強風の和歌山でキールボート対決!第7回和歌山カップ
12月6日~8日に和歌山セーリングセンターで「第7回和歌山カップ」が開催されました。本大会は、アンパイア制フリートレースによる予選シリーズとマッチレースによる決勝シリーズで構成されています。レースはJ/24を使用し、若手セーラーを中心とした10チームが参加して白熱した戦いを繰り広げました。今年は香港からの参加もあり、国際的な交流のある大会になりました。(レポート/中川大河 シエスタ)
レース前日の6日は講習会、海上練習でした。午前はシエスタチームによる陸上シミュレーションとマッチレースにおけるポイントの講習を行い、午後からは5チームが海上練習を行いました。
7日はフリートレースが5レース行われました。寒気の影響で朝から強風予報となっていましたが、10ノット前後のガスティーなコンディションでレースが始まりました。前半戦はJ/24に慣れている中川大河〈シエスタ〉が前を走る場面が多かったですが、レースを重ねる度に各チームがレベルアップしていきました。
午後からは15ノットまで風が上がり、唯一の女性スキッパーの〈Sailor Moon〉の山田美桜(神戸大学)がトップフィニッシュするなどパワフルなセーリングを披露しました。
また着艇後はウェルカムパーティーが行われ、カレーや焼きそばが振る舞われました。パーティー内ではトップ賞の発表もあり、〈帆友会ピーチ〉(九州大OBチーム)と〈Sailor Moon〉(神戸大)が和歌山名産のみかんを勝ち取りました。
8日はマッチレースによる決勝シリーズが行われました。前日のフリートレースの上位6チームと、下位4チームの2グループに分かれてラウンドロビンが行われます。
この日は朝から強風が吹き荒れました。一度は出艇したものの、30ノットを超えるガストが入っていたため、APHでいったんハーバーバックになりました。
風が落ち着くまで陸上ではアンパイアによるマッチレースの講習を行いました。講習も盛り上がる中、風が落ちてきたため、11時ごろに再度出艇し、そこからマッチレース5フライト計15マッチが行われました。
接戦のマッチレースが多い中、4フライト終了時に2勝0敗同士で迎えた〈帆友会ゴリラ〉(九州大OB)の田中航輝と〈Siesta〉の中川大河のレースが結果的に優勝決定戦となりました。スタートからうまく相手を抑えた田中艇がリードして進めましたが、2上で右のシフトをつかんだ中川艇が逆転して優勝を決めました。
今年は近年の和歌山カップでは珍しく風に恵まれすぎて、マッチレースは予定していた7フライトすべてを行うことはできませんでしたが、強風の中でも選手たちは力強くセーリングをしました。強風域でもしっかりと走る選手が多く、全体的なレベルが上がってきていると感じ、うれしく思います。
来年の和歌山カップも多くの選手に参加していただき、白熱したレースが繰り広げられることを期待しています。来年も多くのエントリーをお持ちしています!