R終了時
6 池田健星 24p
11 穴見知典 40p
18 倉持大也 60p

iQFOiL男子 参加22艇 5R終了時
10 新嶋莉奈 38p
12 須長由季 41p
13 大西富士子 44p
15 小嶺恵美 55p
17 山辺美希 58p
18 渡辺純菜 58p

ナクラ17 参加46艇 1R終了時
34 渡部雄貴/植田 実

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