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【パリ五輪】マルセイユでセーリング競技開幕。49erFX田中・永松組が初日4位へ

 7月28日、マルセイユでパリ五輪セーリング競技が始まりました。マルセイユはパリから飛行機で南へ1時間半、地中海に面したフランス南部の港町です。パリ五輪セーリング競技は8月8日まで種目を変えながら開催されます。(BHM編集部)

マルセイユでパリ五輪が始まりました。大会初日は微軽風となり49erFXに出場する田中美紗樹/永松瀬羅が総合4位につけました

 マルセイユに来た第一印象は暑いの一言につきます。猛暑が続いている日本の夏には及びませんが、それでも日中じっとしているだけで汗ばみ、強い日差しに体力を奪われてしまいます。海上に出れば涼しさを感じますが、風がなくなると天日干し状態です。

 フェンスで囲まれたマルセイユのヨットハーバーの入場ゲートをくぐると、オリンピックが始まるんだという気持ちにさせられます。東京五輪から3年経ちましたが、一般のヨットレースとは全く違う感覚がよみがえってきます。

 オリンピックはそれを目指してきた選手たちにとって最高であり最後の舞台です。予選を勝ち抜いたトップセーラーによる戦いは芸術を見ているように美しく、タック・ジャイブひとつの動作を見てため息が漏れることもあります。

 さあ、2024年パリ五輪がはじまりました。バルクヘッドマガジンはレポートを発信するだけでなく、SNSを通じてちょっとした小ネタや現場の雰囲気を発信していきたいと思います。みなさん、最終日まで一緒に応援しましょう。

 大会初日は風弱く、暑さの厳しい1日になりました。49er、49erFXは海上風待ちの末、3レース実施しました。

 日本チームで初陣を切った田中美紗樹/永松瀬羅は、弱い風の中、うまくパフを捉えて1レース目で4位フィニッシュ。第2レースこそ12位でしたが、第3レースでは1上マークから右寄りの風を捉えて上位回航。さらに4位まで順位をあげ、大会初日を総合4位で終えました。

 また、予定されていたiQFOiL男女のレースはいったん海上へ出ますが、レースのできる状態まで風はあがらずハーバーバックに。大会初日のレースはすべてキャンセルされました。富澤 慎の第1レースは29日に持ち越されます。

49erFX・田中美紗樹
「2人とも全然緊張せずに普段通りにレースに入っていくことができました。風は1レース目が10ノットぐらいで徐々に落ちていき、3レース目の後半で少し強くなりました。落ち着いてレースをできたのが成績につながったと思います」

49erFX・永松瀬羅
「2レース目はスタートで出遅れてしまいました。風上に向かうアップウインドではなかなか挽回できませんでしたが、最後の風下に向かうダウンウインドで上位船団と別のコースを選択して順位を上げることができました。明日も普段通りのパフォーマンスを出していきたいです」

iQFOiL・富澤 慎
「5回目のオリンピックという経験と、今回は(新艇種になり)本当にチャレンジャーという立場なので、変なプレッシャーもなく全力でいくだけです。攻めたレースをして結果を出したい」

 大会2日目も初日と同じような軽風が予想されています。オリンピックの様子はライブトラッキング、ライブ中継があります。みなさん、日本チームの応援をよろしくお願いします(※選手コメントは日本セーリング連盟発表プレスリリースより抜粋)。

◎パリ五輪成績
49erFX 参加20艇 3R終了時
1 NED Odile Van Aanholt / Annette Duetz 2p
2 FRA Sarah Steyaert / Charline Picon 4p
3 GER Marla Bergmann / Hanna Wille 7p
4 田中美紗樹/永松瀬羅 8p

マルセイユ市街地から車で15分程の距離にあるヨットハーバー。もともとフランスセーリングチームがセーリングセンターとして使用していた場所を約5000万ユーロ(83.5億円)かけて建築されました
バルクヘッドマガジンが働く拠点となるハーバー内のメディアセンター。大会初日はカメラマンだけで30名、プレス関係者全員を含めると相当な数になります
驚かされた49erのスタート。ポジションを守るため5分前からスタートラインについて、ピタリと止まったままスタートまで耐え切ります。この上級技術が見られるのは五輪ならではのことです
風待ちの中、観覧艇が応援に駆けつけました。フランスだけでなく、選手たちを大声で応援します。チケットはすでに完売のようです
テストイベント1位、2023年ワールド1位、2024年ワールド2位。パリ五輪で悲願の金メダルを狙う49erオランダ(Bart Lambriex / Floris Van De Werken)
風待ち中は日傘をさして暑さを凌いでる選手が多かったです。大会初日の49erは強い日差しの中で海上待機が長く、選手たちの疲労も相当だったことでしょう
パリ五輪ではエレキ(電動)ボートが運営艇に採用されています。フォトボートにも採用されているのですが、編集長はまだ乗せてもらっていません
大会初日、幸先の良いスタートを切った49erFX日本。写真は豊田自動織機チームの田中美紗樹、永松瀬羅、山田 寛コーチ(右から)
パリ五輪セーリング競技スケジュール
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