オラクル土俵際の3勝目。決着は明日へ
9月20日、アメリカズカップ10日目。曇天、霧のサンフランシスコ沖は、9ノットというこれまでにないライトコンディション。このトリッキーな風のなかで第13レースがはじまりました。(BHM編集部)
スタートで先行したのはオラクルチームUSA。しかし、第1マークをまわったあと、わずかに残った岸寄りの風をつかんだチームニュージーランドが一気に逆転します。
勝負はこのパフを掴んだことで決ったように見えました。ボトムマークでは500メートル、アップウインドレグで700メートル、さらにダウンウインドレグでは1200メートル…。しかし、無常にも第4マークをまわった時点で、タイムリミットとなる40分を過ぎ、このレースはキャンセルに。ニュージーランドのカップ奪還は幻と消え、オラクルは命拾いします。
仕切り直し再スタートとなった第13レース。風は南西12ノットまであがりコンディションは十分。スタートの位置取り勝負に勝って先行したのはチームニューランドです。しかし、ダウンウインドのミートでペナルティーを取って先行。ボトムマーク回航で手間取ったニュージーランドに20秒差をつけてオラクルが先行します。
アップウインドで右海面を有利に使うオラクルは、さらに差を広げる完璧なタクティクスを見せて、ニュージーランドを寄せ付けず。命をつなぐ3勝目をあげました。
これまでの戦いを見ていて、チームニュージーランドとチームオラクルは完全に互角。この真正面でぶつかり合う勝負は予想していなかっただけに、編集部にとっては嬉しい誤算です。さあ、素晴らしく粘り強いチームオラクルに、勝負は翌日へ持ち越されました。明日の戦いに注目です。
34th America’s Cup Standings (first to 9 points wins)
Emirates Team New Zealand – 8
ORACLE TEAM USA – 3
Race 13 Performance Data
Course: 5 Legs/10.08 nautical miles
Elapsed Time: OTUSA – 27:20, ETNZ – 28:44
Delta: OTUSA +1:24
Total distance sailed: OTUSA – 10.9 NM, ETNZ – 10.8 NM
Average Speed: OTUSA – 24.16 knots (28 mph), ETNZ – 22.63 knots (26 mph)
Top Speed: OTUSA – 33.90 knots (39 mph), ETNZ – 33.74 knots (39 mph)
Windspeed: Average – 9.8 knots, Peak – 13.2 knots
Number of Tacks/Jibes: OTUSA – 5/7, ETNZ – 6/8
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