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【パラオ】小学生向けセーリング体験会「スプリングキャンプ」開催

 パラオセーリング連盟(以下PSAと略) は3月19日、27日に「スプリングキャンプ」と名付けた試乗会を開催しました。今回対象にしたのはパラオの小学生4〜6年生です。午前9時から午後4時までの時間でいくつかのアクティビティを用意しました。(レポート・写真提供/仙田悠人)

3月はパラオの小学生を招いてセーリング体験会「スプリングキャンプ」を開催しました

 パラオの小学校はインターセッションという学期間に数週間のお休みがあります。このインターセッションは公立校と私立校で日程が異なります。19日は私立校生向け、27日は公立校生徒向けの別日日程で準備しました。

 パラオの海面は潮位の影響を大きく受けます。両日程の正午あたりは遠浅のビーチが干上がってしまう時間帯です。そこで午前中の満潮を利用して浅場での試乗会を行いました。午後の干潮の際にはロープワークを指導したり、子供たちが自作したヨットで競争をしてもらう等のイベントを体験してもらいました。

ロープワークの講習

1 ヨット試乗会
 PSAセーラーが体験会に来てくれた子供たちを乗せ、2人1船でヨット体験してもらいました。体験中の子供たちは揺れる船に戸惑いながらも、数十分後には笑顔でヨットに乗ってくれました。中には、30分後にひとりで乗り出す子供もちらほらと……。彼らの才能が垣間見えた瞬間でした。

 パラオは、浅瀬で水温28度が当たり前の国です。世界一綺麗な海で沈や落水をしたとしても子供たちは泣き出すどころか、にっこり笑顔でした。ヨットで近くの無人島まで走らせ、上陸した際には達成感のある笑顔を見せてくれました。

 また、2年前、1年前にゼロから始めたセーラーが、体験会に来た子供たちを指導していると思うと感慨深い気持ちになりました。

PSAの選手が初めて乗る小学生と一緒にセーリングしました

2 ロープワーク
 もやい結びやクラブヒッチ、八の字結びなど基本的な結び方をシェアしました。体験に来てくれた子供たちは特にもやい結びに苦戦しているようでした。

 英語版のもやい結びの教え方は、ロープの端をウサギに、ロープに輪を作る方を木と木の穴と例えて教えています。最終的にはもやい結びが全員できるようになりました。

 早く習得した子供たちは、PSAセーラーと結び競争をして対戦しました。競走となると子供たちは大盛り上がりで楽しんでくれていた様子でした。

牛乳パックやハイビスカスの木を使ってヨットを制作。みんなで競争しました

3 自作ヨット競走
 自作のヨットを作り、ヨットが風で動くことを感じてもらう企画です。セールに絵を描き自分の船を作る体験を設けました。各々が好きな絵をセールの上に描きましたが、人気アニメ「One Piece」の影響か海賊の絵が一番多かったようです。

 前日までに牛乳パックやハイビスカスの木から船体は作り出しておきました。創意工夫の余地を残すために、マストの位置や船を直進させるための道具の取り付け等の余地を残しています。

 一回ごとに船を出発させる位置や、マストの位置、セールの形等に変更をくわえ試行錯誤をしてもらうことで教育的な含みも持たせました。

 レース中、子供たちは自ら風を起こさんばかりに白熱し、真剣な表情で自艇を見守ります。でも、真っ直ぐに走らない船や転覆をしてしまう船などもありました。一方でスーッとまっすぐ進み自分の試行錯誤を讃えながらゴールできた子供は大喜びでした!

まとめ
 試乗会のわずかな時間ではヨットに乗り足りなくて、もっと練習しようと言い出してくれる子がいました。スプリングキャンプで必ずしも入会してくれる子ばかりではありませんが、パラオのヨットの普及に貢献できた気がしました。

 また、今回、松崎 凌大くん(専修大)と後任の神谷仁くんがパラオでイベントの運営をとてもサポートしてくれました、ありがとう!

2日間のスプリングキャンプは無事終了しました。セーリングをはじめる子供たちが増えるといいですね!
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