「ありがとう、またくるね！」セーリングキャンプ in 座間味リーダーレポート

2025.01.04

　12月26〜29日、沖縄座間味島で開催された「セーリングキャンプ in 座間味 2024」には小・中学生の参加者と一緒に行動する高・大学生のグループリーダー16名が参加しました。リーダーとして初参加した服部陸太さん（早稲田大・4年）からレポートが届きましたので紹介します。（BHM編集部）

参加者（子どもたち）のリーダー役をつとめてくれた16名のリーダーたち。グループはサンゴ、ザトウクジラ、パイナップル、シーサー、ウミガメ、クマノミ（ヨットに乗らない）の6チーム。子どもたちとヘトヘトになるまで遊びました

『ありがとう、またくるね！』
　涙ぐみながらも全身で感謝を伝え、座間味をあとにして一週間が経ちました。透き通った海と自然豊かな沖縄県座間味島ですごした4日間は、日常を忘れるほど楽しいことばかり。そこで得た感動と学びを、より多くの海を愛する人々に知ってもらいたいという思いで、「セーリングキャンプ in 座間味」の魅力を紹介します。（レポート／服部陸太）

　「2024 セーリングキャンプ in 座間味」にザトウクジラチームのリーダーとして参加した大学4年の服部陸太です。大学ヨット部で4年間はスナイプ級に没頭し、つい先日引退しました。そんな私がこのキャンプで得た経験を振り返り、魅力を3つに絞りました。

魅力その①：世代を超えて自然を感じ、遊び尽くす！

　座間味の最大の魅力は、年齢を問わず誰もが楽しめる豊かな自然体験です。今回のキャンプでは、6つに分かれたチーム内では小学生から大学生まで。全体としては小学1年生から親御さんまで幅広い世代が参加しました。子どもたちは純粋な好奇心を輝かせ、大人たちは子どもに戻ったような笑顔を見せていました。

　アクティビティも充実していて、OP、サバニ（沖縄伝統の木造船）、SUP、カヤック、シュノーケリング、砂遊びなど、座間味の美しい海を余すところなく満喫しました。

　特にシュノーケリング体験では、ウミガメを間近で観察したり、無人島で野生のヤギを見たりと、ここでしか味わえない特別な体験を共有することができました。このような自然との触れ合いが、世代を超えた絆を生む場面を生んでくれました。

マリンアクティビティではセーリング（OP）をはじめ、カヤック、SUP、シュノーケリング、サバニを体験しました。全国から寄付していただいたセールやヨットは大いに活用させていただきました

魅力その②：環境問題を見て触れて考える！

　座間味の美しい自然を楽しむだけでなく、環境問題への理解を深める機会もこのキャンプの特長です。事前学習では、サンゴの生態や沖縄の生活との関わり、「海洋酸性化」問題について実験を通じて学びました。

　キャンプ中には、無人島でのビーチクリーン活動を実施。参加者一人ひとりが自分の手でゴミを拾い、自然環境を守ることの大切さを実感しました。ひとりでは到底運ぶことができないほどの漁業網もみんなで引き上げました！

　また、使い古したヨットのセールを素材としてアップサイクル体験を行い、廃材から新たな価値を生み出すプロセスを楽しみながら学びました。ポーチやペンケースを各々がデザインし、思い出を形にして持ち帰ることができたと思います。

今年のセーリングキャンプでは無人島の安慶名敷島（あげなしく）と古座間味ビーチでビーチクリーンをおこないました

魅力その③：全員でイベントを盛り上げる！

　学生リーダーは、子どもたちのまとめ役や懇親会でのゲーム進行などを務めました。参加者全員が安全かつ楽しく過ごせるよう、視野を広く保って取り組みつつも、自分たちも「全力で楽しむ」を体現できたと思います。結果として体調不良者も出ることなく、全員が笑顔で4日間を終えることができたのは、チーム一丸となって協力した成果です。

　また、このイベントは多くの人の協力があって成り立っています。地元のスタッフやボランティアの方々、そしてキャンプに参加した子どもやその家族との交流はとても貴重な経験となりました。新しい人々と協力しながらイベントを作り上げることで、リーダーシップやコミュニケーション能力も大いに鍛えられました。サポートして下さったみなさん、本当にありがとうございました。

最終日の夜は懇親会で使わせていただいた座間味村の公民館（歴史文化・健康づくりセンター）の後片付けと掃除です。子どもたちは「ぞうきんがけ競争」で盛り上がりました

　4日間のセーリングキャンプは、単なる自然体験にとどまらず、参加者一人ひとりが新たな発見や学びを得る特別な場でした。この経験を通じて得た感動と成長を胸に、これからも海の素晴らしさを広めていきたいと思います。またどこかの海で会いましょう！

　この言葉を胸に、また座間味に戻れる日を楽しみにしています。
「ありがとう、またくるね！」

フェリーで島を離れる最終日はさびしい気持ちになります。セーリングキャンプ in 座間味は2025年も開催されます。みなさん、座間味島の魅力にぜひ触れてみてください。海やヨットがもっと大好きになります

◎セーリングキャンプ in 座間味とは？
　2017年に始まった「セーリングキャンプ in 座間味」は、NPO法人海育プロジェクトが主催するマリンスポーツ体験イベントです。慶良間諸島国立公園に指定されている沖縄県座間味島の美しい海に子どもたちが集まり、海遊びしながらマリンスポーツや自然環境に興味を持つきっかけをつくります。

◎セーリングキャンプ in 座間味スポンサー募集
　セーリングキャンプではイベントの企画意図に共感してくださる方、賛同者、スポンサーを募集しています。海が好きになる子どもたち、そして日本のセーリングを担っていくかもしれない未来のセーラーを応援していただけたらうれしいです。ご興味のある方は実行委員会までご連絡ください。

セーリングキャンプ in 座間味実行委員会sc.zamami@gmail.com