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ヴァンデ・グローブ、白石康次郎がメインセール修復。戦線復帰へ

 12月7日、スタートから4週間を過ぎた単独無寄港無補給世界一周「ヴァンデ・グローブ」。全艇が南氷洋ゾーンへ突入して荒天との戦いが続いています。先週、セールトラブルで修理を試みた白石康次郎〈DMG MORI Global One〉は、メインセールをおろして破損したバテンを交換修理。メインセールのトラベラーレールも直して戦線復帰しました。(BHM編集部)

白石さんのビデオレポートによれば修理作業は午前4時から夜8時まで長時間に及んだとのこと。メインセールの上げ下げ(取り外しと取り付け)だけでも信じられない力仕事で、すべでひとりでやるため数時間かかる重労働です

 トップをいくのはシャルリー・ダレン〈MACIF Santé Prévoyance〉です。各艇トラブルが出る中、50ノットの低気圧を突っ切り2位のセバスチャン・シモン〈Groupe Dubreuil〉へ約200マイルの差をつけて単独首位を爆走。トップ艇はすでにオーストラリア西端へ届く勢いです。 

 これまで2艇がリタイアしているヴァンデ・グローブですが、各艇にトラブルはあるものの例年に比べるとリアイアの少ない状況といえます(前大会ではスタート1カ月で5艇がリタイア)。

 しかし、白石さんのメインセールトラブル。セバスチャン・シモンは右舷フォイルを破損して使用不可に。アントワーヌ・コルニック〈HUMAN IMMOBILIER〉は30ノットの強風でジェネカーを真っ二つに破いてしまうなどトラブルが相次いでいます。

 艇団は引き続き南氷洋を東へ進みます。

◎ヴァンデ・グローブ上位成績 12/8時点
1 Charlie Dalin〈MACIF Santé Prévoyance〉13,608.5 nm from the finish
2 Sébastien Simon〈Groupe Dubreuil〉193.1 nm from the leader
3 Yoann Richomme 〈PAPREC ARKÉA〉403.3 nm from the leader
4 Thomas Ruyant〈VULNERABLE〉510.1 nm from the leader
5 Jérémie Beyou〈Charal〉819.5 nm from the leader

白石康次郎さんの修理報告
セバスチャン・シモン〈Groupe Dubreuil〉は右舷側のフォイル破損(フォイルの湾曲した部分が折れてなくなっています)で使用できないようです。ポートタックで30パーセントのスピードダウンとなるようです
快調にトップを走るシャルリー・ダリン。しかし、思えば前大会も途中までトップでフォイルトラブルがあり順位を落としました。船を壊さずどこまでプッシュして走れるかが重要になることは言うまでもありません
アントワーヌ・コルニック〈HUMAN IMMOBILIER〉の敗れたFR0(ジェネカー)。

◎VG全日本選手権は上(北)と下(南)に分かれてインド洋中央へ

 世界で72万艇がエントリーするeSailing版ヴァンデ・グローブ。インド洋の中心へ向かうeSailing軍団はリアル艇団よりも大きく遅れて走っています。324艇がエントリーする全日本選手権は後方組がトップグループに追いつき、高気圧を避け緯度を上下に分けて2グループを形成。現在、南へ位置したグループが有利な展開となっています。

日本艇トップはMoonjuさん、続いてMisaki Akenoさん、Paulineさんとベテラン勢が続いています。編集長は北グループへ。よくわからないまま流されて緯度を下げてしまいました。地球一周はご存知のように南極に近い位置を走る方が短距離です。やっぱり南でしたかね。。。
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