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チーム日本、国枠を狙いサンタンデールヘ

 15日まで和歌山で開催されたナショナルチーム選考レース。各クラス優勝選手のコメントです。トップ選手はすでに海外大会に目を向けている点で共通しています。来年の最重要イベントとなるのは9月スペイン・サンタンデールで開催されるISAFセーリングワールド。この大会で、リオ五輪の国枠が決定します。獲得の内訳はワールドでリオ五輪全出場国数の50パーセント、残りを2015年の世界選手権と、クラス協会による地域別大会で選出されます。(BHM編集部)

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レーザーラジアル級、土居愛実(手前)対田畑和歌子。田畑は何度も途中まで先行しましたが抜かれることに。最終レース以外はすべて土居が勝利しました。photo by Junichi Hirai

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470級男子 1位 土居一斗/今村公彦(アビームコンサルティング)
今村
「大会前の練習レースであまりいい風を捉えることができなくて、先行されているイメージがありました。でもレースが始まると強風で他艇よりもスピードがあったように思います。それをコースにつなげられました」
土居
「この1年間のトレーニング、特に秋に葉山でおこなったオーストラリアチームとの合同合宿で学ぶところが大きかったです。風が吹けば自信はありました。来年は1月から鹿児島鹿屋で合宿、2月にオーストラリアで合宿、3月からはヨーロッパの大会に出場します」

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470級女子 1位 吉田愛/吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
吉田
「男子と一緒に走って5番位内を目指していました。ロングコースは良かったけど、ショートでは男子の迫力に圧倒されたり、瞬間瞬間の判断で遅れが出てしまった。それにショートコースはファーストタックが重要だから、そうした判断も求められました。今回、自分たちに足りないものが明らかになったのでよかったです。強風は(北京、ロンドンで毎冬に合宿していた)沖縄・座間味でさんざんトレーニングしたので(わたしは)余裕ありましたが、チームとしてもっと乗り込んでいかなければなりません。冬は420の大会、ユース合宿に参加した後、ニュージーランドで長期合宿の予定です」
吉岡
「わたしの動作がだめ。風が強くパワフルなクルーワークが必要になる場面ですが、動きだけが精一杯で視野が狭くなってしまう。まわりをよく見ないと」

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レーザー級 1位 安田真之助(京都府教育委員会)
「前回のキャンペーンと違って今は自由に(フルタイムで)練習できていません。自分の力量がわからないまま選考に望むことになりました。だから前半は探り探り。レグも長かったし、どれだけの配分でやれば5日間戦えるのか、ということを考えていました。結果はトップでしたが、調子を上げるのが遅かったりミスがありました」

「今年の世界選手権(11月オマーン)に行って感じたことは、体力面ではなく、ヨットレースの差を強く感じました。事前の練習ではスピード練習で負けることはなく、コース練習でも離されない。でも、レース本番で違うのは、モードの使い分け。日本はこれができていないと考えています。ピンチとドライブ(フッティング)の使い方。目の前にヘッダーの風があるならドライブ、風上から風が入るならピンチで。うまい選手はモードの使い分けで自分を有利な位置に持っていきます」

「日本レーザーチームは別々に練習しているので、そういうシビアな練習ができません。ナショナルチームは2枠ですが、目指す選手が集まって合同練習をしていきたい。いまはだれが代表になるのかより、日本チームがゴールドフリートに入ることを目標に考えています」

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レーザーラジアル級 1位 土居愛実(慶応大)
「強風は得意な風域ではありません。ユース時代から体重がなくて、強風を課題に取り組んできました。やっと成果がでてきたのかもしれません。この風で走れたことには大満足しています。まだまだ成長していかないといけないんですけれど、ロンドンが終わってからの取り組みは間違っていないと感じました。10月の世界選手権では、昨年のドイツよりも良くなってきて、上位の選手と並んで走れる場面もありましたが、安定していません。それに吹いた風だと今の走りでは全然ついていけない。その部分を突き詰めていかなければ。今月は25日から始まるオーストラリア選手権(メルボルン)。来年2月にはオーストラリア・フリーマントルで1カ月ちょっとの合宿をおこないます」

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RS:X級男子 1位 富澤慎(トヨタ自動車東日本)
「今シーズンは調子がよくて、自分の感覚が「いいな」という時は海外大会でもいい感じで走れました。そういった感覚を常に感じられるようになりたいと考えています。今年は、3月のブラジルワールドでメダルレースに1つ届かない11位(自己最高記録)を取りました。だんだん上位グループのなかで走れるようになってきています。そこで感じたのは、上位選手はミスをしないということ。同じ位置で走っていても、苦手風域がないとか、コースミスだったりとか。自分のミスを1つ1つなくしていくことが1歩上のステージにあがるために必要なことだと思います」

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RS:X級女子 1位 須長由季(ミキハウス)
「今回出場していたメンバーのなかで見ると成績は良いように見えますが、世界で見ればまだまだなのは分かっています。このコンディション(強風)で速い選手はたくさんいる。「こんなんじゃダメだ」と思いながらレースしていました。今年は8月に1カ月の中国合宿、その後、香港でも1カ月合宿しました。日本人はひとりだけでしたが、軽風の走りとコースで成長できたと思っています。今回、見せ場がなくて残念でした。目標は9月のサンタンデール(ISAFセーリングワールド)で、国枠を取ること。国枠はリオ全体の50パーセントなので、26カ国のうちの半分(前回のISAFワールドでは75パーセントでした)。ワールドの順位でいえば20番台前半に入らないと厳しい。これまでのわたしの成績は、20番台後半から30番台前半です。10番ぐらいアップしないと」

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JSAF発表の2014年ナショナルチーム一覧。49er級の牧野/高橋、49erFX級の波多江/大熊、また、選考レースで接戦となったラジアル級の冨部柚三子、RS:X級女子の伊勢田愛が追加発表されました。

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