逗子GC32トレーニングセッション実施。乗艇希望者を募集!
12月中旬、逗子沖で〈マンマユート〉チームのトレーニングセッションがおこなわれました。参加したのは、松永鉄也(スリーボンド)と海外チームを中心に、このフォイルボートに乗ってみたいという意欲的なセーラーたち。Platu25に始まり、メルジェス32、20といったワンデザインキールボートで活動してきた〈マンマユート〉は、2016年GC32レーシングツアーに参戦します。(BHM編集部)
逗子沖でおこなわれたGC32によるスペイン・日本合同のトレーニングセッション。photo by Junichi Hirai
先日、ソフトバンク・チームジャパンの日本人クルー選考で使用されたGC32は、〈マンマユート〉の活動のために日本へ持ってこられた新艇がレンタルされたものです。日本初となるフォイリング・カタマランが逗子沖を疾走する姿は、まさに「興奮」という言葉がぴったりで、またひとつ日本のセーリングの扉が開かれる感覚がありました。
今回のトレーニング・セッションは、マンマユートチームの核となるスペイン人4名、スウェーデン人1名が来日しておこなわれました。GC32が安定してフォイリングする風域は14ノット前後。C字型のダガーとT字型のラダーが備わり、ダウンウインド用のセールにはコードゼロが使用されます。
実際に、編集長が撮影のため乗艇してきました。コンディションはフラットな陸風。アップウインドは基本的にフォイリングさせませんが、カタマラン特有で片舷を浮かせて走らせるために、風の反応が伝わりやすく、スピード感があります。
ダウンウインドに入りコードゼロを上げるとセーリングパワーが倍増します。一定のスピードに達するとフォイリングが始まり、スピードは最高速に。GC32の最高速は39.2ノットと言われ、そこまでに至らずとも楽らく20〜30ノットで走ります。
フォイリングでハイスピードを感じるものの、それはすぐに慣れてしまうかもしれません。モスのようにフォイリングした(浮いた)瞬間に音がなくなることはなく、セーリング中はリギンがビュンビュン鳴っています。
風よりも速く走るため、断続的に続くブローでは抜けた瞬間にパワーダウン。ボートバランスは不安定になり、クルーのウエイト移動が重要になってきます。これはディンギーセーリング特有の感覚にも似ていて、風とボートスピードの先読みを感覚的に捉える必要がありそうです。
先の記事の通り、GC32は、既存のGC32レーシングツアーに加えて、世界を転戦するエクストリーム・セーリングシリーズに採用されたことで、2016年に世界を賑わせる艇種のひとつになるでしょう。さらに日本チームが出場、わたしたちのよく知るセーラーも乗るとなれば、その注目度も高くなります。
ボートスピードは30ノットをゆうに越えて走ります。フォイリング状態になるとサポートボートで追いかけるのも困難に。photo by Junichi Hirai
フォイリングカタマランGC32に乗ってみたい若者を募集!
マンマユートのトレーニングは、リビエラ逗子マリーナをベースに来春までおこなわれ、5月にイタリア・ガルダ湖で始まるGC32レーシングツアーから参戦する予定です。
春までの練習期間中、21歳までに限定されますが、フォイリングカタマランに乗るチャンスがあります。このようなチャンスは、世界でも多くありません。一生に一度しか体験できない、貴重なセーリングができるでしょう。
いま日本では、東京オリンピックの開催や、ソフトバンク・チームジャパンのアメリカズカップ参戦など、セーリングが大きく変わろうとしています。そこには貴重なチャンスがいくつかあり、勇気さえあれば、セーリングの世界が大きく広がる可能性があります。
もし、スピードセーリングに興味があるなら一度乗ってみることをおすすめします。フォイリング・カタマラン「GC32」に乗艇してみたい21歳以下の方は、メール(宛先:amiko@es-sence.com)で応募してください。詳細を追ってお伝えします。
エンジンを持たないGC32の出入港はサポートボートで横抱きしておこないます。乗艇は5名ですが、セーリングするにはサポートが不可欠です。photo by Junichi Hirai
水面下にはT字型のラダーとC字型のダガーが入っています。ダガーの上下、前後移動はフォイルボートの重要なトリム部分です。photo by Junichi Hirai
コードゼロのジャイブは、一度巻取りした後に再度展開します。トランポリン上の作業は想像つく通り非常に不安定です。photo by Junichi Hirai
来春までの練習期間中、体験乗艇する機会が設けられています。希望する方はメールでお問い合わせ下さい。上写真でドライブしているのは練習に参加した高校生セーラーです。photo by Junichi Hirai
======================================
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ジャストヨット運送
日本レジャーチャンネル
ベイトリップ セーリング
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
ノースセールジャパン
フッドセイルメイカースジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
日本ORC協会
Velocitek
コスモマリン
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ファクトリーゼロ