真夏のオークランドでプラダカップ決勝シリーズはじまる
2月13日、ニュージーランド・オークランドでアメリカズカップ挑戦者決定「プラダカップ」決勝が始まりました。対戦は予選ラウンドロビンを全勝で勝ち上がったイネオスチームUK(英)対ルナロッサ・プラダ・ピレリチーム(伊)です。ルナロッサは準決勝でアメリカン・マジック(米)を破って決勝進出を決めました。(BHM編集部)
プラダカップ決勝は13戦予定され、先に7勝したチームが優勝となり、3月に開催されるアメリカズカップで、エミレーツ・チームニュージーランドとカップを掛けて戦います。
約二週間ぶりの開催となるプラダカップ。決勝初日は8〜17ノットの軽中風で2レースおこなわれました。開始時間は現地時間16時(日本時間12時)。オークランドは晴れていますが不安定な風予報です。
初日はイネオスチームUKの1つのミスが命取りなる内容となりました。第1レースではスタート前に風が弱まるなか着水してしまい、スタート時間にスタートできないという失態。
反対にフォイリングで速度を上げるルナロッサは開始十数秒で500メートルの差を広げることに成功しました。その後、イネオスは差を縮めることができず、ルナロッサの勝利。軽風を得意とするルナロッサの性能が発揮されました。
風が上がり14〜17ノットでおこなわれれた第2レースはスタートこそイーブン。風下位置のイネオスを嫌ったルナロッサが先にタックしてセパレート、右海面のシフトをつかみ、スターボードタックでイネオスを蹴って先行に成功しました。
ここからはタクティクス勝負となりましたが、ルナロッサの走りはイネオスよりも勝っているようで、データ上でもアップウインドの速度が速いことが分かります。また、第2レースでスモールジブに替えたルナロッサと微軽風用のビッグジブを使用したイネオスの違いもあります。
第2レースを制したルナロッサは決勝初日を2戦2勝で終え、幸先の良いスタートを切りました。決勝2日目は14日におこなわれます。
プラダカップ 決勝 第1レース
○Luna Rossa Prada Pirelli
●INEOS TEAM UK
Start: 1617
Port: ITA
Stbd: GBR
Course: A
Axis: 025
Length: 1.69nm
Current: 0.1 knots @ 205
Wind 6-9kts 050 degrees
Winner Luna Rossa Prada Pirelli (ITA) – 1:52
プラダカップ 決勝 第2レース
○Luna Rossa Prada Pirelli
●INEOS TEAM UK
Start: 1715
Port: GBR
Stbd: ITA
Course: A
Axis: 035
Length: 1.85nm
Current: 0.4 knots @ 192
Wind 14-17kts 070degrees
Winner Luna Rossa Prada Pirelli Team (ITA) – 0:26
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