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佐賀県唐津で開催。第5回JSAFセーリングシリーズ チャレンジラウンド

 11月16、17日の2日間、佐賀県唐津市佐賀県ヨットハーバーで「第5回JSAFセーリングシリーズ チャレンジラウンド Presented by ENEOS」が開催されました。最終回ということもあってか、地元唐津や九州近県を中心に29名もの応募があり、急遽コーチの増員が必要になるほどの盛況ぶりでした。(レポート/後藤浩紀 日本29er協会副会長)

唐津で開催された「第5回JSAFセーリングシリーズ チャレンジラウンド」。ハイスピードの体験に多くのジュニア、ユースセーラーが集まりました

 初日は残念ながら風に恵まれず、フォイリング艇にとってはストレスのたまる1日だったかも知れません。そんな微風下でも29erだけは滑るように走り、普段ILCAや420、テクノ等に乗っている選手たちは驚きの声を上げていました。特にウインドサーフィンの選手にとっては、微風でも「漕ぐ」必要なくスムーズに走れるセーリングに羨望を感じたようです。

 2日目も午前中は微風で、このままフォイリングできずに終わってしまうかと不安に襲われました。しかし正午頃にそよそよと入り出した北風が、みるみる勢いを増して、絶好のフォイリングコンディションに一変。そこからは1日半の鬱憤を晴らすように、どのクラスも文字通り「飛びまくり」のセッションになりました。

 29erは2年前に世界選手権で表彰台に上がった市橋/後藤コーチと同乗して、迫力のジェネカーランを体験。小菅コーチと倉持コーチが担当したiQフォイルも、タフなコンディションの中で体力の限界までチャレンジを続けていました。ワスプは6名ほどフォイリングに成功し、人生最高速を大幅に更新したのではないでしょうか。着岸後のミーティングではうれしいことに将来29erに乗る宣言や、ワスプを手に入れる宣言をしてくれた選手もいました。

全国5カ所で開催されたJSAFセーリングシリーズ チャレンジラウンド。10日間のべ168名が参加しました

 2日間の体験を通じてセーリングの奥深さを感じ、艇種の垣根を越える未来を描いて欲しいと願うばかりです。国内のユースセーラーの大多数は、インターハイ、インカレの採用艇種でセーリングしています。しかし必ずしもその艇種が世界の潮流とマッチしているとは限りません。2年後の蒲郡アジア大会や4年後のロス、8年後のブリスベン五輪に向けて、若い選手たちに幅広い選択肢を用意する必要があります。

 6月にスタートしたこのチャレンジ事業は全国5カ所を回り、10日間のべ168名が新しい艇種に挑戦しました。今回蒔いた種がいずれ芽を出し、近い将来大きな花を咲かせる日が来ると確信しています。ご支援いただいたスポンサー、JSAF、各県連のみなさまに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 末筆ながら申し上げると、来年以降も同様の事業が継続できるかはまだ決まっていません。参加して良かったと感じる方、参加したいけどできなかった方、自分の地元で開催して欲しい方、どうぞ県連を通じてJSAFに要望を出してください。その声が届けばチャレンジは続きますし、セーリングの未来も変わるはずです。

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