キールボートで戦うフリート&マッチレース「和歌山カップ」レポート
11月29日〜12月1日に和歌山セーリングセンターで『第2回和歌山カップ』が開催されました。昨年から始まり今回で2回目となる和歌山カップ。本大会は、フリートレースによる予選シリーズとマッチレースによる決勝シリーズが行われ、最終成績は決勝シリーズの順位で決まります。(レポート・写真提供/和歌山カップ実行委員会)
レース艇は、J/24を使用し、初めてキールボートに乗るセーラーにとって比較的乗りやすい船となるため、若手セーラーの参加も多く見受けられました。参加チームは今年も10チームのフルエントリーとなり、活気のある大会となりました。
レース前日となる29日には練習会とルール講習会が行われました。今回、初めてJ/24に乗る選手やマッチレース未経験の選手もいるため、レース前のトレーニングの場として海上練習とルール講習会を設けました。
この日は若手の5チームが練習会に参加し、上下ラウンディングやスタート練習を行いました。複数艇での練習のため、参加選手はレース同様の緊張感の中練習に取り組んでいました。
練習会のワンシーン。初めてJ/24に乗る選手もメキメキと上達していました
朝から午後過ぎまで練習した後は、アンパイアの横山氏によるルール講習会が行われ、決勝シリーズでのマッチレースについて理解を深める良き場となりました。
講師の横山氏。今回の講習は初心者向けの内容となりマッチーレースのイロハを教えてもらいました
熱心に話を聞く参加選手。この講習会でルールへの理解を深めました
そして始まるレース1日目は、10艇によるフリートレース形式での予選シリーズが行われました。この予選シリーズのフリートレースでは『アンパイア制フリートレース』を採用しています。アンパイアによるオンザウォータージャッジとなるため、抗議の判定がレース中にすぐに下されるシステムとなっています。
この予選シリーズの結果をもって決勝シリーズの上位5チームと下位5チームの2グループに分けられるため、5位以内に入る事が一つのボーダーとなりました。
レースは北〜北東の8〜12ノットのコンデションの中、テンポよく進行して予定していた6レースを消化しました。レース内容は、普段からJ/24やキールボートに乗っている選手が上位を走っていましたが、そんな中、今回初めてキールボートに乗った矢野チーム〈NKKW〉が後半順位を上げて、3位に食い込む活躍をしていました。
マーク際は混戦となり、白熱したレースが繰り広げられていました
◎予選シリーズの成績
1位 吉井稀世輝〈Siesta〉
2位 牧野碧依〈Connery〉
3位 矢野伸一郎〈NKKW〉
4位 森田栄納介〈WAILEA〉
5位 北詰有斗〈紀州ヨット少年団〉
6位 三苫稔尚〈Bela Sila〉
7位 加藤琢也〈志摩XO〉
8位 平野学志〈Mullet Attack〉
9位 前田真穂〈Kobe.Univ.〉
10位 田村昴士〈近畿大学〉
レース後は恒例のウェルカムパーティーが行われ、参加者にはおでん、豚汁、しらす丼などが振る舞われました。料理を楽しみながらも選手が集まればヨット談義で盛り上がり、チーム間を越えて楽しい時間を過ごしていました。
パーティーでは成績発表もあり、各レースの1位のチームには和歌山名産のみかんがトップ賞として渡されました。
続く2日目は、マッチレースによる決勝シリーズが行われました。先日の予選の上位5チームと下位5チームの2グループに分かれてラウンドロビンが行われます。このラウンドロビンでの順位が最終成績となるため、勝ち星をどれだけ重ねられるかが重要となります。
この日は風軸が北東〜北西〜南と風向が変化していったため、難しい運営と進行になりましたが、タイムリミットまでに予定されていた7フライトすべてを消化する事が来ました。
結果は、先日の予選で2位だった牧野チーム(Connery)が決勝シリーズで1位となり、優勝を決めました。
優勝した牧野チーム(Connery)得意のマッチレースで優勝を掴み取りました
今大会は予定していた全てのレースを消化する事ができ、参加選手にとって満足してもらえる大会となりました。閉会式の後も、「来年も出場したい」と参加表明してくれる選手が多く、大会としても大いに盛り上がったと思います。
来年も和歌山カップは開催されるので、また新たなセーラーが参加されることを楽しみにしています。
第2回和歌山カップレース 最終成績
1位 牧野碧依〈Connery〉
2位 北詰有斗〈紀州ヨット少年団〉
3位 森田栄納介〈WAILEA〉
4位 矢野伸一郎〈NKKW〉
5位 吉井稀世輝〈Siesta〉
6位 加藤琢也〈志摩XO〉
7位 三苫稔尚〈Bela Sila〉
8位 田村昴士〈近畿大学〉
9位 平野学志〈Mullet Attack〉
10位 前田真穂〈Kobe.Univ.〉
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