【パリ五輪】470日本3位でメダルレースへ。ナクラは17位で五輪を終える
8月6日のパリ五輪は、470級、ナクラ17級の予選最終日です。そして、本日より後半戦のメダルレースがはじました。しかし、マルセイユは風が弱く予定されていたILCA6、ILCA7のメダルレースは翌日へ延期されました。(BHM編集部)
2レースおこなわれた470級は上位の順位変動はなかったものの、決勝メダルレースの色を占う重要な1日になりました。前日まで、オーストリア、スペイン、日本、スウェーデンが近い得点で並んでいましたが、1位のオーストリアが5-2位で好調の走りを見せます。
岡田奎樹/吉岡美帆も非常に近い位置で走り、一時は先行していましたが、第7レースでは2上マークのアプローチで風下のスペインと接触してペナルティ解消。第8レースでは最終ダウンウインドレグでオーストリアに抜かれる惜しく悔しい内容でした。
メダルレース直前の得点は次の通りです。メダルレースは得点が2倍となることから20点差以内なら逆転が可能です(自身が1位で相手が10位の場合)。また、終わって同点の場合はメダルレースの順位が優先されます。
混合ディンギー 470級 参加19艇 8R終了時
1 AUT Lara Vadlau / Lukas Maehr 24p(-11p)
2 ESP Jordi Xammar Hernandez / Nora Brugman Cabot 31p(-4p)
3 岡田奎樹/吉岡美帆 35p
4 SWE Anton Dahlberg / Lovisa Karlsson 39p(+4p)
5 POR Diogo Costa / Carolina Joao 49p
6 SUI Yves Mermod / Maja Siegenthaler 52p
7 FRA Camille Lecointre / Jeremie Mion 54p
8 ISR Nitai Hasson / Noa Lasry 57p
9 AUS Nia Jerwood / Conor Nicholas 62p
10 BRA Henrique Duarte Haddad / Isabel Swan 64p
岡田/吉岡はオーストリアに11点差、スペインに4点差、スウェーデンには4点リードでメダルレースを迎えることになりました。岡田/吉岡が金メダルを取るには、オーストリアとの間に5艇を入れて先行すること(例:日本1位とAUT7位)。銀メダルを取るにはスペインとの間に1艇入れて先行するこが条件となります(例:日本1位とESP3位)。
攻めるのか。守るのか。上位艇のさまざまな戦略が考えられますが、風予報が微軽風であることを含めて順位は入れ替わることが考えられます。
また、本日のILCA男女メダルレースが翌日に延期されたため、メダルレースの順番は470級が最後(4番目)になります。風が弱くスケジュールが遅延すれば470級から延期されることになり、その場合、8月8日にメダルレースがおこなわれます。
いずれにしても勝負はあと数十分で決着がつきます。メダルレースの中継は日本でもご覧いただけますので、みなさん、ぜひいっしょに日本を応援しましょう!(※選手コメントは日本セーリング連盟発表プレスリリースより)
吉岡美帆コメント
「1レース目はいいところを走っていましたが、2度目の上マークで艇を当ててしまって、すごくもったいなかったなぁと思います。ただ、9位で入れたのでまぁよかったなと。2レース目は序盤からいい位置につけていて、最後は1艇抜かれましたが3位で終われて良かったと思います。
前回の東京大会の時は、メダル獲得は難しい状態でメダルレースに進みましたが、今回は上とも下とも近いので、なんとしてもメダルを獲得したいです。
明日は銀を狙いにいくのか、銅を守るのかでやり方は違ってくると思います。(得点差の少ないチームと一対一の)マッチレースが始まってしまったらマッチレースをやるしかないです。それをこちらから仕掛けるかどうかはまだ分かりません。今日、何を食べたいか? うーん、無理ですけどお寿司かな」
岡田奎樹コメント
「2位のスペインと1位のオーストリアに勝ちにいこうとタッキング合戦し、ちょっと引き締まったレースをしていたのですが、途中でポルトガルが入ってきちゃって。正直、ちょっと邪魔だなと思いました。その後、艇団が団子になった時にインシデントがあり、ルール的に自分がペナルティターンをすることになり、順位を下げてしまいもったいなかった。
オーストリアは艇速が速いですね。初日はそう思わなかったのですが、何が違うかは分かりません。それが分かれば話は早いですよね。
メダルレースのプランですか? 内緒です。楽しみにしていてください。金は厳しそうですが、スペインに勝つ、スウェーデンに勝つこと。そして自分で7〜8番を取らないようにすること。やることやらないと負ける時は負けるので。明日は思いっきり楽しみたいと思います」
西田カピーリア桜良コメント
「初めてオリンピック、初日はその雰囲気に緊張しましたが、2日目以降はいつも大会と同じように意外に緊張せずにできました。私たちは怪我や病気などもあり、技術的にはまだ上位陣とは差がある状態ですが、今日は自分たちの得意風域で強みを出せるレースができ、3レース通して良いスタートができ、3レース目は上マークまで3位でした。それは素直にうれしかったです。本当に多くの方に支えていただいたキャンペーンだったと思います」
飯束潮吹コメント
「今日は良いレースができました。ふんばった、がんばったという感じです。3レースしっかり考えて、もちろん全レースそうしていますが、今日はコースの選択も良く、しっかり勝負に出られました。今日が最終日ですが、最後のレースは狙いどおりのスタートができ、納得するレースができました。ただ、セーリング競技に関して完全燃焼は一生できないですね。ずっと燃え続けているという感じです。いろいろな方に支えられて、応援されてここまで来ることができました。この経験を形にして貢献していきたいです」
◎パリ五輪成績
470 参加19艇 8R終了時
1 AUT Lara Vadlau / Lukas Maehr 24p
2 ESP Jordi Xammar Hernandez / Nora Brugman Cabot 31p
3 岡田奎樹/吉岡美帆 35p
ナクラ17 参加19艇 9R終了時
1 ITA Ruggero Tita / Caterina Banti 27p
2 ARG Mateo Majdalani / Eugenia Bosco 41p
3 GBR John Gimson / Anna Burnet 47p
17 飯束潮吹/西田カピーリア桜良 160p
49erFX 参加20艇 最終成績
1 NED Odile Van Aanholt / Annette Duetz
2 SWE Vilma Bobeck / Rebecca Netzler
3 FRA Sarah Steyaert / Charline Picon
17 田中美紗樹/永松瀬羅
iQFOiL男子 参加24艇 最終成績
1 ISR Tom Reuveny
2 AUS Grae Morris
3 NED Luuc van Opzeeland
18 富澤 慎
iQFOiL女子 参加24艇 最終成績
1 ITA Marta Maggetti
2 ISR Sharon Kantor
3 GBR Emma Wilson
49er 参加20艇 最終成績
1 ESP Diego Botin le Chever / Florian Trittel Paul
2 NZL Isaac McHardie / William McKenzie
3 USA Ian Barrows / Hans Henken
- 日本セーリング連盟特設サイトhttps://www.jsaf.or.jp/paris2024/
- パリ五輪(ワールドセーリング公式)https://paris2024.sailing.org/
- バルクヘッドマガジン・パリ五輪フォトギャラリーhttps://x.gd/JpHMG