好調ジャパン、代表射程圏内保守。アブダビASAFアジア選手権2日目
3月8日、アブダビ「ASAFアジア選手権2016」2日目は、サンダーストーム通過後に海上へ。10ノット前後のシーブリーズで各種目2レースおこなわれました。レーザー級は、安田真之助(宮津高等学校・教員)が2位と同点の3位につける出だし。49er級の牧野幸雄/高橋賢次(トヨタ自動車東日本)は2-1位で総合2位へ。FX級は、松苗幸希/原田小夜子(ガルフネット)が連続トップで好調な走りを見せました。(BHM編集部)
大会初日は風が安定せずノーレース。2日目に2レースおこなわれたレーザー男子。本大会で最も多い14カ国41艇が出場しています。photo by Junichi Hirai
本大会(五輪選考)のポイントとなるのは国別順位です。49er級、FX級は、優勝(国別1位)になることがリオ五輪出場の条件であり、2カ国の権利があるレーザー級は国別2位以内に入らなければなりません。本日初日となったレーザー級は、日本の五輪出場を期待させるレース展開を見せてくれました。
第1レースでは瀬川和正(米子産業体育館)、第2レースでは西尾勇輝(桐蔭高)が第1上マークをトップ回航。中国、マレーシア、タイといったシングルハンド強豪国を相手に、日本は一歩も引けを取りません。上位グループの戦いの中で、安田真之助の冷静なコース戦略が光り、6-2位で2位と同点、総合3位で初日を終えました。
また、初日に15分程度の風が片振れするショートコースでおこなわれた49er級男女は、十分な距離をとって2レースおこないました。男子の牧野/高橋は、過去の国際大会の結果や経験からも本大会の本命といえます。初日こそ5位で終えましたが、通常のコンディションであれば、一日の長があります。
「風が弱くなれば軽量チームが走るし、強くなれば重量チームがいい。自分たちは、どの風域でも安定して前を走れるのが「強さ」だと思っています。ボートスピードは悪くない。無茶をする戦い方ではなく、相手艇との位置関係を大事に、上位の成績を重ねていきたい」(牧野幸雄)
本大会は最終日にメダルレースが予定されています。メダルレースは得点が2倍になることから、前日の得点差次第では、大逆転もおこりえる舞台となるでしょう。艇数(8艇)の少ない49er級、FX級は、全艇がメダルレースに進出します。つまり、前日までに16点以上の差をひろげた国があれれば、最終日を待たずに五輪出場が確定し、逆にそれ以内なら得点内で逆転劇がおこる可能性があります。
日本チームは前半日程を終えて、良い流れをつかんでいます。明日以降の戦いに注目しましょう。大会は12日までおこなわれます。
49er級 参加8艇 3レース終了時
1. IND Ganapathy Kelapanda / Varun Thakkar 7.0p
2. JPN 牧野幸雄/高橋賢次 8.0p
3. THA Don Whitcraft / Dylan Whitcraft 9.0p
4. JPN 高橋稜レナード/小泉維吹 13.0p
5. KOR Sungwok Kim / Hoyeob Yang 16.0p
6. OMA Musab Al Hadi Hashim / Al Rashdi 18.0p
7. KOR Bongjin Chae / Dongwook Kim 19.0p
8. IND Aman Mohan / Shubham Pillai 20.0p
49erFX級 参加8艇 3レース終了時
1. JPN 松苗幸希/原田小夜子 4.0p
2. JPN 波多江慶/板倉広佳 6.0p
3. IND Varsha Gautham / Aishwarya Chezhiyan 10.0p
4. JPN 深沢瑛里/大熊典子 12.0p
5. JPN 宮川恵子/高野芹奈 13.0p
6. MAS Rufina Hong Mui Tan / Connie Riverra Tsen 18.0p
7. IND Ekta Yadav / Shaila Charls 21.0p
8. GBR Karyna Manuel / Abigail Hewitt 24.0p
レーザー級 参加41艇 2レース終了時
1. MAS Khairulnizam Mohd Afendy 6.0p
2. THA Keerati Bualong 8.0p
3. JPN 安田真之助 8.0p
4. CHN Zhou Jinfu 10.0p
5. CHN Qiao Jian 10.0p
6. JPN 瀬川和正 15.0p
11. 西尾勇輝 27.0p
12. 南里研二 27.0p
19. 樋口 碧 35.0p
20. 北村勇一朗 35.0p
30. 藤本拳 60.0p
午前中は雷とともに大雨が襲来。仮設テントが飛ばされるほどの強風と豪雨のなか、選手たちは大急ぎで避難しました。photo by Junichi Hirai
シーブリーズを待って始まったレーザー級。リオ五輪出場の条件は上位2カ国以内です。photo by Junichi Hirai
二度目の五輪挑戦となる北村勇一朗(関東学院大)。オーストラリア・パース合宿を経て選考へ挑みます。photo by Junichi Hirai
日本レーザー級のヤングガン(藤本、樋口、西尾)。20歳前の伸び盛りです。photo by Junichi Hirai
総合3位につけた安田真之助。直前までグラン・カナリア島(スペイン)で海外選手とトレーニングしてきました。photo by Junichi Hirai
初日を19-8位。2日目以降で巻き返したい南里研二(三重県体育協会)。photo by Junichi Hirai
第1レースでトップ争いを見せた瀬川和正。photo by Junichi Hirai
RS:X級の後の海面で2レースおこなわれた49er級。全13レースが予定されています。photo by Junichi Hirai
2-1位で総合2位にあがった牧野/高橋。1月のマイアミISAFワールドカップ、2月クリアウォーター世界選手権を経てアジア選考へ挑みます。photo by Junichi Hirai
49erFX級は日本2チームが総合ワンツー。松苗幸希/原田小夜子は本日1-1位でトップに。波多江慶/板倉広佳は第1上マークこそ(両レースとも)トップ回航しますが、後続を抑えることできません。photo by Junichi Hirai
帰着したのは、日没をゆうに過ぎた午後7時を過ぎ。スロープにスポットライトが点灯され、真っ暗のなかを戻りました。photo by Junichi Hirai
大会2日目ダイジェスト映像:制作:デイリーセーリング
◎バルクヘッドマガジン・フェイスブック写真集
ASAF ASIA CHAMPIONSHIP 2016 Day1
ASAF ASIA CHAMPIONSHIP 2016 Day2
◎ASAF Asian Championship 2016
http://www.ac2016.asiansailing.org/
====================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ジャストヨット運送
日本レジャーチャンネル
ベイトリップ セーリング
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
ノースセールジャパン
フッドセイルメイカースジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
関東ミドルボートオーナーズクラブ
リビエラリゾート
Velocitek
コスモマリン
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ファクトリーゼロ