第2回も盛況、80艇参加。関東470フリートR
6月30〜7月1日、梅雨の晴れ間が広がる中、第1回関東470フリートレースの約2倍、80艇のエントリーでおこなわれました。(文・写真/伊藤譲一・関東470協会)
レース形式は赤・青・黄・緑の4ディビジョンにし、2ディビジョン毎にレースをおこないます。赤ディビジョンは第1回フリートレース上位選手、関東470選手権予選レース上位選手、関東インカレ個人選手権上位選手、関東470協会推薦選手とし、青・黄・緑ディビジョンは所属団体がなるべく同じディビジョンにならないように考慮して振り分けました。
赤ディビジョンが入っているグループは上位選手の走りを見てレースができ、赤ディビジョンが入っていないグループの選手は自身がレースで上位を走った場合のコース戦略や後続のケアの仕方などを考えながらレースができます。
初日、風向90度、3〜4m/sの軽風、レースエリア全体にきれいに風が入っていますが、ブローによって左右に10度程度振れる穏やかな海面コンディション。葉山から江の島方向に流れる潮はスタートラインに対して向かい潮になります。
1レース目、赤・青ディビジョンは1回のゼネラルリコールのあと2回目でスタートしました。飯野/成川(慶應義塾體育會ヨット部)が的確なコース選択で1位。いつも積極的なスタートをする牟田口/福田(法政大学ヨット部)が2位。3位は小泉/石橋(早稲田大学ヨット部)でした。1年生スキッパーの小泉は昨年の国体少年男子SS級で弟とペアを組んで優勝しています。4年生石橋のリードでインカレでの活躍が期待されます。
続いて黄・緑ディビジョンは1位富島/砂辺(筑波大学医学部ヨット部)。2位藤本/高山(横浜市立大学医学部ヨット部)。3位鈴木/荒木(千葉大学医学部ヨット部)。医学部系ヨット部が上位を独占し、東医体の前哨戦のようになりました。
2レース目、気温の上昇とともに、風速が弱まり100度、1〜3m/sのシフティなコンディションでコース選択が難しくなりました。赤・黄ディビジョンは、1位植木/川杉(日本大学ヨット部)。2位市川/谷口(早稲田大学ヨット部)。3位平松/長谷川(日本大学ヨット部)。日本大学ヨット部の植木はスタートから他の日本大学の選手の動きを見て位置取りなどに目を配り、所属チーム全体をケアしながらレースをおこなっています。インカレでの戦い方を考えフリートレースを活用しているようです。青、緑ディビジョンは1レース目3位の鈴木/荒木が1位。2位光石/櫻井(慶應義塾大学医学部ヨット部)。3位風間/大南(横浜国立大学ヨット部)となりました。
3レース目、風向が安定せず風待ちのあとに240度、西よりの軽風1〜3m/sでレースがおこなわれました。この風向になると葉山から江の島方向に流れている潮流はスタートラインに対して追い潮となり、待っている位置が高いとスタートラインから追い出されてしまいます。
赤・緑ディビジョン本日2度目の1位植木/川杉。2位若林/砂辺(日本大学ヨット部)。女子スキッパーの若林は、昨年の国体少年女子SS級優勝、ジュニア時代から活躍している選手です。3位平松/長谷川と日本大学ヨット部が1、2、3。青・黄ディビジョンは、1位波田地/澤田(明海大学ヨット部)の女子ペア。2位富島/砂辺。3位成田/大下(明治大学体育会ヨット部)です。
4レース目は各ディビジョンすべて1回対戦しているので、1レース目と同じディビジョンになります。赤・青ディビジョンは、スタートアウター側から出た2艇がリコールして15時28分にスタート。15時30分以降の予告信号はおこなわれないので初日最後のレースになります。
1位小泉/石橋、2位飯野/成川、3位市川/谷口と上位は軽風の中でも安定しています。黄・緑ディビジョンは波田地/澤田が連続トップフィニッシュ。2位加瀬澤/阿部(法政大学ヨット部)の女子ペア、3位中山/尾野村(慶應義塾大学医学部ヨット部)です。2日目のディビジョン分けは1日目の成績で決まります。リコールしたのは植木/川杉、牟田口/福田。これで2日目のディビジョン分けで赤から脱落しました。
2日目は、初日参加できなかった社会人(関東470協会推薦選手)選手とレースの上位選手が赤ディビジョンになります。東寄りの風でレース海面に向かうも風が落ちて、風待ち、風待ちの間は4ディビジョン一斉スタートでスタート練習をおこないました。風が弱いのと潮の流れに押されてゼネラルリコールの状態が何度も続きます。アウターと本部艇の位置を確認する選手が少ない印象です。昼過ぎまでスタート練習を繰り返したあとに240度方向からやっと風がはいりました。
5レース目、短めのコース設定でやっとレースを開始。風軸240度の風はレース海面全面に入りましたが、このまま安定して吹き続けるか微妙な風速です。赤・青ディビジョンは飯野/成川が1位、2位山口/市川(早稲田大学ヨット部)、市川は昨日までスキッパーをしていましたが、本日はクルーのポジション。3位小泉/石橋と続きます。黄・緑ディビジョン1位は若林/清原。2位、3位は前日痛恨のリコールをした植木/川杉、牟田口/福田となりました。
6レース目、赤・黄ディビジョンは軽風に苦戦していた飯束/八山(エス・ピー・ネットワーク)が1位。この日、クルーの八山は仕事で夜勤明け、1日目は仕事でレースに参加できませんでした。2位平松/長谷川は、終始上位の安定したスコアです。3位飯野/成川も崩れません。青・緑ディビジョンは3度目の1位フィニッシュの植木/川杉。2位須河内/田中(横浜国大ヨット部)、3位は初日赤ディビジョンで2レース目にOCSのため、赤ディビジョン落ちした加藤/坂崎(千葉大医学部)となりました。
7レース目、結局弱いながらもなんとか240度の風でレースをおこなうことができました。レース海面のエリアによっては風の弱い所もあり、ブローを探しながらのレースになります。赤・緑ディビジョンは西内/成川(慶應義塾體育會ヨット部)飯野/小野とクルーを入れ替えて1位、2位フィニシュ、3位は前日の黄ディビジョンから赤ディビジョンになった波田地/澤田です。青・黄ディビジョンはダントツの1位で成田/大下、2位風間/大南、3位田口/鈴木(横浜市立大学医学部ヨット部)でした。
第2回フリートレース1位は飯野/成川、2位植木/川杉、3位小泉/石橋となりましたが、レース形式(不平等なディビジョン分けを行っている)の関係で、赤ディビジョンになった艇は選手の技量レベルが高いため、上位を走りづらくなります。通常のレースの様な順位=実力ではありません。各レースのディビジョン組み合わせを参照いただき、成績表は参考資料として、ご覧ください。
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