寒波に負けるな!OP選考直前の蒲郡で激戦、第7回SAILFAST CUP
2月8、9日、愛知県蒲郡・海陽ヨットハーバーを舞台に、第7回となる「SAILFAST CUP」が開催されました。真冬の蒲郡で4年連続の開催となり、ありがたいことに選考レース前のトレーニングレースとしてすっかり定着しました。今回は36名のエントリーをいただき、遠くは石垣島からの参加もありました。。(レポート/後藤浩紀 SAILFAST、写真/SAILFAST CUPレース委員会)
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折りしも最強寒波と名付けられた寒気に列島が襲われ、日本海側は大雪予報とあり、開催できるかは直前まで不明な状況でした。名神も新名神高速道路も通行止になったことで、初日は交通事情から参加できない選手もあり、午前は希望者のみの非公式な練習レースを2本実施。午後は空調の効いた会議室にOPを運び入れ、理想的なハイクアウトフォームや、艤装の注意点など、これまでに海外の大会やクリニックで得たノウハウを共有する講習会を実施しました。
一夜明けた最終日は朝から雲一つない快晴です。風も北西約13ノットと絶好で、第1レースから白熱したレースが展開されました。最初のトップホーンを鳴らしたのは、藤田翔伊(B&G兵庫)。昨年に続いてSAILFASTカップの連覇を狙います。
第2レースも途中まで藤田がフリートをリードしますが、最終レグの大きな右シフトを利用して、上條正弘(江東区)が逆転に成功。暫定でも3位に上がって赤いビブスを獲得しました。もうおなじみかも知れませんが、SAILFASTカップでは毎レース終了毎にすぐ暫定成績を配布し、上位3艇のビブスも交換します。
風が徐々に上がって20ノットを越え出した第3レースは、堀野葵(B&G兵庫)が左海面を攻略して1マークを大きくリード。その差を守ってフィニッシュし、4-2-1の7点で暫定トップに立ちました。2位は1-3-4の藤田。全日本チャンピオンの後藤晴人(中央区)が2-7-2の3位で後を追う展開です。
そして運命の最終第4レース。風速は23ノット程度まであがり最高の舞台が整いました。ここでワンカットが入るので、上位陣にほぼ点差はありません。注目の1マークはなんと暫定ビブスを着た3艇が、後藤、藤田、堀野の順で回航し、優勝争いは完全にこの3艇に絞られました。下ゲートをほぼ同時に回航し、すべてを決する最終レグへ。
藤田と後藤は一昨年と昨年の全日本王者であり、この強風の中でもお互いに一歩も譲らないタッキングマッチが続きました。途中からポートで大きく右へ伸ばした後藤が、そこからスターボリフトでゲイン。
藤田は下受けて最後のシフトに望みを繋ぎます。フィニッシュラインまで両艇の差はないに等しく、最後のミートで藤田がダックしてポートで、後藤はスターボでアウターへ。どっちだ???という大注目のフィニッシュを、まさにハナの差で後藤が制し、うれしい初優勝を飾ったのでした。
全4レースと少ない数ではありましたが、とても内容の濃い充実したイベントになったのではないでしょうか。後藤、藤田、堀野に加えて松永虎汰郎(中央区)、長堀滉(中央区)、上條の6名が入賞。女子優勝の村中莉子(B&G兵庫)までが、ノースセールジャパン提供のOPセールを含む豪華賞品を手に入れました。2週間後に同地で開催されるナショナルチーム選考レースに向けて、参加した全員がレベルアップする切っ掛けになれば幸いです。
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- 第7回SAILFAST CUP(公式)https://www.sailfast.jp/sailfast_cup/7th