大阪北港名物「ヨット駅伝レース」開催!
箱根駅伝開催に先立ち、ヨット駅伝の季節がやってきました。回を重ねるごとにタスキの受け渡しのスキルが上がる中、今年はどんなドラマが生まれるのでしょうか?(レポート/橋本正毅、写真/梅本純生)
北港で始まったヨット駅伝レースは、ヨットとヨットがたすきをつなぐリレー競技です
世界で唯一ヨットによる駅伝レース
簡単にルールを説明すると、第1帆走者は、レンタルトッパー(オールドソルトと称した男性65歳以上、女性○○歳以上のカテゴリーによるメンバーです。第2帆走者はレンタルシカーラ。第3帆走者は学連艇(470 or スナイプ)により、1本のタスキを渡しゴールを目指します。
チーム分けは厳正な抽選により、当日の朝に決定します。それぞれの艇は、トライアングルコース(上・サイド・下・フィニッシュ)を帆走し、フィニッシュ後にタスキを次の艇に受け渡します。
受け渡し方法にルールはなく、各チーム試行錯誤を繰り返し、色々な方法を考えていました。受け渡しに失敗し、大きく順位を落とすチームや逆にうまく行って順位を上げるチームがあり、みんなで大盛り上がり。経験したことがないヨットによるリレー戦なので、応援にも熱が入り海上は大騒ぎでした。
ここでコースの補足。当日は風が弱く、トッパーで時間がかかりすぎるかもしれないのでトッパー用の上マークを通常上マークとは別に設置し、時間短縮を図りました。これがのちにとんでもないことを引き起こしたのであります。
レースへの参加者数は総勢60名、12チームに分かれて行います。今年は北港マリーナで活動する学生チーム「大阪府大、大阪市大、追手門大学、大阪経大」から学生が参加してくれました。
また隣の芦屋フリートからも2名の参加をいただき、例年よりも新しい参加者が増えてさらに盛り上がりました。
しばしの風待ちの後、南西の風がわずかに入り、これを捕まえてスタート。アウターから出た船が即タックし、全艇の前を切る最高のスタート。ダントツでトッパーから次のシカーラにタスキが渡ります。ここでも様々なトラブルや歓声・怒声など織り交ぜながらも何とかリレー成功しました。
まさかの大波乱に大盛り上がり!
この時点で6号艇、4号艇、8号艇チームがリードしますが、タスキリレーに手間取りシカーラクラスでの着順は、4号艇、6号艇、1号艇と順位が変わり、3位だった8号艇チームが7位に落ちるなど波乱の展開。
逆に7位でタスキをもらった1号艇チームが3位にジャンプアップ。タスキリレーの成否が大きく順位の差になってきます。応援する側もやきもきハラハラの連続です。
そして最終走者の学生による470、スナイプへとタスキが渡りレースはいよいよ終盤に差し掛かった時、あろうことかトップ集団がトッパー用に設定された手前のマークを上マークと勘違いし回航していくという事件が起こります。
必死の大声で「マーク間違えてるぞ!」とのチームメイトの絶叫も選手にしたら応援の声に聞こえるのか? トップ艇を除く残りの船が正しいマークを回りなおす中、悠々とトップ艇がフィニッシュ。しかし、当然ながらDNFです。
優勝が露と消えた瞬間でした。その後の反省会では、その舟のメンバーをいじりたおし、ヨットレースにおけるコースの確認の重要性をしっかりと心に刻み込んだことでしょう。
正確にコースを回った「12号艇チーム」が優勝しました。北港ディンギークラブの一年の最後を締めくくる「名物駅伝レース」は、今年も笑いの絶えないレースとなりました。
全国のヨットクラブの皆様もぜひ一度駅伝レースをお試しください。楽しく仲良くなること請け合いです!
大阪北港ヨット駅伝レース成績
1. 12号艇チーム 秋田/野崎/山本/川野/国本
2. 2号艇チーム 小林/赤松/八木/中土井/梅園
3. 1号艇チーム 松尾/笹岡/下園/江田/浜田
海上はトッパー、レーザー、シーホッパー、470、スナイプが大集合です
レンタルトッパーには65歳以上の“オールドソルト”が乗り込みます
今年も最終最後に大波乱が。レース後のパーティーも盛り上がります
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