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大学ウインドサーフィンの祭典。全日本学生ボードセーリング選手権2024

 11月15日〜17日にかけて、沖縄県国頭村オクマプライベートビーチで「2024年度全日本学生ボードセーリング選手権」が開催され、メンズ105選手、レディース45選手が参加しました。(レポート・写真提供/秋元みなみ 日本学生ボードセーリング連盟)

沖縄オクマビーチリゾートで開催された「全日本学生ボードセーリング選手権」。微風から強風まで天気に翻弄されるレガッタになりました

 大会期間の途中、悪天候に見舞われましたが、無事レディースとメンズ共に微風から中強風まで幅広い風域で8レースを実施できました。

 初日は南東の微中風で2レースが行われました。メンズとレディース共にスタートを成功させフレッシュな風をゲットし、左海面を使いスターボードタックを伸ばして丁度のタイミングで、リフトブローに乗れるようにタックを返した選手が前を走っていた印象を受けました。

 2日目は3レースをおこないました。この日は雨が降ったりと天候が不安定で風が常に振れていたため、風が振れるタイミングをいち早く感知し少しでも風がある所を走れた選手、そして長いレグの中でも根気強く常に漕ぎ続けることができた選手が上位にランクインしていました。

 3日目の午前中は、2日目同様に微風でレースが始まりましたが、午後になって北風の強風が吹き込んできたためプレーニングレースとなりました。

 最終レースである8レース目は両海面ブローが定期的に入ってきていましたが、右海面を使用してスターボード、ポートともにより長い時間リフトの風に乗り続けることができた選手が上位を占めていました。

2024年度全日本学生ボードセーリング選手権にはメンズ105選手、レディース45選手が出場しました

入賞者は以下の通りです(2レースカット)
メンズ
1位 中村晴輝 京都大学 (14p, 3p, 1p, 1p, 6p, 2p, 1p, 4p)12p
2位 宮地 壮 京都大学 (5p, 25p, 3p, 2p, 13p, 1p, 8p, 2p) 21p
3位 齋藤雄悟 同志社大学 (1p, 10p, 8p, 11p, 34p, 3p, 2p, 1p) 25p
4位 藤田悠馬 京都大学(17p, 15p, 5p, 9p, 12p, 5p, 35p, 6p) 52p
5位 吉田朔大 立命館大学 (16p, 9p, 14p, 7p, 14p, 106p, 6p, 8p) 58p
6位 五月女太郎 慶應義塾大学(9p, 1p, 12p, 5p, 106p, 36p, 12p, 29p) 68p
7位 須田大輔 早稲田大学 (31p, 6p, 20p, 3p, 106p, 9p, 9p, 30p) 77p
8位 舟津成 関東学院大学 (2p, 17p, 17p, 25p, 25p, 27p, 7p, 15p) 83p
9位 酒井理生 早稲田大学 (32p, 12p, 52p, 13p, 36p, 5p, 3p, 22p) 87p
10位 長井拓真 慶應義塾大学 (4p, 7p, 42p, 14p, 30p, 31p, 11p, 24p) 90p

レディース
1位 山下 響 関西学院大学 (1p, 1p, 2p, 2p, 2p, 16p, 3p, 1p) 9p
2位 河村奈子 早稲田大学 (10p, 20p, 11p, 1p, 1p, 4p, 2p, 4p) 22p
3位 戸田千晴 明治大学 (2p, 4p, 9p, 21p, 46p, 7p, 7p, 2p) 31p
4位 関谷紀胡 京都大学( 7p, 2p, 3p, 3p, 24p, 4p, 14p, 15p) 33p
5位 大原夕奈 京都大学 (5p, 9p, 6p, 6p, 18p, 7p, 8p, 5p) 37p
6位 里村香奈 神戸大学 (11p, 14p, 12p, 7p, 3p, 10p, 10p, 9p) 50p

2024年度全日本学生ボードセーリング選手権 メンズ入賞選手
2024年度全日本学生ボードセーリング選手権 メンズ成績
レディース入賞選手
2024年度全日本学生ボードセーリング選手権 レディース成績

【入賞者からレースの感想 】
メンズ5位 吉田朔大(立命館大)
「今回の大会は8レース2カットとポイントをまとめるのも大事ですが、ポイントがより少ないレースを持っているのが今回の大会でいい順を取るための重要なところだったと思います。最後の2レースが吹きレースでうまくポイントをまとめられたのがよかったです」

レディース3位 戸田千晴(明治大)
「最後の大会だったので、全レース本当に楽しかったです!ロングレグのフルマスパンレースも、ブラック取っちゃったレースも、吹きレースも、レース中はしんどい時間の方が多かったけど、1レース1レースが思い出になりました。最終レースプレーニングでフィニッシュした瞬間が、解放感と引退だああという気持ちで1番最高でした」

