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【パラオ】今年もパラオの子供たちをよろしくお願いします

 2025年、新年あけましておめでとうございます。2024年はパラオの子供たちがセーリングを通して、さまざまな経験を積むことができました。年末年始は一時帰国してたくさんの方々と再会し、自分で企画したパラオを広めるためのイベントも無事成功に終わりました。(レポート・写真提供/仙田悠人)

1月4日、パラオでの活動を広めるためのイベントが島根県松江市でおこなわれました。写真は参加メンバーです。イベント当日は満員でした。ありがとうございました!

 今回はあと10カ月しかない僕の任期(JICA青年海外協力隊)でやろうと計画していることをシェアできればと考えています。

 ヨットのコーチとして派遣されていますが、僕のパラオでの日々はPSA(パラオセーリング連盟)のコーチだけでは終われません。今年の見通しを立てるのも1つの役目です。

2025年にやりたいことは主に3つに分けられます。
•セーリングコーチとしての側面
•伝統文化の側面
•パラオを広めるための側面

◎セーリングコーチとして『練習方法や質について見直したい』

 PSAのコーチとして、パラオに貢献できることは、1年目よりも多くなっていると感じています。これは、地域の方々のやり方やつながりができたから感じることです。

 この分野に関して、①練習の質の向上、②船の修理完了、③設備の充実を目標に掲げて活動していきます。1年経過した節目で、もう一度原点である練習の方法や質に関することを見直す必要を感じています。

 これまでの導入の期間から2032年のオリンピックに向けた、セーリング競技基礎作りとしての役目です。②船の修理、③設備の充実に関しても、どこかパラオに来た中古艇だからと当たり前になっていた自分がいました。

 しかし、パラオに来てくれた外国のセーラーがPSAの船を見て残念がることを少し自分自身が悲しいと思うようになりました。

 僕は「パラオという国がしょせん……」と思われることに違和感を覚えるようになりました。パラオという国を自分の第2の故郷国として、愛の萌芽ともいえる心情の変化だととらえています。

 もう一度、世界の中でも「日本からの」技術移転・指導について考える時期であります。

◎伝統的航海法『アウトリガーカヌーを知って欲しい』

 2025年は伝統的な航海術を普及させる機転の年であると感じています。昨年PSAが立ち上げたパラオカップより、国として水面下で伝統的なアウトリガーカヌーの復古活動が進んでいると実感しています。

 貴重な観光資源とも、文化資源とも重要な側面を持つアウトリガーをパラオ国が取り上げない理由はないのです。すでに商業化の動きもあるアウトリガー文化です。

 しかし、パラオキッズには商業化でなく、教育の面で携われる領域にとどめられるようあって欲しいものです。パラオの文化保存に関しての方向性を決める大切な移行期です。

 具体的な予定された活動としては、伝統的な航海術に関するワークショップや、大型伝統船に子供たちを乗せて実地航海をすることがあります。このロマン溢れる分野を日本の皆さんにもぜひシェアできればと思っています。

◎パラオを広めるため『日本のセーラーをパラオへ』

 パラオに日本のセーラーをたくさんお呼びしたい、というのも1つの希望です。

 パラオはヨット強豪国ではありません。しかし、パラオ固有の文化・人の温かさを体験し、ヨット仲間ができ、世界最高峰にきれいな海の上(一部世界自然遺産)でヨットレースを体験することができます。

 これらは日本のジュニアセーラーがパラオに来る十分な理由であると私は自信を持って言えます。前回までの親善ヨットレース参加者の親子さんから、とても良いヨットの思い出になった旨のお話をしていただきました。

 また、日本の有名セーラーをパラオに招待して、パラオの子供達にヨットを教えていただくことも考えています。パラオの子供たちにとって、ヨットが与える良い側面を助長するためにも方々への交渉を積極的に取り組もうとしています。

 日本の大学生セーラーをパラオに呼んで、一緒にパラオの子供達の指導をしてみようという企画も密かに実行中です(春夏の長期休暇にいかがでしょうか?)。

 もちろん年代を問わず、日本のヨット関係の方々の訪パも、もちろんお待ちしています! お問い合わせはFacebook(仙田悠人)まで!

◎終わりに

 早いもので任期が残り10カ月を切りました。3月には後任の子がパラオに来てくれて引き継ぎがはじまります。僕自身も次のステップについて考えなければならない段階です。計画的に、でも偶然を大切にパラオを楽しみ尽くしたと言える任期満了を目指しています。
 
 では、今年もパラオセーリング連盟をよろしくお願いいたします!

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