嵐が去り再び微風戦に。和歌山J/24世界選手権3日目レポート
9月21日、和歌山J/24世界選手権3日目。台風一過の翌日、好天に恵まれるかと思いきや、曇天で風は弱い。1時間早めた朝のブリーフィングで、レース委員長から、本日は3レース実施の予定だと伝えられると、各チームはすぐに自艇へ戻り、和歌山セーリングセンターを出港した。(レポート/今津浩平 J/24世界選手権実行委員会)
和歌山J/24世界選手権3日目は微風のなか3レースを実施した。photo by Junichi Hirai
風向は、北寄りでシフティ。風速は5〜6ノット。しかも潮が強い。難解なコンディションの中、この日のレースが始まった。
第1レースで見事な走りを披露したのは、九州から参戦の〈フォックス〉(近藤慶治)。下一番からジャストのスタートを切った後、左右の艇団をしっかり抑え込むコースで上マークをトップ回航。1下航で一旦〈いちもくさん〉(出道耕輔)に逆転されたが、その後、再び抜き返すという力強いセーリングでトップフィニッシュを飾った。
第2レースは、大会初日の主役だった〈JJOne〉(Daniel Frost)が、またもや見せた。中盤まで終始好位置に付け、大会二度目のトップフィニッシュを飾った。〈JJOne〉は、第1レースでも2位に入り、そのレース巧者ぶりをアピールした。
暫定首位をキープしている〈JJOne〉(GER)。photo by Junichi Hirai
さて、本日最後のレースとなった第3レースでは、日本の〈ワイレア〉(森田栄納介)が、上手な走りを見せた。上マークを好位置で回った後、1下航で逆転して一躍トップに。その後も首位を守り続け、うれしいトップフィニッシュを成し遂げた。
本日のレースは、シフティな軽風、しかも、潮流が強く、さらに、台風の影響か、海面に流木やゴミが多く、それを引っかけて不運に泣いたチームもあったと言う。
なお、この日(5レース)を終えて、捨てレースが発生した。今のところ、断然の成績で首位に立つのは〈JJOne〉。日本の〈フォックス〉が2位で追いかける。3位、4位には、やはり日本勢の〈いちもくさん〉〈ワイレア〉が続く。
一昨年の世界チャンピオン〈Cougar〉(Will Welles)は、初日のUFDの傷もいえたようで、6位に浮上。日本の紅一点〈カナロア〉(藤井 麗)もシュアな走りで7位に上がり、虎視眈々とさらなる上位を狙っている。
大会は、残り2日を残すのみとなった。天気予報によると、風は吹き上がりそうになく、引き続き、微風、軽風の神経戦が予想される。昨日のレースキャンセルが、各選手にとって多少の休憩になったかも知れないが、今まさに、体力的にも、精神的にも、最も消耗が激しい頃か。明日22日は、胸突き八丁の大会4日目。ここから、本当の勝負が始まる。
第3レースでトップの〈フォックス〉(近藤慶治)。難しい海面ゆえに、リスクを避ける丁寧なコースを引いたのだと言う。しかし、微風〜軽風の中、シフトに合わせてタックを繰り返すのは、実は、難しい。それが実践できるのは、それ相当の技術の裏付けがあるからだと言える。この日を終えて、首位の〈JJOne〉に9点差の2位。これからが正念場だ
第5レースでトップの〈ワイレア〉(森田栄納介)。上マークを好位置で回航した後、ジャイブする艇団を横目に、冷静にストレートコースを引き、ここで一気にトップに踊り出た。チームキャプテンの赤井昌之の言葉を借りると「きょうは、とってもアルバトロス」。このレースのトップは、しっかりした練習の上に、幸運が重なったのだと言う
5レースを終えて3位の〈いちもくさん〉(出道耕輔)。各艇が苦しむ難しいコンディションの中、コンスタントに好位置をキープしているのは、見事(3-8-2-9-12)。スナイプ級元全日本チャンピオンの実績は伊達ではない。なによりボートスピードの速さが武器か。残り2日間のますますの活躍が期待される
J/24世界選手権・大会2日目ダイジェスト映像
◎和歌山J/24世界選手権・公式サイト
https://www.j24.gr.jp/2016_worlds/
◎J/24和歌山ワールド・フォトギャラリー
前日 https://goo.gl/photos/vK7N1GvHxwmX15Ss8
レース初日 https://goo.gl/photos/N3qQSETKh9Dkcg4V6
レース2日目 https://goo.gl/photos/dnT6joX1mEzo8DCJ9
レース3日目 https://goo.gl/photos/BTJLR72h6dWZeBYe6
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