英ポール・グディソン初タイトル奪取!ヤンマー・モスワールド最終日
5月29日、葉山沖で開催された「ヤンマー国際モス級世界選手権大会2016」。最終日は1レースが行われ、イギリスのポール・グディソンが逃げ切り、新チャンピオンに輝きました。(レポート/西朝子 モスワールド実行委員会)
北京五輪セーリング競技レーザー級の金メダリスト、グディソン(38歳)は、全13レース中11レースを3位以内でフィニッシュする抜群の安定感で、初優勝を目指す若手のクリス・ラシュリー(GBR)、後半に怒濤の追い上げを見せたロバート・グリーンハウシュ(GBR)を押さえ、モス級で初タイトルを手にしました。
「今日の第1レースではロブ(3位のグリーンハウシュ)に負けたので、2レース目が始まる前は少し緊張しました。スタート後に風がなくなり第2レースがキャンセルになった時は、正直いってホッとしましたよ。ワールドの準備は完璧ではありませんでしたが、様々なコンディションでレースをし、今日優勝することができてとてもうれしいです」(グディソン)
「(金メダルを取った)レーザーとモスと、どちらがセーリングしていて楽しいか? と聞かれたら、モスと答えますね。フォイリングの魅力と、コンディションに合わせてレース艇をいじれる楽しさ、世界中からトップセーラーが集まりレースできるのが大きな魅力です」とグディソンは笑顔で付け加えました。
2位はクリス・ラシュリー、3位はロバート・グリーンハウシュと、イギリス勢が大活躍した大会でした。
キャンセルになった第2レースで大きくリードしていたグリーンハウシュは、「今日1レースしかできなかったのは残念でした」と少し悔しそうな表情でしたが、「大会運営はとてもすばらしく大いに楽しみましたよ」とコメントしていました。
11カ国から68人が参加したヤンマー国際モス級世界選手権。日本人トップは11位の梶本恆平、6人が参加した女子優勝は田畑和歌子(総合37位)、18歳以下のジュニア優勝はユース育成枠で選出された矢野伸一郎(総合43位)でした。
モスワールドは、3大会続けて五輪メダリストが優勝したことになります(2014年はロンドン五輪49er級金メダリストのネイサン・アウタリッジ、2015年はロンドン五輪49er級銀メダリストのピーター・バーリング、そして2016年は北京五輪レーザー級金メダリストのポール・グディソン)。
多くのトップ選手を魅了するモス級。「五輪選手、世界一周レースやアメリカズカップセーラーといったトップ選手が参加する大会でありながら、皆がお互いの知識や技術をオープンにし、和気あいあいとした雰囲気であることが、このクラスの魅力のひとつだと思っています」と話すのは、2位のラシュリーです。
性別や年齢に関係なく、トップセーラーと同じ土俵でレースできるモス級。来年の世界大会はイタリアのガルーダ湖で夏に開催される予定です。表彰式の後、セーラーたちは「次はガルーダで会おう!」と声を掛け合い、別れを惜しんでいました。
◎YANMAR Moth World Championship 2016(大会公式、成績速報、トラッキング、写真集)
http://www.mothworlds.org/hayama/
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優勝ポール・グディソン・インタビュー
最終日ダイジェスト映像
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