全日本インカレ個人選スナイプ級 展望と解説
外道無量院さん、生ちゃんによる「全日本学生ヨット個人選手権」直前情報の後編です。バルクヘッドマガジン編集部は今年も現地蒲郡からレポートする予定です。レースは9月5日スタート、最大8レースがおこなわれます。みなさん、おたのしみに!(BHM編集部)
46艇が出場するスナイプ級。今年も激戦が予想されます。photo by Junichi Hirai
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『全日本インカレ個人選 展望と解説 スナイプ級』
外道無量院
春の不振から夏に入って立ち直った感のある関東個選チャンプの島本/清原組が本命、と考えていたところ、彼らはエントリーせずにスナイプ西半球に遠征とのことで一挙に混戦模様となった。
そこで、チーム力が充実して5艇もが出場するレギュラー争いの激しい同志社からのエース格2艇、山田剛士/北原洋(3年/2年)、垣野雅人/石川雅也(4年)を本命、対抗と評価した。
今年、特に注目したいのは関西個選でほぼパーフェクトなスコアで優勝した平田将人/松岡 彗(和歌山大・4年)で、思いきって同志社勢をまとめて負かせる可能性のある単穴に抜擢した。
伊村仁志/大野雅貴(4年/3年)、井嶋清芳/大井航平(4年/2年)、持田由美子/塩谷涼(4年)の日大勢にもチャンスは大いにあるだろうし、平川竜也/花岡航(早稲田大・2年/3年)、佐藤帆海/樋口瑛一(慶應義塾大・2年)も争覇圏内だ。
九州チャンプの昇彗祐/三谷和也(鹿屋体大3年/1年)も2年振りに母校にタイトルをもたらす力は充分に有していそう。どちらにしても、各艇の力の差は極く僅かで、得意の風域でのレース数やちょっとしたミスで大きく順位は入れ替わる可能性も高い。
軽風シリーズなら女子スキッパーの持田艇にも大いにチャンスありだ。
生ちゃん、スナイプに関してはどう思っているの?
生ちゃん
はい、私も早稲田の島本を本命に推したかったのですが、出場しないとなるとちょっと予想が難しくなってきましたね。
エントリーの中では、外道さんが単穴に推した和歌山大の平田/松岡はちょっと気になります。関西予選でパーフェクトに近い数字なのは、実力ある証拠だと思います。
争覇権としては、昨年の成績を参考にすると、舟木が4位、佐藤帆が5位、垣野が8位だった。この3艇を基準に考えますか…といっても、昨年全日本団体戦準優勝の日大勢が黙っている訳ないし、十分期待できると思います。
外道無量院スナイプまとめ
◎・・・・山田/北原(同志社大)
〇・・・・垣野/石川(同志社大)
▲・・・・平田/松岡(和歌山大)
△・・・・伊村/大野(日大)
△・・・・井嶋清/大井(日大)
△・・・・佐藤帆/樋口瑛(慶應義塾大)
△・・・・昇/仲山(鹿屋体大)
△・・・・持田/塩谷(日大)
△・・・・平川/花岡(早稲田大)
生ちゃんのスナイプ級まとめ
◎・・・・平田/松岡(和歌山大)
〇・・・・井嶋清/大井(日本大)
▲・・・・持田/塩谷(日本大)
△・・・・佐藤帆/樋口瑛(慶應義塾大)
△・・・・舟木/難破(関西学院大)
△・・・・平川/花岡(早稲田大)
△・・・・永松/清原(早稲田大)
注・・・・阿部七/ムルターオーウェン(慶應義塾大)
外道無量院
これまたずいぶん思い切った印だね。
生ちゃん
今年のキーワードは和歌山とみました。インターハイや国体強化選手をみても好調であります。しかもこのチームは関西予選では圧倒。これは期待できますよ。
また注目の日大勢から安定性には定評がある井嶋清を対抗。スナイプ女王持田由美子の女子制覇を期待する意味で▲。外道さんが同志社寄りなのでわざとハズさせて頂きました。また、早稲田下級生勢2艇は、今後を占う意味でも注目したいですね。
しかし、8月後半になって、風が吹かない日々が続いているのが若干気になります。本番では良い風の中でレースを行われることを期待したいですね。
外道無量院
同志社勢については気になるところはある。470での村田艇の落選もだが、この夏の琵琶湖の状態が非常に悪く、例年に比べると充分な練習が出来なかったのではないか、という懸念だ。藻が例年以上に繁茂し、まともに帆走できないくらいに影響があるとか?
実施されるかは分からないが、近北インカレ(団体戦)は、場所をだいぶ北の方に移動して行おうか、という意見も出ている程にひどいらしい。
それでは、出場各艇の幸運と健闘を祈る。
インカレ個人戦シングルハンド級エントリーリスト
本大会では1999年第2回大会からシングルハンド級が併催されています。これは、部員減少など大学の事情によってダブルハンド級に出場できない選手のため、下級生がレース経験を積む舞台として、シングルハンド強化などの目的があり、レーザークラス協会の協力で開催されています。今年の参加は12艇で、470級、スナイプ級に比べると参加艇が少ない現状があります。シングルハンド級の注目選手は関東学院大の北村勇一郎。中学、高校時代からレーザー級に乗る彼は、ヨット部に所属しながらもインカレ活動ではなく、日本ナショナルチーム入り〜オリンピックを目標に活動する数少ない大学生選手です。(追記:BHM編集部)
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