日本2種目でトップを保守。青島ISAFセーリングワールドカップ3日目
9月18日、中国青島ISAFセーリングワールドカップ3日目。曇り空の青島は風弱く、陸上待機からはじまりました。本日の風待ち時間は長く、なかなか風が入ってきません。海に出たのは、午後1時15分過ぎ。しかし、風は吹き上がることなく、大会3日目も迫力に掛ける弱い風でおこなわれました。(BHM編集部)
3レースおこなわれたナクラ17級はシンガポールが絶好調。リオ五輪アジア代表に王手を掛けています。photo by Junichi Hirai
本日のMVPは、470級女子の山口祥世/畑山絵里(ノエビア)です。得意とする軽風レースで2-1位を取って総合4位(3位と同点)にあがってきました。春から海外遠征を本格的にスタートした山口/畑山は、風を捉えるのがうまく、軽風レースでは国際大会で必ず上位に入る実力があります。
日本代表最終選考となった7月の470級ヨーロッパ選手権でも前半の軽風戦でメダル圏内につけ、吉田 愛/吉岡美帆(ベネッセ)を脅かしたことは記憶に新しいところです。リオ五輪の代表選考には敗れましたが、東京五輪へ向けて活動を継続しています。
青島のシフトのある微軽風戦は、彼女たちのもっとも得意とする海面でしょう。圧巻だったのは第6レースで、山口/畑山と吉田/吉岡が飛び出し、日本チーム2艇によるトップ争いが繰り広げられ、山口/畑山が接近戦を逃げ切りトップフィニッシュを飾りました。
吉田/吉岡も安定した成績(4-2位)でトップを保守。470級女子は、日本2チームによるメダル獲得の可能性も出てきました。また、レーザーラジアル級の土居愛実も2位の中国と1点差で首位をキープしています。中国(Dongshuang Zhang)は、昨年韓国で開催されたアジア大会の金メダリストです。
リオ五輪のアジア予選となっているナクラ17級は、シンガポールが2位にダブルスコアの差をつけて独走しています。5位の日本は、大きな差をつけられてしまいました。
「自分でヨットレースを難しくしてしまっている。相手を気にしすぎたり、潮やアプローチに気を使ったりして、自分の走りになっていない。風をとらえられていない。でも、このままでは終われない、という気持ちがあります。ふっきって走りたい」。(出艇前の後藤選手)
ワールドカップは19日が予選最終日。20日は各クラス上位10艇によるメダルレースがおこなわれます。これまで弱い風が続いている青島に、スカッとした青空と気持ちの良い風を!
ナクラ17級、後藤浩紀/田畑和歌子。大会3日目も苦しい1日となりました。photo by Junichi Hirai
最終マークを日本2艇が並んで回航。先行してスタートしている男子を追い抜いてしまいました。photo by Junichi Hirai
総合1位は変わらず。現在世界ランキング3位の吉田/吉岡は自分のペースで淡々とレースを進めています。photo by Junichi Hirai
2-1位で総合4位へ上った山口/畑山。photo by Junichi Hirai
レーザー級のスタート。レーザー男女はチャーター艇でおこなわれています。チャーターフィーが無料ということもあって出場しやすく、アジア外からの選手も多数参加しています。photo by Junichi Hirai
「青島は風のレーンがあり、それに乗らないと遅れていってしまう。海面を見るよい勉強になっています」とレーザー級に日本から唯一出場する安田真之助。photo by Junichi Hirai
初日から1位をキープして走る土居愛実。2位、3位との差はわずか。残り2日間が勝負です。photo by Junichi Hirai
ISAFセーリングワールドカップ青島大会3日目成績
ナクラ17級 参加10艇
1. SIN Justin Liu / Denise Lim 1-1-1-1-1-(3)-1-3-1 10.00p
2. HKG Tat Choi Fung / Yu Ting Chan 2-3-2-2-3-(8)-2-4-2 20.00p
3. CHN Zijin Wen / Rubei Yuan 3-2-(4)-4-4-1-3-1-3 21.00p
4. THA Damrongsak Vongtim / Nichapa Waiwai 5-5-3-3-5-2-4-7-(11)OCS 34.00p
5. JPN 後藤浩紀/田畑和歌子 4-4-6-5-2-7-9-6-(11)OCS 43.00p
470級男子 参加26艇
1. ESP Onan Barreiros / Juan Curbelo Cabrera 1-4-(27)OCS-6-1-3 15.00p
2. CHN Hao Lan / Chao Wang 3-(19)-4-1-6-10 24.00p
3. AUT David Bargehr / Lukas Mahr 4-12-(17)-3-2-4 25.00p
4. JPN 岡田圭樹/吉田雄悟 9-1-10-(12)-5-6 31.00p
470級女子 参加16艇
1. JPN 吉田 愛/吉岡美帆 3-2-2-2-(4)-2 11.00p
2. CHN Xiaoli Wang / Lizhu Huang 4-4-4-3-1-(5) 16.00p
3. CHN Shasha Chen / Haiyan Gao 6-1-1-(9)-7-3 18.00p
4. JPN 山口祥世/畑山絵里 (17)OCS-7-3-5-2-1 18.00p
レーザーラジアル級 参加28艇
1. JPN 土居愛実 1-(7)-3-4-5-4 17.00p
2. CHN Dongshuang Zhang 5-3-(7)-3-6-1 18.00p
3. CAN Isabella-Anna Bertold 4-(12)-2-2-2-9 19.00p
12. JPN 蛭田香名子 6-(19)-14-12-13-11 56.00p
レーザー級 参加37艇
1. GBR Lorenzo Chiavarini (17)-3-1-1-13-12 30.00p
2. FRA Jean Baptiste Bernaz 10-4-(13)-12-4-4 34.00p
3. BEL Wannes Van Laer 18-9-3-2-(19)-13 45.00p
22. JPN 安田真之助 36-18-2-27-(38)OCS-3 86.00p
◎ISAF SAILING WORLD CUP(成績、ニュース等)
http://www.sailing.org/worldcup/home.php
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