ボルボオーシャンレース、各チーム活動開始
2014年セーリング界でもっとも大きなイベントといえば、今年10月に開幕するボルボオーシャン世界一周レースです。ボルボやヴェンディグローブといった世界一周レースは、素人でもわかりやすく、ド迫力の外洋セーリング、信じられない洋上のトラブル、選手と家族の人間愛が描かれることで、オリンピックセーリング競技よりも注目度の高いヨットレースといえます。(BHM編集部)
新らしいデザインとなった船、ボルボオーシャン65。前回大会では「船の性能vs人間の能力」の限界へ挑みトラブル続きとなりました。今大会はいかに?photo by Xaume Olleros/PSI/Volvo Ocean Race
前大会と大きく異なるのは、船が70から65フィートにサイズダウンされ、デザイン、ビルダーが統一される完全なワンデザイン艇となったこと。船は完成次第、各チームに受け渡しされています。現在、出場を表明しているのは次の5チームになります。プロスキッパーが前面に出てヒューマンドラマを演出した前大会と異なり、各チームそれぞれ個性的なキャンペーンが特長です。
また、前大会に比べて各チームの活動開始が遅いため、チームメンバーや練習内容までなかなか伝わってこないこともあり、また、サイズダウンされたとはいえ、性能はVOR70と同等というボートも未知の部分があります。今後の動向に注目しましょう。
チーム・アルヴィメディカ(トルコ)
今年30歳になるチャーリー・エンライト(USA)がスキッパーに抜擢され、同年齢のアメリカのマーク・トウィルがクルー兼ゼネラルマネージャーを務めることが発表されています。ふたりはディズニー制作のトランスパック挑戦映画「モーニングライト」にも出演しました。
Team Alvimedica FACEBOOK
チーム・アルヴィメディカのチャーリー・エンライトとマーク・トウィル。そのほか詳細は謎に包まれています。photo by Alvimedica
チーム・ブルネル(オランダ)
2005〜06大会で〈モビスター〉、2008〜09大会で〈テレフォニカ・ブルー〉のスキッパーを務めた世界のトップセーラー、バウワー・ベッキンが、母国オランダチームで復活参戦します。
Brunel Sailing FACEBOOK
東風レースチーム(中国)
中国は二度目の参戦。同国選手を中心に結成される東風チームは、この冬にクルーオーディションを実施してメンバーを決定しています。また、スキッパーは前回〈グルーパーマ〉の優勝クルーでもあるチャールズ・コーデラー(FRA)が務めます。
Dongfeng Race Team FACEBOOK
東風チームの進水式。体力測定したり海を泳いだりする(一見泥臭い)クルーオーディションもおこなわれました。photo by Xaume Olleros/PSI/Volvo Ocean Race
クルーオーディションの様子。かつて日本がアメリカズカップに挑戦した時の、ニッポンチャレンジの雰囲気を感じます
アブダビ・オーシャンレーシング(UAE)
2011〜12年大会に初出場を果たし、5位/6艇中ながらも数々の話題を提供してくれた〈アブダビ〉。スキッパーは再びイアン・ウォーカー(GBR)が務めます。若手として49er乗りで、ユースアメリカズカップにも挑戦したフリーマントルのルーク・パーキンソン(AUS)が加わりました。
AbuDhabi Ocean Racing
AbuDhabi Ocean Racing FACEBOOK
チームSCA(スウェーデン)
乗員すべて女性で構成される新チーム。プロジェクト発表後、クルーテストが繰り返され、世界の女性セーラーが集結しました。ヴェンディグローブのサンマンサ・デイビス(GBR)、イングリング級やマッチレースで五輪キャンペーンを行っていたサリー・バコウ(USA)らが加わります。
Team SCA
Team SCA FACEBOOK
女性だけで世界一周に挑むチームSCA。今大会で最も注目されているチームであることは言うまでもありません。photo by Rick Tomlinson/Team SCA
必見のチームSCAトレーニング。「スゴイ!」のひとことです!
2014〜14 ボルボオーシャン世界一周ルート。ボルボオーシャン世界一周2014〜15のポイントは11カ所。44580マイルを走ります。レーススタートは10月4日(インポートレース)で、最後はヨーテボリで2015年7月27日にインポートレースが行われます
スタート地:スペイン・アリカンテ
第1寄港地:ケープタウン・南アフリカ
第2寄港地:アブダビ・UAE
第3寄港地:サンヤ・中国
第4寄港地:オークランド・ニュージーランド
第5寄港地:イタジャイ・ブラジル
第6寄港地:ニューポート・アメリカ
第7寄港地:リスボン・ポルトガル
第8寄港地:ロレント・フランス
第9寄港地:ハーグ・オランダ
フィニッシュ:ヨーテボリ・スウェーデン
◎Volvo Ocean Race
http://www.volvooceanrace.com/
わたしたちは走り続けるセーラーを応援します
BULKHEAD magazine supported by
ベストウインド
パフォーマンス セイルクラフト ジャパン
SAILFAST
ウルマンセイルスジャパン
丸玉運送
ノースセールジャパン
入船鋼材
フッドセイルメイカースジャパン
アビームコンサルティング
トーヨーアサノ
Velocitek
銚子マリーナ
コスモマリン
Gill Japan/フォーチュン
JIB
一点鐘
エイ・シー・ティー
ハーケンジャパン
ファクトリーゼロ