2021年バルクヘッドマガジン・セーラー・オブ・ザ・イヤー発表
12月31日、2021年バルクヘッドマガジンのラストを飾るのは、セーラー・オブ・ザ・イヤーの発表です。年に一度、日本で最高の選手に贈られるセーラー・オブ・ザ・イヤーは、編集部が選出する日本で唯一のセーラーのためのアワードです。(BHM編集部)
今年で14回目となるセーラー・オブ・ザ・イヤーは別名「ヨット馬鹿大賞」と呼ばれ、まわりの人に馬鹿と呼ばれるほどセーリングに打ち込んだ選手に与えられます。
馬鹿を連呼しますが、セーラーにとってそう呼ばれるほど名誉なことはないでしょう。ここでの馬鹿は最高の褒め言葉であることを御理解していただけたらうれしいです。
ヨット馬鹿大賞は1名/1チーム/1団体に授与されます。日本一、世界一になれば選ばれるというものではなく、どれだけわたしたちセーラーを刺激して、影響を与えてくれたかが重要と考えています。
さあ、2021年セーラー・オブ・ザ・イヤーの発表です。この賞にトロフィーや賞状はありません。その代わりに「あいつはヨット馬鹿大賞を獲得したセーラーだ」という称号が与えられます。
高校生チームとしては初の受賞となります。霞ヶ浦高校ヨット部/霞ヶ浦セーリングチームは、ヨット部としての活動はもちろんのこと、活動の幅を大きく広げてセーリングそのものを楽しみ、成長してきました。霞ヶ浦セーリングチームとしては、同校に在学していない選手も参加して一緒に練習しています。
高校ヨット部/セーリングチームとしての賞歴は、2021年インターハイで男子団体優勝、レーザーラジアル男子、女子優勝、420男子優勝、ユースワールド日本代表、全日本420優勝と素晴らしい実績を残しています。
編集部が注目したのは、それだけではなく、420級、レーザーラジアル級が正式種目となっている高校セーリングのなかで、49er、FX、29er、470、ワスプ、モスといった他種目にも果敢に挑戦していること。
霞ヶ浦のこうした活動はいまに始まったことではなく、同校にはオリンピックを見据えた活動方針があり、これまでチーム、監督、コーチ、卒業生、保護者たちが土台を作り上げてきました。
いろんな種目に乗ることでセーリング能力を高めるという考え方や、船を準備することは簡単に真似のできることではありません。
ただし、セーリングをもっとやりたい、ヨットがもっとうまくなりたいと考える選手にとって霞ヶ浦は「天国」かもしれません(いや、練習の内容を聞くと地獄かも。今度、選手に会ったらどんな練習をしているのか聞いてみてください)。
さらにバルクヘッドマガジン編集長が感じていたのは「どこの大会に行っても来てるな」ということ。人こそ入れ替わっていますが、今年1年でいちばん多く現場で編集長と出会ったチームであり、バルクヘッドマガジン誌面にもっとも多く登場してたチームです。
霞ヶ浦高校ヨット部/霞ヶ浦セーリングチームから「ヨットが大好きだというエネルギーと挑戦することの大切さ」が伝わってきました。いずれ選手たちは日本を飛び越えて世界で結果を残すことでしょう。おめでとう、霞ヶ浦高校。2022年も日本のセーリング界をにぎわせてください。
※ヨット馬鹿(YB)エンブレムは、大坪明ヨット馬鹿デザイン事務所に制作していただきました。毎年ありがとうございます!
- 【過去記事】バルクヘッドマガジン・セーラー・オブ・ザ・イヤーhttp://urx3.nu/eweg