Loading

ヴァンデ・グローブ残り一週間の戦い。赤道を越えてフィニッシュへ

 1/7、世界一周ヴァンデ・グローブ57日目。トップを走るシャルリー・ダリン〈(MACIF Santé Prévoyance〉は大西洋を北上し、風の弱い赤道地帯を通過して最終レグへ突入しました。2位は約100マイル差で追うヨアン・リショーム〈PAPREC ARKÉA〉です。この2艇は抜きつ抜かれつの接近戦を繰り広げ、世界一周をさながらマッチレースで戦っています。この2艇のフィニッシュは1月14、15日と予想されます。(BHM編集部)

1位を走るシャルリー・ダリン〈(MACIF Santé Prévoyance〉。2位のヨアン・リショーム〈PAPREC ARKÉA〉を抑えて優勝できるでしょうか。大会記録の更新は間違いないと思われます

 これまでの記録は2016-17年大会でアルメル・リ・クリーチ〈Banque Populaire VIII〉による74日3時間35分46秒です。このままいけば記録更新は確実でしょう。

 南氷洋を走る白石康次郎〈DMG MORI Global One〉は難所で知られるケープホーンへあとわずか。大混戦の中位グループで戦っていて順位を24位まであげています。ケープホーンをまわり大西洋を北上する際、風の弱い地帯を走ることになったときに大きな順位変動がありそうです。

 また今回のヴァンデ・グローブではこれまで5艇がリタイアしています。過去の大会に比べると非常に少ない大会となっています(2012-13大会9艇、2020-21大会8艇、2016-17大会11艇がリタイア)。

◎第10回 2024-25 ヴァンデ・グローブ 基本データ
日時:2024年11月10日スタート
開催地:レ・サーブル・ドロンヌ(フランス)
総距離:2万4300マイル(4万5000キロ)
出場:40選手(うち女性6名)
国:11カ国。フランス、イギリス、スイス、ドイツ、イタリア、ベルギー、ハンガリー、日本、中国、米国、ニュージーランド
初出場:18選手(最年少は23歳女性)
新艇:14艇

1月2日には南氷洋を走るConrad Colmanから氷山を目撃。アイスゾーンの北の位置で出場艇は注意勧告を受けました。氷山が確認されたのは2008年以来です
南氷洋でお正月を迎えた白石康次郎〈DMG MORI Global One〉。大混戦のグループで戦っていて現在24位まで順位を上げました
1月4日には〈DMG MORI Global One〉に雪が降りました

【VG全日本選手権】
 ヴァンデ・グローブと同時にスタートしたオンライン版(eSailing)ヴァンデ・グローブ。世界81万艇(!)が出場する人気イベントで、そのうち日本艇は395艇が参加しています。この日本艇だけで競うバルクヘッドマガジン主催の全日本選手権も人気を集めています。

 全日本選手権トップグループは大西洋を北上し、ブラジル沖で戦っています。トップは序盤から首位を守るMoonjuさんです。2位には、わずか35マイル差でKiyokoさんが追います。リアルレースと同様に一瞬も気を抜けない戦いが続いています。

 3位以下は大混戦になっていて、高気圧をうまくかわしたグループが大陸寄りを選択したグループを大きく引き離しています。

 DMG MORI セーリングアカデミー軍団では國米 創(4位)がリード。さすがですね。バルクヘッドマガジン編集長は大陸寄りを選んで大きく順位を落としてしまいました。どうにかならないものかなぁ、と思いながら迷走中です。

VG全日本選手権のトップはブラジル沖を北上中。Moonjuさん、Kiyokoさんが抜け出しました。第2グループ、第3グループは大混戦です
CATEGORY:  FOILINGKEELBOATNEWSOFFSHORE