諏訪湖が燃えた!ソリング東日本選手権
6月22、23日、長野県諏訪湖で「第28回ソリング級東日本選手権」が開催された。昨年全日本6連覇を実の息子に絶たれた坂上氏はチームが組めず。同じく毎回坂上氏への下克上に挑む、後輩の福島氏も直前のクルーキャンセルにより不参加が予想されたが、大会1週間前に何と両者が合体。ロードウォリアーズならぬ『レイクウォリアーズ』(以下Lウォリアーズ)を結成し、ダブルハンドでの参加を表明した。(レポート・写真提供/日本ソリング協会)
諏訪湖東日本大会にソリング9艇が出場。ソリング級はシドニー五輪まで五輪種目として活躍した種目です
◎レイクウォーリアーズ vs 若手学連OBチーム
また、全日本を制した坂上氏長男率いる若手学連OBチームからバウマンが独立し、若手学連OBチームⅡ(鉦内・小林・秋山)として社会人2年目の新メンバーでソリングに挑むこととなり、若手学連OBチームⅠ(坂上諒・西島・堤)は女性1名を含む新チームで全日本に続く優勝を目指す。
坂上諒氏は「昨年全日本を取ったのだから坂上ジュニアとは呼ばせない。向こう(父)が坂上シニアだ。」と叫ぶ(ドリーファンク一家か!)。ソリングの王道を行くMAKIチーム(山中・白川・渡邉)。地元諏訪湖より元全日本王者佐竹氏が久々にカムバックし、チーム諏訪湖の星(佐竹・丹上・中村)にて参戦した。
昨年の本記事を見て連絡をくれた仲氏を迎えたチーム諏訪湖の良心(松崎・石川・仲/河西)。ご本人曰く「3人とも後期高齢者」協会名物長老チーム(森・渡辺・喜多村)。実は鳥羽パールレースの人集めが目的? 日産東海J/24の横山チーム(横山・犬飼・新井)。加えてヨット初体験の会社同僚を乗せた往年の王者高島氏チーム (高島・三浦・吉野) がオープン参加をして、全9艇の大会となった。
第1レース
3時間の風待ちの末、西から軽風が入りようやくスタートした。左海面を使った艇がリード。振れとパフを巧みに掴んだ地元チーム諏訪湖の星がスキッパーのブランクをものともせず、トップフィニッシュ。MAKIチームが後に続いた。
第2レース
Lウォリアーズが危なげないレース運びからトップフィニッシュ。その後、若手学連OBチームⅠが続き、早くも坂上家「夢の1・2フィニッシュ」。第1Rトップのチーム諏訪湖の星が7位に沈む波乱が起きた(大波賞ねらいか?)。
初日終了後、ハーバー内に浮かぶクラブボート(元諏訪湖観光船)にてパーティを開催。初日順位順にチーム紹介を兼ねたコメントを各参加者が行った。
初日終了時の成績発表は1位Lウォリアーズ(5点)、2位MAKIチーム(5点)、3位若手学連OBチームⅠ(7点)、4位チーム諏訪湖の良心(7点)となる。
◎マイクパフォーマンスは今年も絶好調!
2日目も無風状態、想定以上に振れる風に、スタートリミットタイムが刻々と近づく。風待ち後、昼過ぎに北東方向から、微風ながら風が入りだした(諏訪湖の北東風は大変不安定)。
第3レース
Lウォリアーズがスタートから頭を出す中、チーム諏訪湖の星はスタートミスから大きく出遅れる。そのままLウォリアーズがトップ。その後右湖面をうまく使ったチーム諏訪湖の星が最下位から2位へ浮上。前回全日本優勝の若手学連OBチームⅠが8位に沈む波乱が起きた(こちらも大波賞ねらいか?)。
第4レース
1上トップは、まったくの初心者2人を乗せた往年の王者高島氏チーム。フリーで順位を落としたものの、他艇を大慌てさせた。Lウォリアーズ・若手学連OBチームⅠが続き、今大会2回目の坂上家「夢の1・2」。Lウォリアーズが最終レースを待たずに優勝を決めた。
5レース
今大会ほぼイーブンであったスタートラインがスタート直前の風の触れにより大きくアウター有利となった。このふれに対応したのが、往年の王者高島氏チームだ。
下一から見事なポートスタートを決めた。このレースで若手学連OBチームⅡはヘルムを鉦内氏か秋山氏に交代。こちらも下からのグッドスタートを見せた。優勝を手中に収めたLウォリアーズが、このレースもスタートから艇速で頭を出し1上をトップ回航。
吹き上がってきたリーチングの風から各艇スピントリムに苦戦する中、ノースピンながら差を拡げ、2位以下に大差をつけて有終の美を飾った。
今回は5R中4R(4点)でトップを引いたLウォリアーズが最終レースを待たずに優勝を決め、チーム諏訪湖の星が準優勝、若手学連OBチームⅠがMAKIチームとタイ解消から3位となった。
表彰式でLウォリアーズ坂上氏は、
『今大会は後輩への「闘魂伝承」と「息子世代への世代交代阻止」がテーマであった』
『ゴッドスピード。これを神の技という』
『私は誰の挑戦でも受ける。byアントニオ猪木』
『30年振りだが、実はクルーワークも天才的。私と乗れば勝てる』
といつもながらのマイクパフォーマンスを延々と続けた。
◎優勝者コメント 坂上氏
昨年全日本連覇を落とし、この東日本に標準をあわせ2月からジム通いを開始し、前週にも諏訪入りして万全の準備を行ったもののクルーが集まらず、急遽福島氏と急造チームを作りダブルハンドで参戦した。
福島氏は「いつか坂上先輩を叩き潰し、OB会最強の座を手中に」と言い続けてくれている学生ヨット部時代の後輩で、今回は「1位が取れなかったらヘルム交代」を約し参加をした。
しかしながら福島氏は、先月の関西ミニトンにおいて優勝スキッパーであり、どう考えてもクルーワークは下手そうなので? 今回は私がクルーに回りヘルムを氏に任せた。
3人乗りの艇を2人で動かし、学連上りの若者と戦うことは流石にシンドイ部分があったが、微風と前述のジム通いが功を奏し優勝することができた。今年の全日本はベストメンバーでカップ奪還を果たしたい。
お怪我が完治されていない宮坂協会会長に見事な大会(レース)運営を行っていただき正に頭が垂れる思いです。おかげさまで素晴しい大会となりました。
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ソリング協会では、参加希望者(チーム)に大きく門戸を開いています。「学生チーム」から「リタイア後の社会人」まで、「他クラス現役」から「過去の経験者」まで。要望あればチャーター艇・指導員を含め対応可能です。今大会にも昨年連絡を頂いた方が参加しています。全日本選手権大会は、10月12日、13日を予定しています。諏訪の大自然・蕎麦・地酒・温泉と共にヨットを堪能ください。
詳しくはソリング協会事務局まで。
spring-men@ap.wakwak.com
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