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風が徐々に弱まる耐える戦い。江の島470全日本選手権2日目

 9月4日、江の島で開催されている「ピアソンマリン全日本470級ヨット選手権大会2025」2日目は、前日の強風から打って変わって曇天と微風のコンディションです。9時からのチームリーダーミーティング後に、恒例のビブスセレモニーが行われ、9時45分にD旗が掲揚されました。(レポート/三谷祥子 バルクヘッドマガジン)

江の島470全日本2日目は50度(陸風)方向からの微風で1レース行われました。海上風待ち後、南のから入った風でスタートしますが、風は弱くノーレースに。2日目を終えて予選が完了できていません

 北からの弱い風で10時35分に第3レースがスタート。イエローフリートは、重松 陽/トムソン ティモシー啓太(早稲田大学)がスタートで出遅れたものの中盤で風をつかみ、追い上げてトップフィニッシュ。2位には藤村拓斗/細見拓真(慶應義塾大学)が入り、関東水域の学生の強さを見せつけました。

 ブルーフリートは、序盤から飛び出した杉原 豪/山本信之介(日本大学)を磯崎哲也/関 友里恵(JPN22 Racing)が追う展開になり、杉原/山本組が逃げ切って1位。2位に磯崎/関組が入りました。

 その後さらに風は落ち、しばらくの海上待機を経て15時に第4レースがスタートしましたが、あえなくノーレース。予選3レースを終えた時点の暫定順位は、1位が重松/トムソン、2位は磯崎/関、3位に池田海人/末吉 源(日本大学)が入り、上位3組が同スコアで並ぶ展開となっています。

 レース後には、セーリングセンター1階のラウンジで、吉田雄悟選手(ピアソンマリンジャパン)、外薗潤平選手(宮崎県スポーツ協会)、磯崎哲也選手(JPN22 Racing)を招いて、デブリーフィングが行われました。選手からの投げかけられた疑問をトップセーラーたちが丁寧に解説し、選手たちはメモを取りながら聞き入っていました。

 明日5日は引き続き予選シリーズが行われる予定です。大会は7日まで開催されます。

◎全日本470選手権 3R終了時 上位成績
1 重松 陽/トムソン ティモシー啓太(早稲田大学)3p
2 磯崎 哲也/関 友里恵(JPN22 Racing)3p
3 池田 海人/末吉 源(日本大学)3p
4 吉田 愛/吉田 雄悟(ピアソンマリンジャパン)5p
5 大石 駿水/福田 桃奈(滋賀県スポーツ協会)5p
6 濱田 登羽/今村 公彦(日本経済大学)6p
7 小栁 倫太郎/相川悠太郎(ヴィス/東京大学)7p
8 岩永 燎汰/植屋 日志(早稲田大学)8p
9 杉原 豪/山本 信之介(日本大学)9p
10 藤村 拓斗/細見 拓真(慶應義塾大学)9p

◎選手コメント
重松 陽選手(早稲田大学)
スタートに失敗して厳しい展開でしたが、1つずつ前の船を抜いていく意識で順位を上げ、上手く風をつかんでトップを取れました。大学に入ってから1位を取るのが初めてで緊張もありますが、落ち着いて自分たちの力を発揮したいです。

磯崎哲也選手(JPN22 Racing)
風がなくなってきて風のシフトと風の来る方向を読まなければならない難しい状況の中、順位を少しずつ上げられたのは良かったです。どんな状況でも、1位、2位、最低でも3位には必ず入るレース展開にしていきたいです。

京黒太郎レース委員長のコメント
今日は風がない厳しい状況でかろうじて1レース実施できました。明日は予選シリーズの2レースを行う予定です。しっかり風が吹いてくれることを願います。

予選3レースを終えた時点で学生選手が大活躍しています。写真は5艇出場する日本大。ブルーフリート第3レースでは杉原 豪/山本信之介がトップフィニッシュを決めました
日本大と同じく5艇出場する早稲田大。前週に開催された全日本インカレ個人戦では1、2位を獲得。本日イエローフリート第3レースでは重松 陽/トムソン ティモシー啓太がトップフィニッシュしました
オーストラリア南部アデレードから遠征してきたHinks Benjamin / Katz Fallonは、ロサンゼルス五輪を目標に活動しています。「日本に来た理由は、大勢が出場するフリートレースを経験できるから。オーストラリアではこれほど集まる470のレースはありません」とのこと
セーリングセンターに設けられたラウンジではフリーの軽食、ドリンクが用意されています。また、レース後はトップ選手を招いてデブリーフィングもおこなわれていて、たくさんの選手が参加しています
北海道の室蘭工業大学から6年ぶりの全日本選手権出場となった、本間愛理/勝山心手は、慶應義塾大学から艇を借り受けて奮闘しています。トップ選手のレベルの高さに圧倒されつつも、吸収した技術が多いといいます。「北海道の大会とは比べ物にならない、全日本の壁の高さを実感しています。トップ選手の動作の滑らかさ、スタートのリカバリーなど、学ぶものがたくさんありました」(本間心晴選手・室蘭工業大学)
ピアソンマリン全日本470級ヨット選手権2025 2日目成績
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