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スナイプ史上初の快挙!近藤夫妻が江の島スナイプ全日本を制する

 8月24日、江の島で開催された「第78回スナイプ級ヨット選手権」最終日。江の島沖は朝から風弱く、1時間の風待ち後に南から入ってきた軽風でレースが始まりました。首位に立っていた近藤康史/近藤広佳は第8レースでも左海面を上手く使ってトップフィニッシュ。最終レースを待たずに優勝を決めました。夫婦での優勝は史上初の快挙です。(BHM編集部)

全日本スナイプ史上初の夫婦優勝を飾った近藤康史/近藤広佳。近藤夫婦の過去成績は2020年7位、2021年6位、2022年5位、2023年14位、2024年7位

「夫婦での挑戦は5回目になります。今回は地元・江の島の利点を活かし、レース中、得意な10ノット前後の風だったことで優位に立てました。それに、去年、船のモデルが新しくなり(Ninja3/ピアソンマリンジャパン)、セールも改良したことがボートスピードにつながりました。夫婦での優勝はとてもうれしいです。成績が出ずに悩んだこともありましたが、いまは家族と一緒に挑戦できることが原動力になっています」(近藤康史)

「子どもが生まれて練習量は減りましたが、大会では子どもを預けられる環境を整えていただいたり、周囲のサポートに助けられ、大会に出場できていることにとても感謝しています。海に出られる時間が以前に比べて貴重になり、逆にフレッシュな気持ちで楽しめています」(近藤広佳)

 また、スナイプ全日本最終日では激しい2位争いが繰り広げられました。前日2位の高木克也/渡辺桃香、渡邊哲雄/齋藤浩二が第8レースでスコアを大きく崩す中、このレースで2位を取った早稲田大の桔川翔太郎/山本育海が急浮上。2位、3位争いは最終レースに持ち越されました。

 第8レースが終わった時点での成績は
2位 渡邊/齋藤 46点
3位 桔川/山本 48点
4位 高木/渡辺 63点

 10ノット前後まで風が上がった最終レースでは、高木/渡辺、渡邊/齋藤が左海面を使って上位で上マークを回航。一方、桔川/山本はスタート後、痛恨のペナルティーターンで大きく出遅れてしまいます。高木/渡辺は順位を上げてトップフィニッシュを決めて桔川/山本を逆転。最終成績は、2位渡邊/齋藤、3位高木/渡辺、4位桔川/山本という結果になりました。

 第78回スナイプ全日本選手権は軽風シリーズながらも全9レースがおこなわれました。次回、2026年大会は同時期に富山県新湊マリーナで開催される予定です。

軽風で始まった第8レースでは2回のゼネラルリコールの後、黒色旗があがり、もう一度ゼネラルリコール。7艇が失格になりました
「夫婦での優勝はとてもうれしいです。(前回優勝した2011年の実業団時代に比べて)練習量は減りましたが、いまの自分たちのスタイルに合った形で続けていきたい」(近藤康史)
2位の渡邊哲雄/齋藤浩二。渡邊/齋藤は今週、米サンディエゴへ出発。スナイプ西半球&アジア選手権に出場します
最終レーストップフィニッシュで3位となった高木克也/渡辺桃香。全日本スナイプではトップ10常連ながらも優勝経験はまだありません
幅広い世代に愛されるスナイプ級。本大会の最年少選手は﨑 一路選手(18歳)、最年長は白子清士選手(63歳)でした。今年も熱かったスナイプ全日本選手権。また来年会いましょう!
第78回全日本スナイプ級ヨット選手権 最終成績
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