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【パリ五輪】岡田/吉岡は1位を保持。男女混合ナクラ17はじまる

 8月3日、パリ五輪7日目。前日トップに立った470級の岡田奎樹/吉岡美帆はレース2日目を2-6位と引き続き好調の走りを見せ、総合1位を保持しました。また、レース初日となるナクラ17級の飯束潮吹/西田カピーリア桜良は3レースおこなわれ総合19位です。(BHM編集部)

レース2日目まで1-2-2-(6)位で総合1位に立つ岡田/吉岡。強風とまではいきませんが、この風域で踏みとどまるどころか、いちばん良い走りをしていました。明日も1位の証、黄色ビブスで挑みます

 大会7日目のマルセイユは、前日夕方から吹き始めたミストラル(内陸の山脈から地中海へ吹き下ろす強い局地風)のため強風で始まりました。海上は白波が立ち、陸上であげたセールの強いバタつきが緊張感を高めます。

 ILCAがおこなわれた沖の海面は20ノットの強風が吹いています。波も悪く、ハードな1日になると予想されましたが、意外にも時間と共に風が落ちていきました。

 470級が始まった午後3時45分には風は落ち着き、17ノットから次第に落ちて14ノット程度に。前日のコメントでは「(風があがったら)あまり期待しないでほしい」と言っていた岡田ですが、中風以上の風でも岡田/吉岡の勢いは止まりません。

 第3レースで2位、第4レースで6位という結果でしたが、両レースとも第1上マークはトップ回航で、スタートと第1レグのプランの正確さ、そしてアップウインドの走りが仕上がっているとみてとれます。

 残念ながら2レースともダウンウインドで抜かれる展開になりましたが、2位以下が爆弾(カットレースを作ってしまっているのでミスできない)を抱えていることを踏まえると精神的にも有利といえます。

 また、パリ五輪は本日の強風を頂点に軽風シリーズになると予想されます。こうした流れも岡田/吉岡に幸運をもたらす要因になるでしょう。

 8月4日は470級の3日目で2レース予定、ナクラ17級は3レースが予定されています。また最後の種目となるカイトボーディング男女がはじまります。(※選手コメントは日本セーリング連盟発表プレスリリースより)

男女混合マルチハル種目のナクラ17が始まりました。初日3レースが終わり予想通りイタリアが総合1位に立ちました
上マークではノーズダイブを何度もみるほど、乗りこなすのが難しいコンディションでした。飯束潮吹/西田カピーリア桜良はスピントラブルで順位を落としてしまいました

西田カピーリア桜良コメント
「初めてのオリンピックですごく気合いが入っていました。1レース目は感覚もすごく良くて、いい感じで上マークを回ったあと、ダウンウインドでジェネカーのハリヤードのカムが外れてしまって。それが5回ぐらい続いて、それでちょっと体力を消耗してしまったのと、3艇ぐらいに抜かれてしまったのが残念です」

飯束潮吹コメント
「初日は強風予報だったので難しいレースになると思っていました。出だしは良かったのですが、艇のトラブルがあって、それから波に乗れずに今日1日が終わったという感じです。明日以降は風域が変わる予報だし、まだ始まったばかりなので、チームとしてクヨクヨしていません。明日以降、切り替えてしっかりやっていこうと思います」

艇団を引き連れて走る日本。驚くべきはこれまで4レース終わって、3レースで1上マークをトップ回航しています(残り1つのレースでは2番手回航)。
レース後、取材を受ける岡田奎樹。ダウンウインドで相手を意識するあまり、後続艇に追いつかれ順位を落としてしまいました。岡田は「しょうがないですね」とレースを振り返りました

岡田奎樹コメント
「1レース目の2番は仕方がないと思います。スウェーデンのアントンは強風が速く、最後のダウンウインドではブローの入りを逃してしまい、そこはちょっと運がなかったかなと思います。
 2レース目は、途中からおさえておくべき順位を意識して、ヘッダーでも構わず寄せていったんですが、ヘッダーが続いて、後続艇に追いつかれてしまいました。
 最後のレグで団子になった時、自分たちはルール的に避けなきゃいけないポジションだったので順位を落としてしまった。振り返れば、なんでそんなことやったんだろうと思うんですけど、その瞬間は固くいったほうがいいなとか思ってしまう。ソフトにいったほうがいいのに、ついやっちゃうんです。テンションがあがって、いったっれー、みたいな。スウェーデンが2レース目もいい順位だと、カットしたら上がってくるので、意識しすぎました。
 でも、全体的にみれば上出来です。今日は風が強く、一番の山場でした。明日からもう少し風が弱くなるので、そうしたら全然問題ないと思います。だから、明日からは期待してください」

吉岡美帆コメント
「今日が山場だと思っていました。1レース目、2レース目ともにちょっとしたミスはありましたが、2位と6位、シングルにまとめられたので上出来だったと思います。レース後にハーネスの計測を行いましたが、まったく問題ありませんでした。今日はそうですね、さっぱりしたものが食べたいです」

◎パリ五輪成績
470 参加19艇 4R終了時
1 岡田奎樹/吉岡美帆 3p
2 AUT Lara Vadlau / Lukas Maehr 9p
3 SWE Anton Dahlberg / Lovisa Karlsson 10p

ナクラ17 参加19艇 3R終了時
1 ITA Ruggero Tita / Caterina Banti 2p
2 ARG Mateo Majdalani / Eugenia Bosco 4p
3 FIN Sinem Kurtbay / Akseli Keskinen 7p
19 飯束潮吹/西田カピーリア桜良 34p

49erFX 参加20艇 最終成績
1 NED Odile Van Aanholt / Annette Duetz
2 SWE Vilma Bobeck / Rebecca Netzler
3 FRA Sarah Steyaert / Charline Picon
17 田中美紗樹/永松瀬羅

iQFOiL男子 参加24艇 最終成績
1 ISR Tom Reuveny
2 AUS Grae Morris
3 NED Luuc van Opzeeland
18 富澤 慎

iQFOiL女子 参加24艇 最終成績
1 ITA Marta Maggetti
2 ISR Sharon Kantor
3 GBR Emma Wilson

49er 参加20艇 最終成績
1 ESP Diego Botin le Chever / Florian Trittel Paul
2 NZL Isaac McHardie / William McKenzie
3 USA Ian Barrows / Hans Henken

前日できなかったiQFOiLのメダルシリーズがおこなわれました。女子優勝はイタリア(写真)、男子はイスラエルが金メダルを獲得しました
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