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夏空、海風の相模湾でスタート。江の島470全日本選手権初日

 8月21日、神奈川県藤沢市江の島ヨットハーバーで開幕した「ピアソンマリン 全日本470級ヨット選手権」レース初日は、昨日に続き爽やかな青空が広がりました。海上は夏らしい強い日差しと夏特有の海風が入るコンディションです。(レポート/高宮豪太 バルクヘッドマガジン)

8ノット前後の軽風コンディションで始まったレース初日。海風では珍しく、大きな強弱と風のシフトがあり、順位が大きく入れ替わるコンディションになりました

 初日は南西の8ノット前後の軽風コンディションで2グループに分かれ予選シリーズが行われました。初日の2レースで首位に立ったのは、2-1位と順位をまとめた吉田愛/吉田雄悟(ピアソンマリンジャパン)です。

 海風にしては風が安定せず、シフトや強弱があるむずかしいコンディションの中、長年470クラスを牽引するベテランらしい巧みなコース選択で安定したレース運びを見せました。

 総合2位、3位は、河野大陸/森 大地(関西大学)、池田海人/伊藤綾香(日本大学/立教大学)と学生チームも健闘しています。

 4位には外薗潤平/磯崎哲也(才全会)がつけています。一昨年優勝したこのチームは、東京五輪代表クルーがヘルムスマン、2023年470世界選手権銅メダルのヘルムスマンがクルーとなり、ポジションを入れ替えてレースに臨んでいます。

 初日の上位は、ベテラン社会人チームと若手学生チームが僅差で入り乱れる展開となりました。パリオリンピック銀メダリストの岡田奎樹/吉岡美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)は11-1位とし、初日を総合8位で終えています。

 レース後にはウェルカムパーティが行われました。パーティでは、銀メダリストの登壇会も開かれ、学生セーラーを中心にさまざまな質問が寄せられました。若い世代の選手にとっては、世界トップ選手と交流できる貴重な機会となり、日が暮れるまで楽しみました。

 明日22日(レース2日目)は引き続き予選シリーズが予定されています。

一昨年の優勝からポジションを入れ替えて臨む外薗潤平/磯崎哲也(才全会)。第1レースは混戦で回航した後の第3レグ、会心のコース展開で後続を突き放しました
学生トップを走る河野大陸/森大地(関西大学)。むずかしいコンディションの中、ベテラン社会人チームに引けを取らない安定感で総合2位につけます

岡田奎樹コメント
「1レース目は、大会に向けて事前準備の時間が少なかったことで、情報がより重要になるむずかしいコンディションの中、有利に戦うことができませんでした。その部分はレースをしながら修正し、2レース目につなげられたのでよかったと思います。明日からも引き続きいいレースをしていきたいです」

吉岡美帆コメント
「今日は、思っていたよりむずかしいコンディションでしたが、純粋に楽しんでレースに臨めています。結果が気にならないとは言えませんが、とらわれ過ぎず、明日以降も楽しめるレースをしていきたいです」

外薗潤平コメント
「1レース目から見せ場を作れたのでうれしいです。練習できた時間は少なかったけれど、ふたりでしっかり役割分担できているのが上手くいっている要因だと感じます。明日からのコンディションはより一層むずかしくなると思いますが、楽しみながら一生懸命走らせます」

ウェルカムパーティはスター選手と間近で話ができる機会でした。またとないチャンスに多くの質問が飛び交います
ウェルカムパーティでは江の島のボランティアお母さんチームによる美味しい手料理が振る舞われました
ヨットに対する熱量は質問する側だけに留まりません。次世代に向けて伝えられるまたとない機会です。座り込んで話す姿もみられました

◎2024全日本470選手権 参加91艇 2R終了時 上位成績
1 吉田 愛/吉田 雄悟(ピアソンマリンジャパン)3p
2 河野 大陸/森 大地(関西大) 8p
3 池田 海人/伊藤 綾香(日本大/立教大)10p
4 外薗 潤平/磯崎 哲也(才全会)11p
5 安永 昂生/松山 大祐(早稲田大)11p
6 大石 駿水/福田 桃奈(滋賀県セーリング連盟)11p
7 本多 佑基/狩野 弁慶(平成医会)11p
8 岡田 奎樹/吉岡 美帆(トヨタ自動車東日本/ベネッセホールディングス)12p
9 小泉 凱皇/松尾 虎太郎(鳥取県セーリング連盟/テレビ新広島)13p
10 山本 拓海/前谷 嘉志(立命館大)15p

2024全日本470選手権 参加2R終了時 成績

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