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強風の江の島470全日本。メダルレース進出10チームが決まる

 8月24日、神奈川県藤沢市江の島ヨットハーバーで開催されている「ピアソンマリン 全日本470級ヨット選手権大会」。大会4日目は、相模湾らしい快晴の夏空が広がり、爽やかな海風が吹きました。(レポート/高宮豪太 バルクヘッドマガジン)

江の島470全日本決勝シリーズ最終日は3レース実施。風が徐々にあがり最終レースは18ノット前後の強風レースになりました

 決勝シリーズ最終日となる大会4日目は、南西の風10〜18ノットほどの波のあるコンディションで3レース行われました。全12レースを終え、総合1位は岡田奎樹/吉岡美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)、2位は吉田 愛/吉田雄悟(ピアソンマリンジャパン)です。

 2チームの点差は、岡田艇が隙のないレース展開とボートスピードでフリートをリードしたこと。それに吉田艇が第12レースをトラブルでリタイアしたために9点差まで広がりました。

 また、僅差の上位チームで活躍したのは、安永昂生/松山大祐(早稲田大学)です。本日の3レースを7-4-4位とし、前日の総合6位から3位に大きくジャンプアップしました。

 安永/松山は、カットレースが予選シリーズの8位と決勝シリーズに入ってからもスタートミスが少なく、レース前半から上位に位置する安定した走りをみせています。

 決勝シリーズのレースを終えてトップ争いは9点差。銅メダル獲得争いは混戦となり、総合3位から総合9位まで11点差です。メダルをかけた戦いは激戦のまま最終日のメダルレースを迎えます。

 明日25日(大会最終日)は11時からメダルレースが予定されています。メダルレースは上位10艇で行われ、得点が2倍になる最終レースです。

 パリオリンピック銀メダリストの戦術はどうか。混戦の銅メダル争いはどのような展開をみせるのか。各チームの戦略に注目が集まります。

前日と変わらない走りで首位をキープした岡田奎樹/吉岡美帆。大会を通して、楽しんでレースをしている印象です

岡田奎樹コメント
「状況として2位との一騎打ちです。メダルレースに向けて、コンディションや点差を考えながら戦略を立てるのが今から楽しみです。みなさんも(各チームの)思惑を考えながら楽しんでレースを観戦してほしいと思います」

吉岡美帆コメント
「前日までのパフォーマンスを維持できて、楽なレース展開ができました。良いコンディションで大会が進み、疲労感はたまってきています。2位との点差を考えながら、メダルレースも楽しんで走りたいです」

安永昂生コメント
「オーバーコンディションのボートスピードを安定させられていること。スタートの成功率が高いことが、レース前半から良い順位をキープできている要因だと思います。良いポジションにつけることができたので、銅メダルを獲れるようにがんばります」

小泉凱皇コメント
「第10レースは上位との点差を縮めようと大きく展開したのが仇になりました。良い風が吹くと戦えそうですが、コンディション次第かなと思います。がむしゃらに良い順位をとるつもりでメダルレースを楽しみます」

2位につける吉田 愛/吉田雄悟。強風レースに疲れを見せていましたが、成績をしっかりまとめる様子はさすがのひとこと
小泉凱皇/松尾虎太郎(鳥取県セーリング連盟/テレビ新広島)は早稲田大ヨット部の先輩後輩です。「ペア重量が重いので軽いチームの相手は厳しい、コンディションに恵まれて出来すぎです」と笑顔
レース後、取材を受ける安永/松山。「メダルは意識しすぎず、大会通じて出せているパフォーマンスを明日も発揮できれば」とのこと

◎2024全日本470選手権 参加91艇 12R終了時 上位成績
1 岡田 奎樹/吉岡 美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)13p
2 吉田 愛/吉田 雄悟(ピアソンマリンジャパン)22p
3 安永 昂生/松山 大祐(早稲田大)57p
4 小泉 凱皇/松尾 虎太郎(鳥取県セーリング連盟/テレビ新広島)61p
5 大石 駿水/福田 桃奈(滋賀県セーリング連盟)63p
6 池田 海人/伊藤 綾香(日本大/立教大)64p
7 外薗 潤平/磯崎 哲也(才全会)65p
8 田仲 恵都/今村 公彦(日本経済大/鹿児島県セーリング連盟)65p
9 石川 和歩/田中丸 武 68p
10 本多 佑基/狩野 弁慶(平成医会)95p

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