フィニッシュまでカウントダウン!赤道を越えて北大西洋へ
1月9日、ハイペースで進んでいる世界一周ヴァンデ・グローブ。これまでの記録は、2012〜13年大会で〈Macif〉François Gabartが達成した78日2時間16分40秒です。本大会ではこの記録より早いペースで進行していて、世界記録を大幅に更新する可能性が高まってきました。(BHM編集部)
Armel Le Cléac’h(写真は1月1日のもの)。現在、赤道を通過してアフリカ沖を北上しています。photo by Armel Le Cleac’h
首位争奪戦を繰り広げるているのは〈Banque Populaire VIII〉 Armel Le Cléac’h(FRA。39歳)と〈HUGO BOSS〉Alex THOMSON(GBR、42歳)です。Alex THOMSONは、一時800マイル以上あった差を大幅に縮め、1月9日時点でその差は86マイル。南氷洋よりも風が弱くなる大西洋レグで、うまく風をつかむコース取りが成功しています。
Armel Le Cléac’hは1月7日に赤道を通過。Alexは16時間49分遅れて赤道を越えました。赤道周辺は無風地帯であり、選手たちはわずかな風を効果的に得るためセールチェンジを繰り返します。赤道周辺は精神力、体力ともに消耗する場面で、順位に大きく影響します。
ケープホーンから赤道までの南大西洋レグは、Alexの驚異的な追い上げに驚かされました。この区間(ケープホーンから赤道)を13日5時間30分で走ったAlexは、前大会でFrançois Gabartが達成した記録を14時間短縮する新記録を打ち立てました。
1月9日時点で、参加29艇中11艇がリタイア。8艇がケープホーンを通過しますが、それ以外の選手は荒れる南氷洋で戦っています。年明け早々、暴風に遭遇した選手は、大きなトラブルに見舞われたようです。
1月1日にEnda O’Coineen(IRL。61歳)が、ジャイブ中のリグ破損でディスマスト。1月2日、Alan Roura(SWI。23歳)は、未確認物体との衝突でラダー破損。予備ラダーに交換してレースに復帰しました。
また、Conrad Colman(NZL/USA。33歳)は、60ノットの暴風でフォアステイの根元(取り付け部分)が破損し、マストがブラブラの状態になる恐怖体験をしたようです(この前後、数時間、船が横倒しの状態が続いたといいます)。そのままの状態で運良く暴風が過ぎ去り、フォアステイを修理してレース続行しています。
60ノットの暴風でサバイバル体験したConrad Colman。photo by Conrad Colman
赤道を通過した〈HUGO BOSS〉Alex THOMSONのオンボード写真。photo by Alex THOMSON
1月9日、ケープホーンを越えたNandor Fa(HUN。63歳)。通算5度目のケープホーン通過です。photo by Nandor Fa
63日目ハイライト。Armel Le Cléac’hが赤道を通過しました
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