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全日本インカレに向け、能登の海で疾走!復興支援 近畿北陸インカレ2日目

 10月12日、石川県羽咋市・滝港マリーナで「復興支援 令和7年度 近畿北陸学生ヨット選手権団体戦」2日目が行われました。近畿北陸水域から全日本インカレ出場ができるのは、470級が3枠、スナイプ級が4枠です。江の島行きを懸け、昨日から大会がスタートしました。初日は4レース、そして本日も4レースを行い、合計で8レースを実施しました。(レポート/藤原葉菜 BHM編集部)

海風が吹いた近畿北陸インカレ2日目。選手たちは高い波をかき分けるように走ります

 10月11日から「近畿北陸学生ヨット選手権団体戦」が石川県滝港マリーナで始まりました。昨年の能登半島地震の影響で、団体戦の開催が1年延期となった石川県での開催です。今大会は470級は6チーム、スナイプ級は8チームが出場。全日本インカレに行くことができるのは470級が3枠、スナイプ級が4枠です。

羽咋にある滝港マリーナは、里浜海岸と柴垣海岸の中間に位置しています。右下の白い三角屋根のクラブハウスが目印です

 本日2日目は南西から10ノットほどの風で4レースを実施しました。北東の風が吹いた昨日とは真逆の方向です。朝9時35分に470級がスタートし、13時半過ぎには本日予定されていたレースを全て終えました。本日はレース海面の波が高く、選手たちを翻弄させました。

 470級は同志社大、京都大、立命館大が予選通過を手中に確実に収めていく走りを見せています。暫定首位の同志社大は第6、7レースを3艇が1-2-3でフィニッシュと、強さを見せつけました。

 スナイプ級は、全日本インカレ出場のボーダーラインである4位争いが大混戦です。本日は、3レースをシングルでフィニッシュした艇がいる龍谷大が一歩抜け出しました。その後ろを25点差で京都産業大が追います。

 あすの午前中は雨、北東風が吹く予報です。最終日に予定されている2レースでは、どのような展開が待ち受けているでしょうか?

青空が広がった本日は、能登半島の最高峰・宝達山を背にレースが行われました
部員16名で臨む龍谷大は、スナイプ級で出場しています。全日本インカレ出場圏内のあすは、どのような走りを見せるでしょうか
滋賀大は琵琶湖の彦根エリアで活動しています。今の4年生が入ったとき、先輩が2〜4年生で6人しかいませんでしたが、現在は50名近くの大所帯となりました。「大学始めが大多数ですが、ヨットに真摯に取り組んでいるチームです。あすは目標の総合5位に向かって一つでも順位を押し上げたいです」(主将・寺嶋優介)
日本で唯一車やバイクで波打ち際を走ることができる砂浜「なぎさドライブウェイ」もレース海面から見えます

◎能登半島地震から1年9カ月。少しずつ、新しい日常がつくられています

 昨年、石川県で予定されていた団体戦は能登半島地震の影響で開催を見送りに。今年は、近畿北陸水域の大学が石川県に集いました。富山大は新湊マリーナで活動をしています。地震の影響でできたスロープの段差は、工事ですべて修復されました。ただ、工事中は艇庫から船やレスキュー艇を思うように出せず、苦労しました。

今大会の富山大はスナイプ級に絞って出場をしてきます。「昨年、琵琶湖のレースでうまく対応できませんでした。今年は団体戦の予行練習として夏の間に滝港マリーナで経験を積んできました」(主将・岩城昂太郎)

 金沢大は七尾市あった艇庫が能登半島地震の影響で半壊。幸いなことに、20艇あった船は全て無事でした。現在は今大会が行われている滝港マリーナを臨時の拠点とし、活動を続けています。七尾の艇庫があった場所は今は更地となりました。これから新しく艇庫を建て直し、来年3月の完成予定を目指しています。少しずつ、元の活動拠点に戻ることができる兆しが見えてきました。

先行きが見えないなか、金沢大は歩みを止めず滝港マリーナで活動を続けてきました。「今回はホームだからこそ、気負うあまり思うように走れていません。あすは1つでも前でフィニッシュできるようにがんばりたいです」(主将・山内拓海)。「みんなが笑顔で気持ちよく帰ってきてほしいです」(副主将・野々村碧衣)
近畿北陸学生ヨット選手権 団体戦 2日目 470級成績
近畿北陸学生ヨット選手権 団体戦 2日目 スナイプ級成績
近畿北陸学生ヨット選手権 団体戦 2日目総合成績
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