北海道へ遠征しよう!小樽祝津で開催、 ILCA 春の北海道選手権
6月21、22日、小樽市祝津で「2025 ILCA 春の北海道選手権」が開催されました。春の北海道選手権は1年毎にILCA札幌フリートが銭函海岸で、ILCA小樽フリートが祝津で交互に開催されており、今年は小樽フリートにより祝津で開催されました。(レポート/ILCA小樽フリート村形幸一)

活発な梅雨前線の影響で21日夕方から22日午前まで雨が降り、風向風速ともに安定しない2日間でしたが、合計4レースを実施することができました。
21日は気温24度、南東の風4~8m/sという中で2レース行われました。特筆すべきはILCA6クラスの作田選手(函館)が1-1と完璧なレースを展開するもトップフォーンは鳴らず。なんと2レースともに勇気(U旗)あるスタートでした。着順2-2と手堅くまとめた山内選手(材木座)が初日トップに立ちました。
ILCA4クラスは佐藤潔選手(TokyoBay)が2-1の成績で、まずは順調に初日をリードしました。
16時からマリーナ横のマリーナ食堂で「チョコット宴会」という名目でレセプションを開催しましたが、食堂には18時には終えるからとお願いしての開催だったので、ご馳走もお酒もチョコットで選手の皆さん少し物足りなかったのではと、申し訳なく思っています。
飲み足りない方は、宴会後はレース会場横の空き地で車中泊している人達の雨よけテントの中で、周囲の迷惑にならない程度に盛り上がっていたようです。



22日は8時頃まで小雨が降っていましたが、雨が上がっても風は無し。しばらくしてそよそよと風が入ってきたので出艇するも、風が不安定で海上でも待機状態が続きました。その後、気温23度、西北の風2~3m/sで何とか2レース実施できました。
風は弱いのに潮が強い時間帯でのレースとなり、特に2レース目は上マークにマークタッチする選手が多数発生。マークタッチせずに回航して順位を上げた選手もいたとか、いなかったとか…。
結果として、ILCA6クラスは初日暫定1位の山内選手が、2日目も風を読んで2本とも1位で完全優勝を果たしました。2位は今年含めて3年連続で春の北海道選手権に遠征している諸橋選手(逗葉)。北海道期待の星である高校生、中村選手(室蘭)が、百戦錬磨のオヤジ相手に大健闘して3位でした。
ILCA4クラスは、最終レースは気まぐれな風と潮に悩まされましたが、2-1-1-3と手堅くまとめて佐藤 潔選手(TokyoBay)が優勝。2位は、6月7、8日に猪苗代で開催された春の東北選手権で捨てレースがなければ佐藤選手を上回っていたであろう上森選手(道東)、「今年は一度もヨットに乗っていない」と言っていた榊原選手(道東)が3位でした。


「旧鰊御殿」と「日和山灯台」がレース海面近くの丘にある祝津は地元の人間としても自慢できるレース海面ですが、もう少し素直な風が吹いてくれれば…と常々感じています。
ILCA7クラス1艇、ILCA6クラス17艇、ILCA4クラス6艇の計24艇の参加があった今大会。観光旅行も兼ねて10名もの道外選手が遠征してこられたにもかかわらず、十分なおもてなしもできなかったのでは、と心苦しく思っています。
今回に懲りず、来年以降も北海道のレースに遠征していただければ幸いです。北海道の選手も本州のレースに遠征して交流を深めてください。
最後になりましたが、レース運営に多大なご協力をいただいた北海道セーリング連盟の関係者の皆様、運営本部艇およびマークを快く貸してくださった北海道学生ヨット連盟、走行距離約400kmの遠方からレース機材持参で祝津まで来てくれたILCA道東フリートメンバーに心から感謝いたします。