メンズ3位 齋藤雄悟(同志社大)
「7Rのポートスタートの景色が素晴らしかったこと。そしてそのレースはるきに2上でまくられて、最後のアビームで後ろ向きながらニヤニヤされたことが印象に残っています」

メンズ7位 須田大輔(早稲田大)
「インカレ個人戦で優勝することを目標にこの1年間努力してきましたが、遠く及ばず非常に悔しいです。自分が予想していたレース海面や風向ではなく、焦りが生まれ、落ち着いたレース展開ができませんでした。ただ、自分が最も課題としてきた無微風時のレースで少しでも良い結果を残せたことは、逃げずに向き合い続けたからなのかもしれません。一緒に練習してきた仲間、アドバイスをくれたライバルやコーチには感謝してもしきれません。ありがとうございました」

レディース1位 山下 響(関西学院大)
「3日間で8レース行われ、全て印象に残る楽しく熱いレースだったと思います。まず1レース目、同期レディースの46-37戸田千晴とアビーム対決したことはとても印象に残っています。この瞬間からこの大会に対する四年生の気持ちの強さが伝わってきて負けたくないと思う反面、みんなが優勝だけを目指して挑んでいる環境で戦えている嬉しさが込み上げてきました。
 また、4レース目では早稲田の53-75河村なこと何回もミートし、逆海面行っても必ずミートするという互いの根性勝負で胸が熱くなりました。最後までどっちが勝つかわからない漕ぎ合い合戦を経て、お互い笑顔でゴールし、最高のライバルだったなと振り返っています。
 そして最終レース、絶対自分がピンで帰ってくるんだという強い気持ちを持ってレースに挑みました。マーク間違えがないように後輩にマークの位置を確認し、メンズのスタートを見届け、スタート位置に立ちました。これがインカレ最後のレースだと2下のプレーニング中に考えてしまい、うれしさと寂しさと努力が報われた安堵の気持ちが込み上げてきて笑顔なのに泣いているというぐちゃぐちゃの感情になりました。
 振り返るとこの3日間は一瞬一瞬が濃く、全てのことに意味があり、思い出に残る素晴らしい時間だったと思います。私が持つすべての力は出し切ったと思います。もう一度インカレやりたいかと言われたらもういいと言ってしまうくらい疲れましたが最高の大会で一生の宝物です」

レディース4位 関谷紀胡(京都大)
「6レース目の2上以降、風が落ちたためここでがんばらないでいつがんばるんだ!と思い、インカレチャンプになられた晴輝さんを憑依させて死ぬ気でマスパンを漕ぎ、爆捲りしました」

レディース2位 河村奈子(早稲田大)
「沈やクラッシュなど悔やまれる場面もたくさんだけど、最後まで優勝できる可能性にかけて漕ぎきることができました。けど響は強い。8レースとても楽しかったです」

メンズ9位 酒井理生(早稲田大)
「windyよりも雨雲レーダーを見ている時間が長かった大会は初めてです。不安定な天候の中で集中力を保ち、例年と違う風向のオクマで結果を出すのは本当に難しかったです。思ったような走りができずとても悔しい思いをしました。ただそれでも、なんとか耐えて入賞に滑り込み、一緒にがんばってきた毛利から賞状を渡してもらえたことは素直に喜びたいと思います」

メンズ男子位 長井拓真(慶應義塾大)
「微風のマスパンの時間が長くて辛かったけど、何とか得意風域は走ることができ、入賞できて良かったです」

メンズ1位 中村晴輝(京都大)
「雨に悩まされたレースだったけど、最後に吹きができて良かったです!」

参加選手全員集合

【入賞選手から全国の後輩たちへメッセージ】
レディース3位 戸田千晴(明治大)
「目標にしている結果ももちろん大切だと思います。でも、引退して自分のウィンド生活が終わった時に残ってるのは、ウィンドを始めたことで出会えた人達の存在や、目標に向かって努力できる力・諦めない力が身についたことなのかなあと思います。インカレはここで終わりだけど、4年間やりきったことで、自分の人生の財産になる出会いや経験がたくさんできました。みんなも辛いことや、苦しい時期がきっとあると思いますが、後悔のないよう全力でやり切って、最後オクマの海に飛び込んでください!!!!応援してます!!」

メンズ1位 中村晴輝(京都大)
「オクマのビュッフェの誘惑はえぐい!延泊の沖縄の飯うますぎ!ウインドしんどいこと多いけど、何か自分の中で目標ではなく、目的を持ってやれるといいと思います」

