50回記念大会開催。長く愛されるシーホッパー全日本選手権
11月15、16日、江の島ヨットハーバーで「第50回シーホッパー級全日本選手権、第34回SR級、第6回MR級全日本選手権」が開催されました。記念すべき第50回の記念大会です。(レポート・写真提供/弥久保金恵 シーホッパー協会事務局)

第1回シーホッパー全日本は、ヤマハマリーナ浜名湖で開催され「ヤマハヨットウィーク」の名称で、ヤマハY15、シカーラ、ミニホッパー等と一緒に開催されました。発売当時から人気が高く、全日本出場予選が各地区で開催されたほどです。
その後、国体に採用されプレ国体会場が全日本の会場になった時期もありましたが、国体種目から外れて以降参加艇数は減少。しかし、全国の根強いシーホッパーフリーク達で手作りの全日本選手権を開催して現在に至っています。
全日本以外で印象に残っているのは、真冬の1月に浜名湖で開催された「寸座ミッドウインターカップ」です。当初は浜名湖、三保フリートメンバー20艇程度で行っていましたが、強風のレースが評判を呼び、エントリー数は毎年倍増を重ね100~120艇でしばらく開催されていたのは良い思い出です。
◎11月15日(土)第1レース。晴れ。風向60度。風速4〜5m
本大会の運営は、3年前と同様に藤沢市ヨット協会の皆さんにお願いしました。材木座、逗子フリートのメンバーのために海上エントリーを認め、海面も逗子寄りに設定したソーセージコースでレースを行いました。
第1レース。2年前の覇者、三保鈴与ヨット部の水野 本がシグナルボート寄りからトップスタート。船をフラットに起こしスピード感が伝わってくる良いスタートでした。
海面は岸に近いため風の強弱が激しくさらに1マーク付近は振れ幅も大きいなか、トップフィニッシュは水野、2位は三保静岡ガスヨット部の杉山武靖、3位は蒲郡の永井喜彰と全日本優勝経験者が続きます。
SRクラスは諏訪湖Fの井上 瑶。SRに乗るのは高校以来だそうです。2位は3年前の江の島で開催された全日本で夫婦優勝を飾った水野三喜、3位は逗子Fの西海徹が続きました。
第2、3、4レースも風向、風速ともほぼ変わらず、翌日は微風予報のため初日は4レースを行いました。
初日トップは息継ぎの激しい海面を1-1-2-2位と安定した走りを見せた水野本。2位は昨年優勝の永井。SRクラスは4レースともトップフィニッシュの井上瑶。2位は夫婦優勝を狙う水野三喜と続きます。
MRクラスは井上航希が、1艇のみのエントリーで残念でしたが、MRクラスは本来ショートレグの予定がSRクラスと同様に走り、2レース目からSRと同じフルレグで走り切ったのは印象に残りました。
◎恒例の懇親会は前回同様江の島セーリングセンターで開催
懇親会は、藤沢市ヨット協会女性部の皆さんによる手作りの豚汁をはじめ、心のこもったおもてなしを本当にありがとうございました。
また、司会進行は中部支部山本支部長です。支部長自ら協賛品を提供いただき毎年パーティを盛り上げてもらい本当にありがとうございました。

◎11月16日(日)2日目。晴れ。風向40度。風速4〜3m
江の島は朝から北寄りの風が吹いています。海面は昨日より稲村ケ崎寄りで、シグナルボートから見ると1マーク付近の左海面は、稲村ケ崎のブランケットに入っているように見えました。
第5レースは、早めに右海面に行った艇が1マークを上位で回航。2マークでは水野が中位より少し前で回航します。あとで聞いたら、第1レグはやはり左海面から抜け出せなかったようです。
トップフィニッシュは三保Fの金田裕孝、2位は浜名湖Fの石塚恒志、3位は杉山武靖と続き、水野は驚異の追い上げで4位。次に永井がフィニッシュしました。
最終の第6レースは風向60度で風速4〜3m。予告信号時から風が40度から東へ振れる傾向で、2回のゼネリコのあと回答旗を揚げマーク打ち直し再スタート。優勝争いをしている艇たちの気迫が伝わるスタートでした。
最終レーストップフィニッシュは昨年度優勝の永井。2位フィニッシュは水野です。水野は1-1-2-2-4-2位と最後まで大崩れせず昨年連覇を絶たれた永井に雪辱を果たし、第50回記念大会のチャンピオンに輝きました。
SRクラスは井上瑶が6レースオールトップの完全優勝。2位は水野三喜でした。敗れたとはいえママさんセーラーでこの成績は立派です。MRクラスの井上航希が親子優勝を飾りました。
表彰式では、今年から採用されたオリジナル盾の他に、貝道会長から寄木細工で作られたトロフィーが各クラスの優勝者に送られ第50回記念大会は無事に幕を閉じました。来年の全日本は11月6〜8日に富山県新湊マリーナで開催予定です。日本海の皆さんエントリー待ってるぞー。





