ドイツ・ボルテンハーゲンJ/24世界選手権。〈月光〉堂々4位獲得!
8月31〜9月4日まで、ドイツ・ボルテンハーゲンで「J/24ワールドチャンピオンシップ」が開催されました。13カ国から51艇が参加し、イギリスの〈Il Riccio〉(ヘルムスマンはイアン・サウスワース)がカットレース以外すべて3位以上という圧巻のスコア、圧倒的なボートスピードで優勝しました。(レポート・写真提供/中山遼平・月光)
チーム最高順位となる世界選手権4位を獲得した〈月光〉。左から石山、中山、中澤オーナー、宮本、武居の各選手。photo by J/24 worlds 2015
2位は6月のヨーロピアンチャンピオンシップ優勝のマイク・イングハム〈Nautalytics〉(USA)、3位は近年のワールドでは上位常連のトラビス・オーデンバッハ〈DR.FEELGOOD〉(USA)、そして4位に我々〈月光〉が入賞しました。
日本からは〈ラル&ハチ〉、東京大学〈仰秀〉、〈だぼはぜ〉、〈月光〉の4チームが出場しました。会場のボルテンハーゲン・マリーナでは2012年にレーザー世界選手権も行われた場所です。ハンブルグ空港から車でアウトバーンを飛ばすこと約1時間半。見渡す限りのじゃがいも畑を抜けると、バルト海に面したハーバーフロントのリゾート施設が現れます。
ヨーロッパらしいモダンな感じの建物が並び景観も良く、宿舎からレース海面全体を見渡すことができます。9月の気候は比較的穏やかなようですが、冬場には雪で覆われるため、艇を保管するための巨大な艇庫があり、大会計測もこの艇庫で実施されました。
レースは5日間で10レースが行われました。初日は湾口の開けた北側からシーブリーズが入りますが、風は不安定で海面選択が重要なポイントとなります。
初日のトップニュースは、日本チーム〈ラル&ハチ〉が2レース合計5点で初日トップに立ったことです。初日11位発進の我々も〈ラル&ハチ〉の活躍には大いに刺激を受け、その後のモチベーションにつながった事は間違いありません。
2日目以降は陸側から南風が吹き込み、中風コンディションとなります。水深が浅いため海面には小さな白波が立ち、スピード勝負と思いきや、風上マークはかなり岸寄りのため時折ガストが入り、ブローレーンを冷静に見極めないと一気に差が広がることも。
とはいえ、3日目の強風ジブコンディションになると上位艇の走りは手堅く、〈月光〉も暫定4位までジャンプアップすることができました。50艇以上ものワンデザイン・ビッグフリートでのスタートは冷や汗ものですが、われわれ〈月光〉も4日目スタートに失敗したレースで、フリートの後ろを走り苦しい展開からシングルフィニッシュまで追い上げたレースがターニングポイントだったように思います。
最終日、トップスリーとは点差が離れますが、激しい4位争いのなか、全員で集中してスタートを決めて上マーク回航後すぐにジャイブ、ブローを掴みシングルまで順位を上げました。
ところが簡単にはいかず、3上レグで風向が左にシフトしたため後続艇に追いつかれてしまい、4位争いの艇を含む数艇がもつれるようにフィニッシュラインに流れ込みます。
ハーバーバック後に最終順位がわかり、今回キャンペーンの目標である5位入賞を達成することができて安堵すると同時に、次回こそトップスリー、ワールドチャンピオンの壁に挑戦するという熱い想いが皆の胸にふつふつと沸いたのでした。
今大会ではドイツオリンピックチームのコーチを務めていたクラウス・ラーム・レース委員長を中心に手際よくレース運営を行い、計測も専門スタッフとボランティアスタッフ(セーラー)の連携がよく取れており、選手はほとんどノンストレスでレースを楽しむことができました。
レース期間中は着艇直後のハッピーアワーにレセプションと、ビール&ソーセージ大国ドイツも満喫。1〜3位のチームをはじめ、多くのチームが来年9月に日本(和歌山セーリングセンター)で開催されるJ/24ワールドチャンピオンシップに出場希望とのことで楽しみです。2016年の和歌山ワールドに向けて、我々ももう一段ステップアップするべく取り組んで行きたいと思います。
優勝した〈Il Riccio〉。主要メンバーは長年ワールド制覇を目標に活動してきたイギリスの〈Inmarsat〉チームです。photo by J/24 worlds 2015
計測は巨大な艇庫でおこなわれました。photo by Gekko
ドイツ・ボルテンハーゲンで開催されたJ/24世界選手権。52艇が出場しました。photo by J/24 worlds 2015
日本チーム全員集合。今年のワールドには日本から4チームが出場しました。来年9月には和歌山で世界選手権が開催されます。photo by Gekko
2015ドイツJ/24世界選手権成績 参加52艇
1. GBR 〈Il Riccio〉Ian SOUTHWORTH 24.0p
2. USA 〈Nautalytics〉Mike INGHAM 40.0p
3. USA 〈DR.FEELGOOD〉Travis ODENBACH 65.0p
4. 月光 Tokuma TAKESUE 100.0p
19. ラルハチ Fumiya KATO 172.0p
31. だぼはぜ Kazuki KUMAGAI 241.0p
41. 仰秀 Hiroaki MATSUYAMA 337.0p
◎J/24 World Championship 2015
http://www.j24worlds2015.com/
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