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5度目の世界一周を達成。白石康次郎記者会見コメント

※2月9日14時、レ・サーブル・ドロンヌの特設スタジオでおこなわれた公式記者会見より抜粋して紹介します。

2月9日、白石康次郎(57歳)が5度目の世界一周を達成しました

ボンジュール。まず、みなさんにあえてうれしいです。今回は3回目のヴァンデ・グローブの参加になりました。前回はコロナがあって準備ができなくて、レース中にセールを真っ二つに切ってしまった。今回はヴァンデ・グローブ前のレースにも出場して船の準備も完璧で、素晴らしいスタートができました。

今の船は本当に過激です。乗り心地が悪くて、ひどいめにあった(笑)。ぼくみたいな年齢にはジャン・ル・カムのようなノンフォイル艇がいい。フォイルは過激だった。でも、時間は掛かったけど完走できてよかったです。

日本でヴァンデ・グローブはなかなか知られていません。でも、今回は毎週金曜日にテレビ放映に出演したことでだいぶ知られるようになりました。それとヴァンデ・グローブを通じて今年ミニトランザットに3人の日本選手が出場することになりました。これはすばらしいことだと思います。

今回のヴァンデ・グローブはむずかしかった。特にケープホーンからここまではむずかしかったです。自然相手なのでどっちが正しいかは分からない。そんな時ぼくは好きな方を選んできました。好きな方を選べば間違っても納得がいくからです。

ぼくは20年前にヴァンデ・グローブを見てこの大会に出場したいと思いました。言葉も事情も違うフランスのセーリング界に入るのは大変でした。でも、英語もフランス語も分からないのにフランスはやさしく迎えてくれました。いままで差別的なことを受けたり、いやな思いをしたことは一度もありません。フランスのみなさんに受け入れてもらえて心から感謝申し上げます。

ヴァンデ・グローブの魅力はトップの選手もリタイアした選手も最後の選手も歓迎してくれることです。そんな大会はほかにありません。ひとりひとりにストーリーがある。これがヴァンデ・グローブの魅力です。

今回で5回目の世界一周になります。でも、毎回はじめてのトラブルがおきる。だから世界一周って飽きないんでしょうね(笑)

DMG MORI Global Oneの航跡。世界一周を2分で振り返ります

◎第10回 2024-25 ヴァンデ・グローブ 基本データ
日時:2024年11月10日スタート
開催地:レ・サーブル・ドロンヌ(フランス)
総距離:約2万4300マイル(4万5000キロ)
出場:40選手(うち女性6名)
国:11カ国。フランス、イギリス、スイス、ドイツ、イタリア、ベルギー、ハンガリー、日本、中国、米国、ニュージーランド
初出場:18選手(最年少は23歳女性)
新艇:14艇
リタイア艇:7艇(1/28時点)
トップフィニッシュ艇:シャルリー・ダリン〈MACIF Santé Prévoyance〉64日19時間22分49秒(大会新記録)

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