メンズ5位 吉田朔大(立命館大)
「来年から一緒のフリートで戦えることを楽しみにしています!」

メンズ2位 宮地 壮(京都大)
「1つの目標に向かって一所懸命努力することはしんどいけれど、それが結果で報われた時は何とも言えない高揚感と達成感が込み上げてきます。何を目指すにしろ、その目標に向かって本気で取り組んでみてください。きっと人生の糧になると思います」

メンズ3位 齋藤雄悟(同志社大)
「人生で貴重な学生の4年間、それをウインドに捧げたならば、誰よりも熱中して楽しんでほしい。結果は二の次! 応援しています」

メンズ7位 須田大輔(早稲田大)
「ウインドは個人競技ですが、練習環境の質によって結果が決まると僕は思っています。自分がどれだけ努力したかではなく、誰と一緒に努力したか、が非常に大切です。なぜならウィンドは情報収集が結果に直結するからです。ぜひ1人で抱え込まず、周りと協力して、ウインドを続けてもらいたいです。みなさんの活躍を心から期待しております」

メンズ男子10位 長井拓真(慶應義塾大)
「過去に支部戦に落ちても入賞できます。がんばろ」

メンズ4位 藤田悠馬(京都大)
「オクマで走れたら気持ちいいぞ」

レディース1位 山下 響(関西学院大)
「インカレが終わり、自分の結果に満足していない後輩達に言いたいです。まだ来年のインカレまで時間はあります。悔しくて相談してきた後輩も何人もいたけどみんな絶対速くなるなって私は思いました。その悔しさが今後のバネになるし、辛いこと苦しいことたくさんあると思うけど自分のこと信じてあげれるような行動することが1番大事だと思います。すぐに結果は出ないかもしれないけどやり切ったって最後笑えるように頑張ってください!」

レディース4位 関谷紀胡(京都大)
「来年も一緒にウインド楽しもうね!」

レディース5位 大原夕奈(京都大)
「戦略や運の要素もあるウインドは努力が結果に結びつきづらいスポーツのように思います。そこがもどかしくてどうも好きになれず、3回生のインカレで「私には向いてない」と大泣きしたのを覚えています。でもこの一年、本気でウインドに向き合ったらここまでくることが出来ました。今うまく結果を出せず、苦しい悔しい思いをしている人たちへ、1年後自分がどうなっているかはまだまだわかりません。いくらでも変わることができます。本気になる覚悟を決めて、全力で努力を積み重ねてみてください。絶対その努力はいつか、少しずつ、表れると思います!私も今は悔しい気持ちが強いですが、ここまで努力を続けた事実がいつか私を強くしてくれると信じています。皆さんがウインドをしていてよかったと思えるように!応援しています」

レディース2位 河村奈子(早稲田大)
「辛いことたくさんあると思うけど成長する過程を楽しんだもん勝ち!自分のこと信じて真っ黒になるまで海出ちゃって〜」

レディース6位 里村香奈(神戸大)
「みんなと仲良くしてね!」

メンズ8位 舟津 成 関東学院大
「普段の練習や大会に関わらず、自分の納得いく結果を残すためにはウインドサーフィンを全力で楽しむことが大切だと思います。道具が壊れてしまったり、苦手な風域で結果が出せなかったりすることは誰でもあります。でも4年間を通じてウインドサーフィンにはやってみないとわからない楽しさであったり、難しさを感じるスポーツで追求してみるとすごく楽しいスポーツだと自身は感じています! 自分は多くの先輩に憧れを持って、この人たちみたいに速くなりたい! と思っていた人間だったので憧れを抱くこともウインドサーフィンを好きになる一つのきっかけになると思います。一人一人好きになる理由は異なると思いますがまずは今を楽しみ、卒業した時にウインドサーフィンをやってよかった。と思えるようなウインドライフを送ってください!」

メンズ9位 酒井理生(早稲田大)
「自分が今回のインカレで後輩に見せることができたのは、ねばり強く戦うことの大切さだと思います。どんな順位でも、どんな風域でも最後まで戦い抜いた人が上位に食い込んでいく大会なんだと実感しました。来年オクマに戻ってくる後輩たちには、どんな状況になっても最後に自分を信じることができるように、1年間自分を納得させられるような努力を続けてほしいです」

メンズ6位 五月女太郎(慶應義塾大)
「個人的にオクマの海面が本当に苦手で、先輩に走れるコツとか聞いていました。また、インカレで必ず入賞するためには、3日間どの風が来ても良いように、どんな風でも走れるオールラウンダー型になる必要があると思います。一緒にがんばりましょう!」

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