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【パラオ】ヨットレースって楽しい!パラオ共和国で第2回パラオカップ開催

 セーリング活動のなかったパラオ共和国で、子供たちを指導している仙田悠人さん(青年海外協力隊)の任期の終わりが近づいてきました。今回は、第2回目となる「パラオカップ」を開催して、ヨットレースの楽しさを伝えます。(BHM編集部)

急ピッチで準備をして開催された第2回パラオカップ。レース当日は青空が広がりました

 10月12日、パラオ共和国で「第2回パラオカップ」が開催されました。昨年の第1回に引き続き、パラオで国内ヨットレースが開催されました。パラオの子供達にとって、海外遠征だけでなく、国内レースという身近な目標設定として練習に取り組んで欲しい、との思いから始まった大会です。(レポート・写真提供/仙田悠人)

 エントリーは合計14名で、レーザー(ILCA)、OP、アウトリガーの3クラスでのレースが開催されました。微風のレースで、初心者クラス(Bクラス)から上級者(Aクラス)クラス全員が帆走することができました。

 OP級はAB同時にスタート。Aクラスは先輩としての余裕を見せる走りで上位を独占。一方のBクラスは、初出場の選手たちがレースの雰囲気を楽しみました。

 OP Aクラスの優勝は、7月の横浜レースにも出場したKai君です。2位は遠い他州から練習に来てくれているJordan君でした。Bクラス優勝は初めて5カ月です。持ち前の集中力でAクラスと共に前を走りました。

OP級Aクラス優勝のKai君

 第2回大会では、レーザー艇のレースも実施しました。パラオに点在していたレーザー級やシーホッパー級を3艇集め、使えるまで整備・修理してレースに臨みました。

 3艇とも性能差があるので、参加者3人は1レース毎に使用艇を交代。艇の古さや性能が影響し、最終的には3人全員が6点で並ぶタイ(同点)優勝という平和な結果となりました。

レーザークラス優勝タイのShinryu君

 伝統的なアウトリガーのセーリングカヌーは、4艇でレースが行われました。15人がレースに参加しましたが、そのうち大人は2人だけ。子供だけの艇が2艇あり、彼らに任せられるほど技術が継承されている証拠だと思います。午後は軽風レースで、ヨットの知識(ヒールバランスやレーキ等)を応用させた艇が優勝しました。

 4艇のカラフルなセールと艇がパラオの海を彩りました。将来16州それぞれの艇が浮かび、虹よりも美しいグラデーションが海面に映る光景を見られる日が来るといいですね!

伝統的なセーリングカヌーのスタート前の様子
セーリングカヌーでも子供たちががんばりました!

 当初開催されないと思われていた今回のレースは、2週間前から急ピッチで進められ、パラオセーリング連盟(PSA)関係者は総動員で準備に取り掛かりました。メダルは手作りして、印刷会社にも急ぎで協力をお願いしました。コミュニティの底力、のようなものが垣間見えました。

 当日は日本やオーストラリア大使、伝統的なリーダーらも開会式に賛同してくださいました。任期最後のレース運営でした。風にも恵まれ、子供たちの笑顔が水面に映り、美しい夕焼けの中で幕を閉じることができました。ここに感謝申し上げます。

第2回パラオカップ成績表
表彰式後にみんなで記念撮影
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