470女子、吉田・吉岡は4位発進。東京オリンピック4日目

2021.07.28

　7月28日、東京2020セーリング４日目。不安定な天気から一転、夏空が戻った江の島沖は南のシーブリーズが吹いています。風は上がってくる他、波も高く、困難な１日を予感させます。（BHM編集部）

470級初日は江の島海面で2レースおこなわれました。防波堤付近は返し波でさらに波が悪くなっています

　江の島海面でおこなわれた470級は、７メートルの風に加えて、さらに防波堤で跳ね返る波も混じり、走らせにくい状況になりました。自分が知る限り、世界の海でも珍しいぐらいの悪い波です。

　12時に始まった470男子は岡田奎樹／外薗潤平がパワフルなセーリングを見せてくれました。第２レースでは１上マークを10位で回航しますが、着実に順位をあげて４位でフィニッシュ。コロナの期間、海外レースに出場できず、江の島でトレニーニングしてきた成果がでています。

　続いておこなわれた470女子の吉田愛／吉岡美帆は、スタートから第１マークまでがリズムに乗れません。有利海面を選びそこねていて、第２レースでは上マークを17位回航。ここから１艇ずつ追い抜いて最終７位まであげました。

　経験豊富な実力選手だけあって、コンディションが悪い中でも、順位をあげてくるあたりはさすがです。５日目以降は、序盤の戦いを修正してくると思われます。

　470級男子は３位と同点の５位、女子は４位につけています。さらなる上昇に期待しましょう。

470級のスタート。男子、女子のメインセールが、公開練習時と違っています。直前に変更されたのでしょうか？

オリンピック初出場にして堂々の走りを見せる岡田奎樹／外薗潤平。「海外の選手のほうが身長が大きくて、（自分たちの）クローズが不利になる。僕らはダウンウインドで挽回するしかないので、そこのトレーニングをやってきた。成果が出ていることは自信にもつながるし、もうちょっとクローズがんばります」（岡田）、「初日すごくいい入り方。明日から大崩しせず上狙っていきたい」（外薗）

「風のフトをあまり捉えられませんでした。スタートしてから伸びる方へ行けなかった。追い上げはできたけれど、どちらのサイドが有利か、見極めてスタートしていかないといけない」（吉田）
「リオのときみたいに大きい失敗はしたくないと思っていたので、大きなミスなく終えられたのは良かったです。どっちのレースもきょうは出だしで逆の方向に行ってしまった。次からは慎重に見極めていきたいです。追い風で追い上げられたのは地の利を生かせていて、そこは自信を持ってこれからも出していきたいです」（吉岡）

オリンピック初出場となるナクラ17級の飯束潮吹／畑山絵里。波が悪いためダウンウインドもフォイリングさせません

RS:X級の須長由季は14位に。29日はRS:X級の予選最終日。決勝に進むためには10位以内に入らなければなりません

49er級は3レース実施。高橋レオ／小泉維吹は15位につけています。49er級は明日の休息日を取りやめ、初日にできなかった2レースをおこないます

◎東京五輪大会4日目成績
470級男子参加19艇 2R終了時
1 Australia Mathew Belcher / Will Ryan 7p
2 New Zealand Paul Snow-Hansen / Dan Willcox 8p
3 Spain Jordi Xammar / Nicolas Rodriguez Garcia-Paz 11p
5 岡田奎樹／外薗潤平 11p

470級女子参加19艇 2R終了時
1 Poland Agnieszka Skrzypulec / Jolanta Ogar 2p
2 France Camille Lecointre / Aloise Retornaz 5p
3 Great Britain Hannah Mills / Eilidh McIntyre 7p
4 吉田愛／吉岡美帆 13p

49er級参加19艇 4R終了時
1 Great Britain Dylan Fletcher / Stuart Bithell 7p
2 Spain Diego Botin Le Chever / Iago Lopez Marra 8p
3 Australia William Phillips / Sam Phillips 12p
15 高橋レオ／小泉維吹 35p

49erFX級参加21艇 6R終了時
1 Great Britain Charlotte Dobson / Saskia Tidey 13p
2 Netherlands Annemiek Bekkering / Annette Duetz 18p
3 Spain Tamara Echegoyen Dominguez / Paula Barcelo Martin 20p
18 山崎アンナ／髙野芹奈 78p

フィン級参加19艇 4R終了時
1 Turkey Alican Kaynar 8p
2 Hungary Zsombor Berecz 8p
3 Spain Joan Cardona Mendez 9p
16 瀬川和正 45p

レーザー級参加35艇 6R終了時
1 Cyprus Pavlos Kontides 18p
2 Australia flag Matthew Wearn 27p
3 Brazil Robert Scheidt 33p
28 南里研二 57p

レーザーラジアル級参加44艇 6R終了時
1 Denmark Anne-Marie Rindom 22p
2 Sweden Josefin Olsson 34p
3 Netherlands Marit Bouwmeester 35p
16 土居愛実 69p

ナクラ17級参加20艇 3R終了時
1 Italy Ruggero Tita / Caterina Banti 2p
2 Germany Paul Kohlhoff / Alica Stuhlemmer 6p
3 Australia Jason Waterhouse / Lisa Darmanin 6p
15 飯束潮吹／畑山絵里 27p

RS:X級男子参加25艇 9R終了時
1 Netherlands Kiran Badloe 26p
2 Italy Mattia Camboni 34p
3 France Thomas Goyard 39p
15 富澤慎 111p

RS:X級女子参加27艇 9R終了時
1 Great Britain Emma Wilson 22p
2 China Yunxiu Lu 23p
3 France Charline Picon 25p
14 須長由季 91p